アパレル業にファクタリングが有効な理由

アパレル業の場合、ユニクロやZOZOなどのメーカー企業ならともかく、小売店舗以外のアパレル業の売り上げの大半は、月末締めの売掛金が占めている場合がほとんどです。季節によっては、仕入れ原価が高騰することもあり、通年で安定しない資金繰りに悩みを抱えているのが現状です。

弊社「えんナビ」では仕入れなどで資金繰りが上手くいかないアパレル経営者様に対応してきた経験があります。どの経営者様も、仕入れの部分での資金繰りに困っている方が多い印象です。
しかしご安心ください。弊社が行なっているファクタリングではスピーディーな取引と、安心の手数料で資金調達が難しいアパレル業様を手助けしてきました。

アパレル業の資金繰りは年々悪化傾向にあります。今回は、アパレル業の資金繰りにファクタリングが有効な理由について解説していきます。

アパレル業の資金繰りにファクタリングが有効?

アパレル業の資金繰りにファクタリングが有効?

実際に消費者に洋服を購入してもらって売上を現金やカードで決済しているならまだしも、小売店に洋服を卸しているアパレル業の中間業者は、売掛での取引が基本です。中間アパレル業者が最も資金繰りにあえぐ時季はいつかご存知ですか?それは「季節の変わり目」です。

特に、夏から秋、冬にかけては、防寒具の需要が高くなり、夏場の肌着と違って仕入れ値も高くなってしまいます。売掛債権を抱えて営業しているアパレル業にとっては、季節の変わり目にどれだけ運転資金を確保しているかが勝負の分かれ目となります。

ファクタリングで通年を通して安定した営業をしたい

ファクタリングは、売掛債権を債権支払い日よりも前に資金化する金融工学の一つです。古くは15世紀のイギリスで行なわれたファクタリングが起源とされています。売掛債権額から、債権額の何割かを手数料として支払い、早期に資金化することによって、資金繰りを円滑化させることが出来るのが特徴です。

銀行の融資とは違い、将来的な債務(借金)にはなりません。また、融資の際の審査方法についても従来の審査方法とは異なり、資金提供を受ける側(申し込み者)の審査ではなく、売掛先の企業が審査の対象になるのも特徴の一つです。

申し込み者の経営状況によっては、融資を断られる場合があるのが、銀行融資ですが、ファクタリングは、例え申し込んだ売掛元の経理状況が火の車だったとしても資金調達が可能です。

ファクタリングは、基本的に2社間ファクタリング、3社間ファクタリングという方法があります。どちらの方法にもメリットとデメリットが発生します。

2社間ファクタリングのメリットとデメリット

2社間ファクタリングとは、売掛元と、売掛債権を資金化してくれるファクタリング業者の2社で行なわれるファクタリング取引です。売掛債権を「モノ」として取り扱い、売掛債権額から手数料を差し引いた分の金額を受け取ることが出来ます。2社間ファクタリングのメリットとデメリットは以下です。

メリット

1.資金化までのスピードが速い

銀行融資などでは審査期間や、書類手続きなどを含めると、資金化までの時間が長くかかりがちです。資金繰りが悪化する原因の一つはこの「時間」です。ファクタリングでは業者にもよりますが、即日資金化、3営業日以内に資金化など、売掛債権が資金化されるまでのスピードが速いこともメリットです。

2.審査は売掛元ではなく売掛先

先ほども触れましたが、例え申し込み者である企業の経営状況が火の車であっても、売掛先の企業の与信力が高ければ、資金化が可能です。特に、上場企業などは貸し倒れの可能性が低くなるため、手数料も安くなる場合があります。

3…売掛先に知られずに資金化できる

2社間ファクタリングは、売掛元とファクタリング業者の2社間で契約される取引です。ただし、資金化の源となる「売掛債権」は売掛先と売掛元の2社内での取引です。債権譲渡を行なう際には、契約書上で債権譲渡の禁止特約などを締結する場合がありますが、金額などによっては、債権譲渡禁止特約などが無い場合もあります。

債権譲渡禁止特約が無い売掛債権のファクタリングは、売掛先へ、債権を譲渡したという通知をする必要がありません。そのため、資金繰りに困っているというネガティブな情報を売掛先に知られることなく、資金を調達することが可能です。資金繰りにあえいでいるということを知られると何かと都合が悪いという場合には2社間ファクタリングが有効です。

