2社間ファクタリングとは、利用者とファクタリング会社の2者で契約し売掛先に承諾を取らずに売掛金を資金化する方法です。
取引先に知られにくい点は大きなメリットです。
ただし「絶対に知られない」とは言い切れません。
売掛先から入金された後の対応を間違えてしまうと、契約トラブルや資金繰り悪化、さらにはその後の取引に影響が出てしまう可能性があります。
ここでは、2社間ファクタリングの仕組み、そして3社間ファクタリングとの違い、取引先に知られにくい理由や入金後の注意点までを紹介します。
- 2社間ファクタリングは利用者とファクタリング会社で契約する
- 取引先に知られにくい理由は売掛先が契約に参加しないため
- 絶対に知られないとは言い切れない
- 手数料は3社間より高くなりやすい
- 入金後は売掛先から受け取った売掛金を契約通りにファクタリング会社へ支払う
2社間ファクタリングとは利用者とファクタリング会社で契約する方法
2社間ファクタリングは、売掛先を契約に入れずに利用者とファクタリング会社だけで進める契約形態です。
売掛金を売却する点は3社間ファクタリングと同じです。
違うのは、売掛先への通知や承諾を契約の前提にしない点です。
そのため取引先に知られにくく入金までの話を進めやすい一方、ファクタリング会社から見ると確認できる情報が限られることになります。
それはファクタリング会社にとって大きなリスクとなるため、書類や入金後の流れは細かく見られやすくなりますし手数料も高くなりやすいのです
2社間ファクタリングの基本構造
2社間ファクタリングでは、利用者が保有している売掛債権をファクタリング会社に売却します。
売掛債権とは、売掛先から後日お金を受け取る権利のことです。
たとえばすでに納品やサービス提供が終わっていて、翌月末に100万円が入金される請求書があるとします。この入金を待てない場合にはその売掛債権をファクタリング会社へ売却し、手数料を差し引いた金額を先に受け取る流れです。
- 利用者が売掛債権を持っている
- ファクタリング会社がその売掛債権を買い取る
- 利用者は手数料を差し引いた金額を受け取る
- 後日、売掛先から利用者へ売掛金が入金される
- 利用者は契約に沿ってファクタリング会社へ支払う
借入ではなく売掛債権の売買として扱われる点、そして短期間で資金調達ができるというった点が銀行融資やビジネスローンとの大きな違いです。
利用者とファクタリング会社で契約する流れ
2社間ファクタリングの流れは、複雑に見えても大きく分けると次の順番です。
- 請求書や通帳などをもとにファクタリング会社へ相談する
- ファクタリング会社が売掛先や売掛債権の内容を確認する
- 手数料や入金額の見積もりが出る
- 契約内容を見て問題なければ契約する
- ファクタリング会社から利用者へ売買代金が入金される
- 売掛先から入金された後、契約通りにファクタリング会社へ支払う
ここで見落としやすいのが最後の流れです。
2社間では売掛先がファクタリング会社へ直接支払うのではありません。売掛先から一度利用者へ入金され、その後に利用者がファクタリング会社へ支払う形となります。
よって、取引先にファクタリング会社で資金調達したことが知られづらいといった大きなメリットがあるのです。
2社間ファクタリングは取引先に必ず知られない契約ではありません。売掛先が契約に参加しないため、3社間より取引先に知られにくい方法と考えるとわかりやすいでしょう。

2社間ファクタリングが取引先に知られにくい理由
2社間ファクタリングが取引先に知られにくい理由は、売掛先が契約に参加せず、原則として売掛先の承諾を取らずに進めるためです。
3社間では売掛先への通知や承諾が関係します。
一方で2社間では、利用者とファクタリング会社の間で契約を結びます。
そのため取引先に資金繰りの事情を伝えたくない場合や、売掛先との関係を変えたくない場合に選ばれやすい方法です。
売掛先が契約に参加しないため知られにくい
2社間ファクタリングでは、利用者とファクタリング会社の間で契約します。
売掛先が契約書に署名したりファクタリング会社と直接やり取りしたりする流れになりにくいため、3社間より取引先に知られにくい方法です。
取引先から見ると、通常通り請求書に書かれた支払期日に利用者へ入金する形になります。
ただし契約内容によっては、売掛先への通知、債権譲渡登記、入金口座の指定などが関係する場合があります。契約前には売掛先に連絡が入る条件があるのかを見ておく必要があります。
