建設業のファクタリングとは、工事代金の請求書(売掛金)を、支払期日より前にファクタリング会社へ売って資金化する方法です。借入ではないため借金として返済していくものではありません。

外注費や材料費の支払いが先に来て、元請からの入金が後になる。建設業ならではの資金のズレを埋める手段として使われています。

結論
えんナビでは、元請に請求書を出した工事代金を買い取り、入金日より前に資金化します。お申込みは24時間365日受け付けており、入金は最短即日です。
対象
法人も、個人事業主もお申込みいただけます。買取金額は50万円~5,000万円です。
方式
急ぎなら2社間、手数料重視なら3社間が基本です。えんナビはどちらにも対応しています。
注意
請求書を出す前の、注文書の段階での買取は行っていません。手数料は売掛先やご利用条件によって異なります。
※ファクタリングに関するよくある不安
  • 手数料:2社間は高め、3社間は低めになりやすい(条件で上下します)
  • 入金速度:2社間は早め、3社間は同意工程ぶん時間がかかりやすい(書類で前後)
  • 売掛先に知られる可能性:2社間は通知なしで進む方式が多い/3社間は通知・同意が原則必要
  • 知られにくくする注意点:バレない資金調達/登記論点で確認
  • 必要書類:請求書、通帳、本人確認、登記/印鑑証明、決算/試算表など(必要書類チェックリスト)

この記事では、建設業でファクタリングを使うときの方式の選び方、必要書類、審査、契約前の注意点を解説します。

また弊社「えんナビ」では、2017年からファクタリング事業を行っています。

会社の資金繰りに悩まれている方、債権をいち早く現金化したいとお考えの方はお問い合わせください。

即日対応の流れと注意点を読むと、「当日入金」と「当日審査だけ」の違いが分かり、今日やるべき作業が確定します。

手数料の相場と下げ方を読むと、見積もりの見方と「高すぎる条件」をその場で判定できます。

ファクタリングのリスクと回避策を読むと、やってはいけない契約形態・危険サインを先に潰せます。

えんナビの建設業向けファクタリングでできること

えんナビは、株式会社インターテックが2017年から運営しているファクタリングサービスです。建設業の方にお伝えしたいサービスの内容を、表にまとめました。

項目えんナビの対応
お申込み・ご相談24時間365日受付(お電話 0120-007-567、簡単査定フォーム)
入金までの時間最短即日(書類と審査の状況によって変わります)
ご利用いただける方法人、個人事業主
買取金額50万円~5,000万円
方式2社間ファクタリング・3社間ファクタリング
元請が払えなくなったとき償還請求権なし(ノンリコース)。代わりに払う必要はありません
担保・連帯保証人不要
買い取れる工事代金請求書を出した工事代金(注文書の段階の買取は行っていません)
手数料売掛先やご利用条件によって異なります

これまでの取扱件数は4,000件以上、お客様満足度は93%以上、リピート率は90%以上です(いずれも自社調べ・2023年時点)。

簡単査定(24時間365日受付)からお申込みいただけます。

建設業のお客様の声

えんナビの公式サイトに掲載している、建設業・建築業のお客様の声の一部をご紹介します。

東京都・建築業・S様

「建築業を営んでおりますが、取引先からの入金が13か月後でキャッシュフローが回らなくなってしまい、スタッフへの給料が支払えない状況になってしまいました。」

「赤字決算が続いていたため、銀行融資も断られていたところファクタリングを知り、口コミの良かったえんナビさんに問い合わせをしました。」

「ファクタリング自体初めてだったのですが、契約内容や不明な点など丁寧に説明していただき、安心して取引を進めることができました。」

千葉県・建設業・I様

「ちょっとした資金繰りを行うためにファクタリングを検討していたところえんナビさんの噂を耳にしたため、見積りだけ取ってみようかな、という軽い気持ちで申し込み。」

「その日のうちに担当者様から内容確認の連絡が入り、その後すぐに見積書をメールで送ってくださいました。」

ほかのお客様の声は、お客様の声でご覧いただけます。

2社間と3社間はどっち?建設業向けの結論が出る比較表

急ぎで資金が必要なら2社間、手数料を抑えて利益を守りたいなら3社間が基本です。

ファクタリングの基本から確認したい場合は、ファクタリングの基礎解説を先に読んでおくとよいでしょう。

2社間は取引先に通知しないため知られにくい一方、手数料は高くなりやすい傾向があります。

3社間は同意が必要で時間はかかりやすいものの、手数料は低めになりやすいです。

迷う場合は「いつまでに現金が必要か」、「取引先に知られるリスクを許容できるか」で決めてください。

2社間/3社間の比較表(手数料・入金・バレる可能性)