デメリット

1.手数料が高い

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングを比べると、圧倒的に2社間ファクタリングの方の手数料が高いです。貸し倒れリスクを最小限にするために高く設定されています。業者によっても異なりますが、3社間ファクタリングの場合で5%~10%なのに対し、2社間ファクタリングでは10%~30%とかなり幅が広くなります。

2.個人事業主は利用できない

中間業者の中でも資金繰りが大変なのは、法人も個人事業も一緒です。ファクタリングには「売掛債権の譲渡登記」が必須です。この売掛債権の譲渡登記は、法人しか利用できない制度です。そのため、いくら売掛債権譲渡禁止特約がない売掛債権だとしても、法律上法人ではない個人事業主は2社間ファクタリングを利用できません。

3社間ファクタリングのメリットとデメリット

2社間ファクタリングのメリットとデメリットについて解説してきましたが、3社間ファクタリングのメリットとデメリットはどんなものがあるのでしょうか?

メリット

1.手数料が安い

2社間ファクタリングのデメリットでもある手数料が、3社間ファクタリングの場合は安く済みます。2社間ファクタリングよりも貸し倒れリスクが減るという点で、手数料は2社間ファクタリングに比べると半分以下になる場合が多いです。

2.個人事業主でも利用できる

債権譲渡を売掛先の合意を得て行なうため、個人事業主でも利用できます。

デメリット

1.2社間ファクタリングに比べて資金化までのスピードが遅い

3社間ファクタリングは、売掛元、ファクタリング業者に加えて、売掛先も取引の対象になります。そのため、資金を得たい売掛元と、売掛先の打ち合わせのタイミング次第では、2社間ファクタリングよりも時間がかかってしまう場合があります。ファクタリング業者によって資金化までのスピードは異なりますが、どの業者も売掛債権の審査のスピードはそれほど違いがありません。

2.売掛先との交渉次第では今後の取引に影響が出る場合も

債権譲渡通知が行なわれるため、ファクタリングを行なうことで両社(売掛先と売掛元)の関係がぎくしゃくする可能性もあります。資金繰りに困っているという事実によって、契約内容の見直しがされてしまう場合もあります。

ファクタリングがアパレル業界に必要な理由

ファクタリングがアパレル業界に必要な理由

アパレル業界の抱えるリスクは「在庫」です。仕入れから販売(卸売)まで時間が空くため、一時的に資金繰りが悪化してしまいます。特に季節の変わり目では、原価の高い厚手の服を仕入れなくてはいけませんので、資金繰りはさらに悪化します。資金繰りが悪化してしまうと、帳簿上は黒字なのに、資金ショートが起こってしまい、債務超過による破産ということも起こってしまいます。

資金ショートによる黒字破産

資金ショートによる黒字破産は、アパレル業界の場合、特に卸売を生業とする中間業者が陥りやすいです。小売店への納入を行ない、売掛債権による支払い期日よりも前に、原材料費などの経費の支払いサイクルが来てしまうと、帳簿上は黒字になっているのに、流動資産(預金など)が足りなくなってしまい、資金ショートを起こしてしまいます。

資金ショートはそのまま負債になってしまうため、経費の支払いに必要な運転資金を銀行からの融資で賄っている場合、融資審査に引っかかってしまうこともあります。そうなると融資が受けられなくなり、黒字倒産という状態になってしまいます。

弊社えんナビではこれまで多くの企業様の「資金ショートによる黒字倒産をさせない」お手伝いをしてきました。対応するスタッフには金融のプロを配置し、資金繰りで困っている経営者様に誠心誠意対応してきた経験がございます。資金ショートで困ったら、まずはご一報下さい。スタッフ一同全力でお手伝いさせて頂きます。

時期で資金繰りが悪くなるのが特徴のアパレル業界

シーズン毎に必要な運転資金額が変動するのもアパレル業界の特徴です。春夏は薄手の原価が安い衣類が出回るため、ある程度資金繰りは円滑に回りますが、夏から秋冬にかけてのシーズンは、原材料費が高い素材のものを仕入れる必要がある為、資金繰りが悪化してしまいます。

また、四季以外の時期でも資金繰りが悪化することもあります。それが「セール」です。年末商戦などのビジネスチャンスに合わせて大量に在庫を仕入れたり、保管したりするのにも経費が発生します。シーズンだけに照準を絞って資金のやりくりが出来ないのも特徴ですね。