売掛先の承諾待ちがないため話を進めやすい
2社間では売掛先の承諾を待たずに進めやすい点も特徴です。
支払い期日が近い場合や、銀行融資の入金を待てない場合に検討されやすい方法です。
ただし2社間なら必ず即日入金できるわけではありません。請求書、通帳、契約書などに不足やズレがあると、審査や契約に時間がかかることがあります。
2社間でも絶対に知られないとは言えない理由
2社間ファクタリングは取引先に知られにくい方法ですが、絶対に知られないとは言えません。
契約内容、債権譲渡登記、入金後の支払い遅れ、書類の不備、トラブル発生時の対応によっては、売掛先に事情が伝わる可能性があります。
ここでは、どのような場面で取引先に知られる可能性があるのかを具体的に見ていきます。
債権譲渡登記が関係する場合がある
2社間ファクタリングではファクタリング会社が債権譲渡登記を求める場合があります。
債権譲渡登記とは、債権が譲渡されたことを公的に記録する制度です。しかしすべての2社間ファクタリングで必ず行われるわけではありません。
ただし登記が必要な契約の場合、売掛債権の譲渡が外部から確認できる可能性があります。取引先が普段から登記情報を調べるとは限りませんが、「絶対に知られない」と言えない理由の1つです。
契約内容によっては売掛先へ通知される場合がある
2社間ファクタリングでも、契約書に売掛先への通知条件が書かれている場合があります。
たとえば利用者がファクタリング会社へ支払わない場合、申込内容に虚偽があった場合、同じ売掛債権を別の会社にも使った場合などです。
このような条件に当てはまるとファクタリング会社が売掛先へ連絡する可能性があります。そのため契約前には、売掛先への通知がどの場面で行われるのかを見ておく必要があります。
「2社間だから通知されない」と決めつけず、契約書の通知条件まで読んでおくとあとから取引先に知られるリスクを減らせます。
売掛金の振込口座が変わると気づかれる可能性がある
2社間ファクタリングでは通常、売掛先から利用者の口座へ入金されます。
ただし契約内容によっては、売掛金の管理口座や入金口座の扱いが変わる場合があります。もし売掛先に対して振込口座の変更を依頼する流れになると、取引先が「なぜ口座が変わるのか」と気づいてしまう可能性があります。
すべての2社間ファクタリングで口座変更が必要になるわけではありません。
契約前に売掛先へ口座変更を伝える必要があるのか、入金後にどの口座からファクタリング会社へ支払うのかを見ておくとよいでしょう。
売掛先から入金された後の支払いが遅れると問題になりやすい
2社間でとくに注意したいのは、売掛先から入金された後です。
本来であれば、売掛先から利用者へ入金された売掛金を契約に沿ってファクタリング会社へ支払います。ここで資金を別の支払いに使ってしまうと、ファクタリング会社への支払いが遅れることになります。
遅れ方によってはファクタリング会社から督促を受けたり、契約上のトラブルになったりする可能性があります。
その結果、売掛先に連絡が入る可能性もゼロではありません。
契約違反や二重譲渡があると知られる可能性が高くなる
同じ売掛債権を複数のファクタリング会社へ売却するような行為は避けるべきです。また架空の請求書や、金額・支払期日を作り変えた書類を出すのも危険です。
このような行為が発覚すると、契約上のトラブルだけでなく法的な問題につながる可能性があります。
どの責任が生じるかは個別事情によって変わります。少なくとも取引先に知られたくないからといって書類を作り込むのは逆効果です。
内容証明や法的手続きに発展すると知られる可能性が高くなる
ファクタリング会社への支払いが遅れたり、契約違反が疑われたりすると、内容証明が届く場合があります。
内容証明だけで直ちに取引先へ知られるとは限りません。
ただし話し合いで解決できず、訴訟や差押えなどの手続きに進むと、売掛先が関係する可能性があります。
売掛金に関する権利関係をめぐって売掛先へ連絡が入れば、ファクタリングを利用していたことを知られるリスクは高くなります。
2社間ファクタリングでは、契約後の支払いを遅らせないことが、取引先に知られるリスクを抑えるうえでも欠かせません。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い
