ファクタリングは、中小企業の泣き所である「資金繰り」を解消するため、近年注目を集めている資金調達方法です。栃木県は、中小企業や大企業の工場が多く、売掛債権の支払い遅延で経営悪化につながりやすい地域でもあります。
資金調達方法として一般的な銀行融資も、結局は「負債」になってしまい、企業の体力を奪うことにも繋がってしまいます。今回は、栃木県の地域特性を踏まえて、注目の資金調達方法である「ファクタリング」について説明していきます。栃木県の企業向けに積極的にファクタリングを行なっている業者もいくつか紹介していきます。
ファクタリングとは?
ファクタリングとは、「売掛債権を買い取って資金化する金融サービス」のことです。銀行の融資とは違い、債権売買契約による資金調達方法のため、負債が発生しません。2社間ファクタリングと、3社間ファクタリングという2つの方法が一般的に行なわれています。
2社間ファクタリングは、売掛債権元の業者とファクタリング業者の間で行われるファクタリング取引です。売掛債権をファクタリング業者に売り、債権額が入金したら、そのままファクタリング業者にその金額を支払う方法です。基本的に、売掛債権の譲渡は、売掛債権先の企業に通知されることはありません。ただし、次に紹介する3社間ファクタリングよりも手数料は高めに設定されているのがデメリットと言えます。
3社間ファクタリングは、売掛債権元、売掛債権先、ファクタリング業者の3社間で行われるファクタリング取引で、売掛債権先から直接ファクタリング業者へ売掛債権の金額が支払われます。売掛債権元は、債権の支払い期日前にファクタリング業者から、支払われる予定の売掛債権額から手数料を差し引いた分の金額を受け取ります。2社間ファクタリングよりも手数料が安いですが、売掛債権先への債権譲渡の通知を必ず行う必要がある為、企業間の信頼度によっては、成立しない可能性もあります。
どちらも、メリットとデメリットがあり、金額や取引先の企業との信頼関係などを考慮した上で、ファクタリング方法を決めるべきでしょう。
銀行の融資サービスと違うのが「与信審査」をされるのが、売掛債権元(依頼者側)の業者ではなく、売掛債権先の業者であるという点です。これにより、いくら売掛債権元の業者の経営状況が悪くても、売掛債権先の企業の経営状況次第で、資金が調達できます。
銀行の融資は、融資を頼む側の企業の経営状況で判断され、最悪の場合、融資を断られてしまい、経営状況がさらに悪化してしまう危険性を持っています。審査に1週間以上かかる場合もあり、場合によっては、支払手形の期限を過ぎてしまい、大きな損失になってしまうこともあります。
ファクタリングは、与信審査さえ通れば、即日資金化できるというメリットがあります。これにより手形を落とすこともなく、潤滑な資金繰りができるということにも繋がります。売掛債権の何%かを手数料としてファクタリング業者に支払うことになりますが、売掛債権の早期資金化という部分ではメリットが大きい資金調達方法です。
栃木県の地域特性
栃木県の地域特性として、第2次産業比率の高さと、労働者の高齢化、新規開業率の低さが挙げられます。平成20年のリーマンショックでは、県内総生産が目に見えて目減りするという状況になっているのが現状です。そのため、売掛債権や支払手形による取引方法がメインで、それぞれの支払い期限の超過による中小企業の経営悪化が懸念されています。
ファクタリングは、そういった売掛債権に対して、特に有効な資金調達方法ということもあり、栃木県で成立したファクタリング案件のほとんどが第2次産業であることが特徴です。
地元ファクタリング業者を選ぶメリット
栃木県に本社を置くファクタリング業者はほとんどありません。基本的に東京や埼玉、神奈川などの業者に依頼することがほとんどです。ファクタリングは基本的に金融サービスであるため、ファクタリングを依頼したいユーザーと、ファクタリングを担当する業者間で、顔を合わせて交渉や面談を行うのが一般的です。
しかし、遠隔地であることや、通常業務の忙しさもあり、現在では出張ファクタリングや、ネット完結型のファクタリング業者も多く活用されています。結果的に売掛債権を資金化できることがゴールのため、対面式にこだわる必要はありません。
対面して交渉したからと言って、審査に影響があるわけではありません。売掛債権先の企業の与信次第で資金化できるか否かが決まる為、ファクタリング業者の形態はそれほど重要ではないということになります。
まとめ
栃木県に積極的にファクタリングを行なっている業者を紹介してきました。自社の経理状況が悪く、銀行から融資を断られたとしても、ファクタリングがあれば、下請けへの支払いなどの資金繰りに困ることも少なくなるでしょう。ぜひ一度ファクタリング業者に相談して、資金繰りを円滑にできるように検討してみてはいかがでしょうか?