連鎖倒産が起きやすい業界であるという事実

アパレル業界は、他業種に比べ一つの商品を開発~販売するまで、複数の企業が携わっている業界です。縫製工場や染色加工工場、生地メーカーや小売店、それぞれが歯車のようにかみ合うことで成り立っているのがアパレル業界です。どれか一つでも経営難で倒産ということになれば、その倒産した会社と連動して倒産してしまう可能性が高くなるというのも特徴です。

アパレル業界でファクタリングを活用した事例

アパレル業界でファクタリングを活用した事例

ここからは、アパレル業を営む経営者がどのようなケースでファクタリングを活用して成功したのかという事例について紹介していきます。

海外工場の労働者がストライキを起こしたケース

海外に縫製工場を抱えるアパレル企業のケースです。海外工場では、現地の住民を雇っていたようですが、賃上げ要求のストライキが起こってしまいました。経営者は中長期的に見て、賃上げ要求通りの額面で給与アップを考えていたのですが、受注を受けている商品は何としても納期に間に合わせる必要がありました。

製造がストップしてしまえば、会社の信頼が損なわれ、賃上げすらできなくなってしまいます。発注サイクルが早いため、資金繰りは常にギリギリの状態で行なっていました。受注した分の納品を間に合わせるために、やむなく賃上げ予定の月よりも早く、賃上げ要求を飲まざるを得なくなってしまいました。

その後受注した分の納品は間に合いましたが、賃上げした分の給料の支払いが出来なくなってしまったそうです。取引先の銀行融資を検討しましたが、時間がかかってしまうため、銀行融資による給与払いは見送らざるを得ませんでした。

そんなときにファクタリングを使って、売掛債権を資金化することに成功し、賃上げした分の給与を支払うことに成功しました。賃上げ要求に応じることが出来たためストライキも解消され、円滑に工場を運転することが出来たそうです。

アパレル業界でも海外工場を持っている企業は少なくありません。ストライキが発生した場合、流動資産などの蓄えがある企業であれば問題ありませんが、ギリギリの資金で回している会社にとって、海外のストライキは予想外の支出になります。ファクタリングでは、そうした状態に対応できるスピードがあります。

この企業は、その後も継続して時期的に資金繰りが悪化しそうなときには、ファクタリングを利用して資金繰りがギリギリにならないように管理しているそうです。

営業努力が自社の首を絞めるケース

洋服を製造する業者のケースです。積極的に営業活動を行ない、販売先を確保することに注力していました。営業努力の甲斐あって、多くの販売先を確保することに成功しましたが、今後は受注に生産が追い付かなくなり、売掛債権だらけになってしまいました。

受注した分を製造するためには、原材料を仕入れる必要があり、手元には売掛債権ばかりで、仕入れをする資金がありません。そこでファクタリングを活用し、売掛債権の一部を資金化し、仕入れに活用することで対応しました。

アパレル業界に限ったことではありませんが、需要と供給のバランスが崩れると、資金繰りは悪化します。特に需要が高くなってしまうと、供給が追い付かなくなってしまい、結果的に需要が落ちこんでしまうという悪循環に陥ってしまいます。

ファクタリングは、全ての売掛債権を資金化できるだけでなく、売掛債権の一部を資金化することもできるため、計画的にファクタリングを活用することで、自社の利益と資金繰りを円滑にしたケースということですね。

アパレル業界にとってはメリットが多いファクタリング

アパレル業界でファクタリングを活用した事例

ファクタリングを上手に使うことで、資金繰りを円滑にできることがお分かり頂けたと思います。日本では最近になって注目され始めたファクタリングですが、海外、特に欧米では手形取引よりもメジャーな金策です。海外メーカーが日本に入ってきて、日本におけるアパレル業界は世界大戦のようになっています。海外のメーカーがどうしてあそこまで日本進出ができるのかという理由は、このファクタリングにあったのは間違いないでしょう。

H&Mや、アバクロといった有名アパレル業に勝つためには、経理から欧米に負けないように管理していくことが重要だということですね。

えんナビではアパレル小売業はもちろん、アパレル卸売業の経営者様からも厚いご支持を頂いております。30万円という少額の売掛債権から、5000万円のある程度大きな額の売掛債権までファクタリング取引が可能です。
アパレル業の資金繰りに困ったら、まずはご相談くださいね!