2社間と3社間の違いは、売掛先が契約に関わるかどうかです。
2社間は取引先に知られにくく入金までの話を進めやすい反面、手数料が高くなりやすい傾向があります。
3社間は売掛先の承諾が必要になるため知られやすいですが、売掛金の存在や支払先が明確になり、条件面で有利になる可能性があります。
どちらが正解ではなく、売掛先との関係と資金繰りの緊急度で選び方が変わります。

| 比較項目 | 2社間ファクタリング | 3社間ファクタリング |
|---|---|---|
| 契約に関わる人 | 利用者とファクタリング会社 | 利用者、ファクタリング会社、売掛先 |
| 売掛先への通知 | 原則として不要になりやすい | 通知や承諾が関係する |
| 取引先に知られる可能性 | 低くなりやすい | 高くなる |
| 入金までの早さ | 早く進みやすい | 売掛先の確認に時間がかかる場合がある |
| 手数料 | 高くなりやすい | 低くなりやすい |
| 入金後の流れ | 売掛先から利用者へ入金後、利用者がファクタリング会社へ支払う | 売掛先からファクタリング会社へ直接支払う流れになりやすい |
| 向いているケース | 取引先に知られたくない、急ぎで資金化したい | 手数料を抑えたい、売掛先の協力を得られる |
2社間は取引先に知られにくいが手数料は高くなりやすい
2社間ではファクタリング会社が売掛先に直接確認しにくい分、リスクを見込んだ手数料になりやすいです。
ファクタリング会社から見ると、次のような不安があります。
- 売掛金が本当に存在するのか
- 売掛先から予定通り入金されるのか
- 入金後に利用者が契約通り支払うのか
- 同じ売掛債権が他社に使われていないか
このリスクがあるため、2社間の手数料は3社間より高くなりやすいと考えるとわかりやすいでしょう。
ただし手数料は、売掛先の信用力、売掛金の金額、入金予定日、過去の取引履歴、必要書類の内容によって変わります。
「2社間だから必ず高い」とは言い切れません。また利用する会社によって手数料は大きく変わることも覚えておいてください。
3社間は取引先に知られるが条件面で有利になりやすい
3社間では売掛先が契約に関わります。
そのため取引先にファクタリングの利用を知られることになります。
一方でファクタリング会社から見ると売掛先に直接確認できるため、売掛金の存在や支払先を把握しやすくなります。安心材料となるのです。
その結果、手数料や審査面で有利になる可能性があります。
売掛先との関係が良く、ファクタリング利用を説明しても取引に影響しにくい場合は3社間も候補になるでしょう。
どちらが合うかは売掛先との関係と手元に残る金額で変わる
2社間と3社間は、どちらがよい・・・ということはありません。状況によります。
早く資金化したい場合や取引先に知られたくない場合には2社間が選ばれやすいです。
手数料を抑えたい場合や売掛先に説明できる関係がある場合は3社間も候補になります。
2社間と3社間のどちらが合うかは、売掛先との関係、希望入金日、手元に残る金額で変わります。
売掛金の入金前に支払いが迫っている場合は、焦って決めるより、希望入金日、売掛先名、請求金額、入金予定日、手元に残したい金額を事務的に出して相談した方が比べやすくなります。

2社間ファクタリングの手数料が高くなりやすい理由
2社間ファクタリングの手数料が高くなりやすい理由はファクタリング会社が売掛先に直接確認しにくく、売掛金の入金後に契約通り支払われるかを確認しにくいためです。
売掛金の金額だけでなく、入金予定日、売掛先の信用力、過去の入金履歴、提出書類の内容、利用者の入金後対応まで見られます。
手数料率だけを見るのではなく、手数料を引いた後にいくら残るのかで比べる必要があります。
売掛金の存在確認が3社間より難しい
3社間では売掛先が関係するため、売掛金の存在を確認しやすくなります。
2社間では、売掛先に直接確認せずに進める場合が多いため、ファクタリング会社は請求書、通帳、契約書、発注書、納品書などで売掛金の存在を見ます。
このとき書類の内容にズレがあると、条件が悪くなったり、追加書類を求められたりする可能性があります。
たとえば次のようなズレです。
- 請求書の売掛先名と通帳の入金名義がつながらない
- 請求金額と過去の入金額に大きな差がある
- 支払期日と契約書の支払条件が合わない
- 契約書の取引相手と請求書の請求先が一致しない