比較項目2社間ファクタリング3社間ファクタリング
手数料の目安3社間より高くなりやすい(条件で上下)2社間より低くなりやすい(条件で上下)
入金までの目安最短即日〜3日程度(書類・債権の状況で前後)1〜2週間程度(売掛先の同意工程で前後)
取引先に知られる可能性通知しないため「知られにくい」傾向(ただし契約・運用で例外あり)通知・同意が原則必要
建設業で起きやすい使い分け外注費・材料費など「支払いが迫っている」場面に強い時間に余裕があり「手数料を抑えて利益を守る」場面に向く
契約で必ず確認したい点償還請求(買戻し)の有無/違約金/取立て条項/債権譲渡登記の有無同左(加えて、取引先同意の取り方と説明方法)

受け取れる金額は、売掛金から手数料を差し引いた金額です。

実際には、手数料のほかに事務手数料などがかかる場合があります。見積もりでは、最終的に受け取れる金額を確認してください。

建設業の結論 迷ったら「支払い期限」で決める

支払い期限が短いなら2社間でスピードを優先します。支払い期限に余裕があるなら、または取引先に資金ショートの事実を知られてもよいのであれば3社間でコストを優先します。

また利用する業者の選定に迷ったら「業者選定方法」を参考にしてみてください。

手数料は「%」だけで判断せず、計算方法や差し引き条件も含めて比較します(手数料の考え方・比較)。

必要書類は何?建設業が詰まりやすい5+αをチェックリスト化

最短で資金化したいなら、請求書だけでなく「取引の根拠」を一式で提出するのが重要です。

書類を揃えられているかどうかで入金スピードや条件が変わるため、書類の注意点も併せて確認してください

建設業は出来高や追加工事、相殺などで請求が揺れやすく、書類が薄いと確認が増えて時間が延びます。

契約の流れ・必要書類も合わせて確認してください。

ここでは、建設業ならチェックしたい書類を「5+αのチェックリスト」にし紹介します。

必要書類チェックリスト(最低5つ)

  • 請求書(売掛債権が分かるもの)
  • 入金予定日が分かる資料(契約書・注文書・支払通知など)
  • 通帳の入出金履歴(直近数ヶ月)
  • 本人確認書類(代表者の身分証)
  • 登記簿謄本または印鑑証明(法人の場合)
  • 決算書または試算表(直近)
  • 取引基本契約書(継続取引が分かる場合)

建設業で追加提出になりやすい書類

  • 工事請負契約書(工事名・金額・支払条件が分かるもの)
  • 出来高資料(出来高払いの場合)
  • 保留金(留保金)の取り決めが分かる資料

参照⇒工事請負代金債権の定義と資金化パターン

審査は何を見る?建設業の審査ポイントを8項目で固定

審査で見られるのは主に「売掛金が回収できる根拠」です。

建設業では元請の信用だけでなく、契約形態(請負・下請)、出来高や検収の証拠、支払サイト、相殺・保留金の有無、入金遅延歴、二重譲渡の懸念なども確認されます。急ぎの場合は、請求書だけでなく契約書・注文書・検収資料をセットで出せるかが差になります。

さらに、契約に償還請求(買戻し)等の条項がないかも、比較検討では必ず確認します。手数料は会社差だけでなく、提出書類の整い方と支払日までの長さで上下するため、条件を横並びで比較できる形に整えるのがコツです。

審査で見られるポイント

  • 売掛先の信用力(規模・支払い実績・倒産リスク)
  • 請求書の真正性(架空/二重譲渡の疑いがないか)
  • 支払期日までの期間(長いほど未回収リスクが増える)
  • 過去の入金実績(同じ売掛先から継続入金があるか)
  • 債権の内容(出来高・保留金の有無、減額リスク)
  • 契約条項(譲渡禁止特約の有無など)
  • 債権金額と資金化希望額の整合性(過大見積もりになっていないか)
  • 反社・不正の疑い(取引先/請求内容の異常値)