このような状態では、売掛債権の信頼性を説明しにくくなります。
入金後に利用者が支払う流れになる
2社間では売掛先から利用者へ入金された後、利用者がファクタリング会社へ支払う流れになりやすいです。
ファクタリング会社から見ると、3社間より回収までの不確実さが増えます。
この点が手数料に反映されることがあります。
手数料は率ではなく手元に残る金額で見る
ファクタリングを使うときは、手数料率だけでなく最終的に手元に残る金額を見ます。
たとえば手数料率が低く見えても、事務手数料、登記費用、振込手数料などが加わると、入金額が思ったより少なくなる可能性があります。
契約前に見たいのは次の4つです。
- 売掛金額
- 手数料
- その他費用
- 最終的に入金される金額
「いくら資金化できるか」ではなく、「手数料や費用を引いた後にいくら残るか」で比べると、資金繰りのズレを減らせます。
2社間ファクタリングの審査で見られる内容
2社間ファクタリングの審査では、自社の業績だけでなく、売掛先の信用力、売掛債権の内容、請求書や通帳のつながり、入金後の支払いの流れが見られます。
取引先に知られにくい分、ファクタリング会社は書類から売掛金の確からしさを確認します。
赤字や税金滞納がある場合でも相談できるケースはありますが、売掛債権の説明ができない状態では話が進みにくくなります。
売掛先の信用力
ファクタリングでは、売掛先から入金される見込みがあるかが重く見られます。
利用者の資金繰りが苦しいかどうかだけではありません。
売掛先が継続して取引している会社か、過去にも同じように入金されているか、支払期日が明確かといった点が関係します。
売掛先が大手企業や継続取引先であれば、売掛金の回収見込みを説明しやすくなります。
一方で新規取引、単発取引、入金履歴が少ない取引では、追加の説明が求められる可能性があります。
請求書・通帳・契約書のつながり
2社間では、売掛先に直接確認しにくい分、書類のつながりが見られます。
ここでいうつながりとは、次のような内容です。
- 請求書の売掛先名と通帳の過去入金名義がつながるか
- 請求金額と過去の入金額に大きな違いがないか
- 支払期日と契約書の支払条件が合っているか
- 契約書の取引相手と請求書の請求先が一致するか
請求書だけを出しても、売掛金の内容を説明しきれないことがあります。
今回ファクタリングしたい売掛債権に関係する書類を、請求書、通帳、契約書、発注書、納品書などに分けておくと説明しやすくなります。
利用者側の入金後対応
2社間では、売掛先から入金された後に、利用者が契約通り支払えるかも見られます。
そのため入金予定日、送金予定日、振込先を説明できる状態にしておくと、契約後の流れを伝えやすくなります。
売掛先から入金された後の注意点
2社間ファクタリングで最も注意したいのは、売掛先から入金された後の対応です。
売掛先から入ったお金は、自社が自由に使ってよい資金ではありません。契約に沿ってファクタリング会社へ支払うお金です。
もしそのお金を使ってしまうと、取引先に知られるリスクより先にファクタリング会社との契約トラブルにつながる可能性があります。
資金繰りが苦しいときほど、入金後のお金を別管理にしておく必要があります。
売掛先から入金された売掛金を別の支払いに使わない
売掛先から入金されたお金を見ると、仕入れ代金、家賃、人件費、税金などに回したくなる場面もあるでしょう。
しかし2社間ファクタリングで売却済みの売掛債権については、契約に沿ってファクタリング会社へ支払う必要があります。
ここで別の支払いに使うとファクタリング会社へ支払う資金が残りません。その結果、追加の資金調達が必要になったり督促を受けたりする可能性があります。
入金日と支払日を同じ日に近づける
売掛先から入金された後、ファクタリング会社への支払いまで日数が空くと、その間に資金を使ってしまうリスクが高くなります。
契約上の支払期限がどうなっているかを見て、可能であれば入金日と同じ日、またはできるだけ近い日に支払う流れにしておく方が安全です。
口座を分ける、入金予定日をカレンダーに入れる、入金確認後すぐに送金担当者へ共有するなど、社内の流れも決めておいた方がよいでしょう。
売掛先からの入金が遅れた場合は放置しない
売掛先からの入金が遅れることもあります。
売掛先が支払期日を勘違いしていたり、経理処理が遅れていたり、資金繰りが悪化していたりするケースです。
2社間ファクタリングでは、売掛先から利用者へ入金された後に利用者がファクタリング会社へ支払う流れになりやすいです。そのため売掛先からの入金が遅れると、ファクタリング会社への支払いも遅れる可能性があります。
はじめの契約の際に、売掛先から入金された後にいつファクタリング会社へ支払うかを決めます。その支払いが遅れると、ファクタリング会社が状況確認や契約上の対応として売掛先へ連絡する可能性があります。
入金遅れがわかった段階で、契約書の支払期限、遅延時の扱い、連絡方法を見直し、ファクタリング会社へ早めに事情を伝える必要があります。
放置すると、単なる入金遅れではなく契約上の問題として扱われる可能性があります。

2社間ファクタリングが向いているケース・向いていないケース
2社間ファクタリングは、取引先に知られにくく早く資金化したい場合に向きやすい方法です。
一方で手数料をできるだけ抑えたい場合や、売掛先から入金された後のお金を別管理できない場合には向きません。
「早いから」「知られにくいから」だけで決めると、手元に残る金額が足りず、翌月以降の資金繰りがさらに苦しくなる可能性があります。
向き不向きを先に分けると選びやすくなります。
2社間ファクタリングが向いているケース
2社間ファクタリングが向きやすいのは、次のようなケースです。
- 取引先に資金調達の事情を知られたくない
- 売掛先に承諾を取る時間がない
- 支払い期日が近く、銀行融資では間に合いにくい
- 入金予定が明確な売掛金がある
- 請求書、通帳、契約書などの書類をそろえられる
- 売掛先から入金された後に、契約通り支払う管理ができる
とくに取引先との関係を変えたくない場合は、2社間を選ぶ理由があります。
ただし手数料を引いた後でも支払いに足りるかを先に見ておきましょう。
2社間ファクタリングが向いていないケース
2社間ファクタリングが向きにくいのは、次のようなケースです。
- 手数料をできるだけ低く抑えたい
- 売掛先に説明しても関係が悪くなりにくい
- 売掛先からの入金後にお金を別管理できない
- 毎月のようにファクタリングを使わないと資金が回らない
- 請求書や通帳の内容に説明しにくいズレがある
- 同じ売掛債権を別の資金調達にも使おうとしている
このような場合は、3社間ファクタリング、銀行融資、ビジネスローン、支払条件の見直しなども含めて比べた方がよいでしょう。
毎月使わないと回らない場合は根本原因も見る
2社間ファクタリングは一時的な資金不足に役立つ場面があります。
一方で毎月のように使わないと支払いが回らない場合は、資金繰りの根本原因が別にある可能性があります。
利益率が低い、支払いサイトが長い、在庫が多い、固定費が重い、売掛金回収が遅いなど、原因は複数あるでしょう。ファクタリングだけで穴埋めを続けると、手数料負担で手元に残る金額がさらに減ります。
短期の資金化とあわせて、資金繰り表や支払い予定も見直した方がよいでしょう。
危ない2社間ファクタリングを避けるために見る点
2社間ファクタリングでは、取引先に知られにくいかどうかだけでなく、契約内容と手元に残る金額を見る必要があります。
金融庁ではファクタリングを装った違法貸付や高額な手数料への注意を呼びかけています。見積もりが早い、審査がゆるい、絶対バレないといった言葉だけで選ぶと危険です。
契約書の内容、支払方法、償還請求権、追加費用、入金後の流れを見てから進めましょう。
「審査なし」「絶対バレない」という広告に注意する
2社間ファクタリングでも審査はあります。
ファクタリング会社は、売掛先の信用力、売掛債権の内容、提出書類、入金予定日などを見たうえで契約します。
そのため「審査なし」、「誰でも利用できる」、「絶対に取引先に知られない」といった広告には注意が必要です。
本当に売掛金を買い取る契約であれば、売掛債権の内容を見ずに進める方が不自然です。
条件がよく見える場合でも、契約書に何が書かれているかを先に見ましょう。
買戻しや償還請求権の扱いを見る
ファクタリングでは、売掛先が支払えなかった場合には利用者が買い戻す契約になっていないかを見ておく必要があります。
契約書に買戻し、償還請求、保証、重い違約金などの記載がある場合は注意が必要です。
利用者が売掛先の未払い分まで負担する内容になっていると、売掛債権の売買ではなく貸付に近い契約として問題になる可能性があります。
契約前には、少なくとも次の点を見ておきましょう。