審査に通らない・遅れる典型パターン

  • 売掛先の支払いが不安定、または過去に遅延が多い
  • 請求書はあるが、契約や出来高の裏付けが薄い
  • 譲渡禁止特約が強く、手続き上クリアしにくい

「資金化」と「回収代行」の違いを読むと、ファクタリングの適用範囲(支払期日前の債権が対象)を誤解せずに判断できます。

建設業がファクタリング会社を選ぶときの6つのポイント

建設業でファクタリング会社を選ぶときは、手数料の率だけでなく、建設業の売掛金の形に対応しているかを確認してください。

確認することなぜ大事か
注文書の段階で買い取ってもらえるか工事中で請求書をまだ出せない場合に、資金化できるかが変わる
支払いまでの期間が長い売掛金も対象か建設業は入金までの期間が長くなりやすく、対象外とする会社もある
償還請求権がない契約(ノンリコース)か元請が払わなかったときに、自社が代わりに払う必要がないかが決まる
手数料以外の費用を含めた受取額事務手数料や登記費用などで、実際に受け取れる金額が変わる
2社間・3社間のどちらに対応しているか元請に知られたくないか、手数料を抑えたいかで選べる方式が変わる
一人親方・個人事業主に対応しているか法人だけを対象にしている会社もある

ファクタリング会社の選び方をさらに詳しく知りたい方は、優良なファクタリング会社の見分け方も参考にしてください。

申し込み〜入金まで最短で進める手順(建設業)

最短入金を希望するのなら、手順より先に「必要書類の準備」と「2社間・3社間の選択」を固めるのが近道です。

請求書と入金予定が分かる資料、通帳入出金の証跡などを揃え、条件提示(手数料・入金日)を比較して即決できる状態にします。

建設業向けに5ステップを紹介します。

最短で進む5ステップ

  1. 請求書(売掛金)と入金予定日が分かる資料を用意する
  2. 2社間(取引先に知られにくい)か、3社間(手数料を抑えやすい)かを決める
  3. 必要書類を提出する
  4. 審査(主に売掛先の信用)→ 条件提示(手数料・入金日)
  5. 契約 → 入金(時期は書類と審査の状況で変わる。3社間は同意工程で伸びることがある)

契約前チェックリスト

  • 償還請求(買戻し)の有無(売掛先が払わないときの負担はどちらか)
  • 手数料以外の費用(登記費用、事務手数料、振込手数料など)の有無
  • 違約金が過大でないか(遅延・解約・通知に関する条項を確認)
  • 取立て方法が明記され、威迫的な対応をしない旨があるか
  • 債権譲渡登記や通知の扱い(いつ・誰が・どの条件で行うか)が明確か

即日ファクタリングの現実的条件を読むと、あなたの状況で「今日中に入金まで進めるか」を判断できます。

偽装ファクタリング(ヤミ金融)を避けるチェックポイント

ファクタリングを装って、実質は貸付に近い違法取引が問題になっています。金融庁も注意喚起を出しています。

次に当てはまる場合は要注意です。

  1. 契約書に「売買(債権譲渡)」の明記がない
  2. 回収できなかったときに買戻し・償還請求がある
  3. 買取代金が著しく低額(高額な手数料控除)になっている
  4. 取り立てが強引

など。

不安がある場合は契約前に条件を見直し、相談窓口等に確認してください。

建設業の資金繰りにファクタリングが使われる理由

ファクタリングが「建設業」の資金繰りの強力な助けになる!

建設業は、社会インフラや暮らしを支える重要な業種です。

ただ資金繰りの面では、ほかの業種より「支払いが先、入金が後」になりやすい構造があります。外注費や材料費、人件費などが先に出ていく一方、入金は検収や出来高、支払条件に左右されるためです。

このズレが大きいと、帳簿上は黒字でも手元資金が足りずに破綻することがあります。これが「黒字倒産」です。利益が出ていても、入金より先に支払いが重なると、資金ショートが起きます。

だからこそ建設業では、「入金までの時間をどう埋めるか」が資金繰りの最重要ポイントになります。ここから先は、その埋め方としてファクタリングを取り上げ、2社間・3社間の違い、手数料の目安、最短で進める手順、契約で確認すべき注意点まで整理します。

建築業者が資金ショートを回避するために利用しがちな方法

資金ショートに対応するためには、銀行融資や助成金、そしてファクタリングという方法が選択されています。

前者2つはあくまでも「借入」、つまりは借金をして資金繰りをしていく行為となります。

ところがファクタリングは、売掛債権を早いタイミングで資金化する方法であり借金にならない資金調達方法なのです。

ここからもう一度、ファクタリングとは一体どんな資金調達方法なのかについて説明していきます。

ファクタリングとは?

そもそもファクタリングとは一体何なのでしょうか?

ファクタリングは、売掛債権を第三者に売ることで、支払日より前に資金を調達する方法です。

売掛債権を第三者に売買することによって、売掛債権の支払い日よりも前の段階で資金を調達出来る方法として全世界で行われています。

建設業で資金化を検討する場面

建設業は「支払いが先、入金が後」になりやすく、出来高払い・追加工事・相殺・保留金などで入金が読みにくい場面があります。

入金サイトが長い局面の一時資金として、売掛債権の資金化(ファクタリング等)を他手段と並べて比較検討するのは現実的です。

ファクタリングには大きく分けて2つの取引方法があります。それが「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」という方法です。

ファクタリングの全体像(借りない資金調達)を読むと、融資と混同せずに判断軸が揃います。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングとは、売掛元とファクタリング業者の2社間で行われるファクタリングのことです。売掛元となる企業が、ファクタリング業者に依頼をして売掛債権を「売り」に出し、ファクタリング業者は手数料を差し引いて、売掛債権を現金化し売掛元に支払います。

売掛債権の期日に売掛先の企業から支払われた「売上代金」をそのままファクタリング業者に送金します。売掛債権を「モノ」として扱い、リサイクルショップや質屋にモノを売るのと同じ感覚で経営資金を調達する方法です。

2社間ファクタリングでは、基本的に売掛先への売掛債権譲渡通知は行われません。もちろん売掛債権の契約時に譲渡禁止事項などが明記されている場合は別です。売掛債権譲渡通知が行なわれないというのは、資金繰りに困っているという事実を売掛先の企業に知られることが無いという利点もあります。

資金繰りが厳しいという事実が相手の企業に知られてしまうと、今後の取引が控えられる可能性もあります。そういった状況を回避出来るのが2社間ファクタリングです。

ただし後から紹介する3社間ファクタリングに比べると、手数料は高くなりやすい傾向があります。

審査では申し込む側の状況に加えて、売掛先企業の経営状況が重視されます。ファクタリング業者が扱うのはあくまでも「売掛債権」です。売掛債権がお金にならない状態(倒産など)ではないかということを一番危惧しています。

審査に通って初めて資金化に成功するわけですが、ファクタリング業者にとっては、売掛債権がきちんと支払われるかが取引の「肝」になります。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、売掛先の関与(通知・同意など)が必要になる取引形態として扱われるのが一般的です。2社間は通知せず進むケースもありますが、契約条項や債権の種類によって例外もあるため事前確認が必須です。

3社間と2社間の違いは売掛債権譲渡通知の有無だけではありません。売掛債権の代金の送金先が、売掛元ではなく、ファクタリング業者へ直接送金されることも3社間ファクタリングの特徴です。

先ほども述べましたが、3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングに比べ、手数料がかなり低く設定されています。その理由は、「貸し倒れの危険性が低いこと」が挙げられます。2社間ファクタリングでは売掛債権の売り上げが一度売掛元を経由してファクタリング業者に送金されます。

この時、万が一資金繰りに困っている売掛元が、本来ファクタリング業者に支払うはずの債権売上を使い込んでしまうと、トラブルの原因になってしまい、ファクタリング業者の取り分が無くなってしまいます。そういったトラブルが無い3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングよりも手数料が安く設定されているのです。

ファクタリングまとめ

ファクタリングには2種類の方法がありますが、基本的には売掛債権の売買が基本であり、融資や助成金といった「借入」とは一線を画す資金調達方法です。売掛債権の支払い期日前に資金化することによって、資金ショートが起こりにくくなり、黒字経営のままで事業を展開出来ます。

手数料の高い安いはありますが、黒字破産を避けるためのファクタリング活用は金策の検討材料として成立します。

譲渡禁止特約がある売掛金はどうする?