- 売掛先が支払わなかった場合に利用者が買い戻すのか
- 売掛先の未払いを利用者が補てんする内容になっていないか
- 遅延時の違約金や損害金が過度に重くないか
- 契約書と説明内容に違いがないか
意味がわからないまま契約するとあとで不利な条件に気づく可能性があります。
手数料以外の費用を含めて比べる
見積もりを見るときは手数料だけで比べない方がよいです。
登記費用、事務手数料、振込手数料、出張費などが別にかかる場合、最終的な入金額が下がります。
見るべきなのは、契約後に自社口座へ入る金額です。同じ売掛金額でも、会社によって手元に残る金額が変わります。
複数社に相談する場合は、次のように同じ条件で比べると違いが見つけやすくなります。
- 売掛金額
- 入金希望日
- 手数料
- その他費用
- 最終入金額
- 売掛先から入金された後の支払方法
ここまでの要点
2社間ファクタリングは、取引先に知られにくく売掛金を早めに資金化しやすい方法です。
ただし絶対に知られないわけではありません。
債権譲渡登記、契約違反、入金後の支払い遅れ、書類の不備、法的手続きなどによって、売掛先に事情が伝わる可能性があります。
また2社間は3社間より手数料が高くなりやすいため、手数料率だけでなく手元に残る金額まで見る必要があります。
契約書の内容を理解し売掛先から入金された後に契約通り支払えるかを考えてから利用する方が、余計なトラブルを減らせます。
よくある質問
2社間ファクタリングについては、取引先に知られるか、手数料は高いのか、即日入金できるのか、審査では何を見られるのかという疑問が多いです。
ここでは本文で説明した内容を、申込前に迷いやすい質問に分けて短くまとめます。
細かい条件は会社や契約内容によって変わるため、断定できる部分と契約ごとに変わる部分を分けて考えるとよいでしょう。
2社間ファクタリングは取引先にバレないですか?
2社間ファクタリングは、取引先に知られにくい方法です。
売掛先が契約に参加しないため、3社間より知られにくいと考えられます。
ただし絶対に知られないとは言えません。
債権譲渡登記、入金後の支払い遅れ、契約トラブルなどによって知られる可能性があります。
2社間ファクタリングは即日入金できますか?
即日入金できるケースはあります。
ただし必ず即日入金できるわけではありません。
請求書、通帳、契約書、本人確認書類などがそろっていない場合や、売掛先・売掛債権の内容に追加確認が必要な場合は、時間がかかる可能性があります。
即日での入金を希望する場合は、売掛先名、請求金額、入金予定日、過去の入金履歴を説明できる状態にしておくと話を進めやすくなります。
2社間ファクタリングの手数料は高いですか?
2社間ファクタリングは、3社間より手数料が高くなりやすい傾向があります。
売掛先が契約に参加せず、売掛金の入金後に契約通り支払われるかを確認しにくいためです。
ただし手数料は、売掛先の信用力、売掛金額、入金予定日、提出書類、契約内容によって変わります。
「必ず高い」とは言い切れません。
2社間と3社間はどちらを選ぶべきですか?
取引先に知られたくない、早く資金化したい場合は2社間が候補になります。
手数料を抑えたい、売掛先に説明できる関係がある場合は3社間も検討できます。
どちらが必ず正解というものではありません。
売掛先との関係、希望入金日、手元に残る金額で比べると選びやすくなります。
売掛先から入金された後は何をすればよいですか?
契約に沿って、ファクタリング会社へ支払います。
売掛先から入金されたお金を別の支払いに使うと、契約トラブルにつながる可能性があります。
2社間ファクタリングは違法ですか?
売掛債権を売却するファクタリング自体は、債権譲渡を前提にした取引です。
ただしファクタリングを装った違法貸付や、高額手数料を求める悪質な業者には注意が必要です。
契約書に買戻し、償還請求、保証、過度な違約金などが含まれている場合は、内容を慎重に見る必要があります。
参考・出典
今回この記事を書くにあたり、ファクタリングの基本的な法的性質、偽装ファクタリング、高額手数料への注意、債権譲渡、売掛債権の利用促進に関わる部分は、公的機関の情報をもとにしています。
手数料や審査基準は各社の契約内容によって変わるため、本文では断定せず「高くなりやすい」「可能性があります」という表現にしています。






