請負契約や基本契約に「債権譲渡禁止(制限)」が入っていることがあります。改正民法では、譲渡制限特約があっても譲渡自体は原則有効とされています。

2020年4月に施行された改正民法では、譲渡を禁止・制限する特約があっても、債権の譲渡そのものは原則として有効とされています(民法第466条)。

ただし相手方(債務者)側の対応や実務上の摩擦が起きるため、事前確認と手続き設計が重要です。

また譲渡制限特約がある金銭債権が譲渡された場合に備えた制度(供託など)もあります。条項の有無と通知の方法は、契約書面で必ず確認してください。

知っておきたい下請代金の支払いのルール(建設業法)

建設業法では、元請が下請に代金を支払う期限が決められています。元請からの入金が遅いと感じたら、ファクタリングを考える前に、まずこのルールと照らし合わせてください。

ルール内容根拠
元請が注文者から支払いを受けたときその工事を施工した下請に、1か月以内で、できる限り短い期間内に下請代金を支払う建設業法 第24条の3
元請が特定建設業者の場合一定の下請負人に対して、工事の目的物の引渡しの申出があった日から50日以内に下請代金を支払う建設業法 第24条の6

参考:国土交通省 中部地方整備局「下請代金の適正な支払いとは」

元請の支払いがこのルールより遅れている場合は、まず元請に支払条件を確認してください。ルールの範囲内でも入金までの期間が長く、その間の支払いが間に合わないときに、ファクタリングで入金を早めるという順番で考えると、無駄な手数料を払わずに済みます。

手形がなくなると、建設業の資金繰りはどう変わる?

紙の手形は、まもなく使われなくなります。手形で代金を受け取っている専門工事業者は、振込や電子記録債権(でんさい)など、ほかの受け取り方に切り替わっていくことになります。

動き内容
全国銀行協会の目標2026年度末までに、全国の手形交換所で交換される手形・小切手の枚数をゼロにする
銀行の対応(例:みずほ銀行)2027年4月以降が期日の手形・小切手の取立を停止する
取適法(2026年1月施行、旧下請法)手形での支払いを禁止した。ただし、建設業者が請け負う建設工事は取適法の対象外で、建設業法のルールが適用される

出典:みずほ銀行「手形・小切手の全面的な電子化に伴う当座勘定および代金取立の商品性改定」(2023年9月22日)、中小企業庁「2026年1月施行!下請法は取適法へ 改正ポイント説明会」

これまで手形を受け取り、銀行で割り引いて資金にしていた事業者は、その方法が使えなくなっていきます。
代わりの受け取り方として増えているのが、電子記録債権(でんさい)や振込です。でんさいは金融機関で割り引いたり、ファクタリング会社に譲渡したりできる場合があります。振込で受け取る場合は、請求書をもとにしたファクタリングが入金を早める手段になります。
元請から「来年から支払方法を変える」と連絡があったときは、新しい支払方法で入金がいつになるのかを確認し、資金繰りの計画を立て直しておくと安心です。

データで見る建設業の資金繰り 倒産は4年連続で増加

建設業の倒産は増え続けており、とくに下請けとして工事を担う専門工事業者の倒産が増えています。

東京商工リサーチの調査によると、2025年の建設業の倒産は2,014件で、前年より4.6%増え4年連続で前年を上回りました。

内訳を見ると、大工・左官・塗装・内装などの「職別工事業」が814件となり、元請として工事全体を請け負う「総合工事業」の774件を、2000年以降で初めて上回っています。

区分2025年の倒産件数
建設業 全体2,014件(前年比4.6%増)
職別工事業(大工・左官・塗装・内装など)814件
総合工事業774件

出典:東京商工リサーチ「止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く」(2026年7月6日)

同じ調査では、規模の小さい事業者ほど価格を上げにくく、材料費や燃料費の上昇がそのまま利益を圧迫していること、下請けの立場では費用を先に払う必要があり資金繰りを苦しくしていることが指摘されています。

この数字から言えるのは、建設業の資金繰りの問題が、元請よりも下請けの専門工事業者に強く出ているということです。材料費や職人さんへの支払いが先に来て、元請からの入金を待つ立場ほど、入金までの時間をどう埋めるかが経営を左右します。

建設業が資金ショートしやすいのはなぜか?

建設業が資金ショートしやすいのはなぜか?

建設業は工事が進むほど材料費・外注費などの先払いが増え、入金は検収や出来高に左右されて遅れがちです。さらに締日・支払条件・保留金を把握できていないと「入るはずのお金」を前提に支払いが先行し、黒字でも資金が尽きることがあります。

まずは資金ショートの典型原因を整理します。

売掛先の締日と支払い条件を把握していない

建設業の多くは中小零細企業が多く、専門的な経理スタッフが在籍していないという弱点があります。

基本的に営業や経理などの事務作業は社長や社長の家族が兼務している場合が多いです。そのため、金策に対しての知識が不十分な場合があり、売掛取引の際に売掛先の締日や支払い条件といった取引に重要な事柄についてきちんと確認しないまま売掛契約をしてしまうことが資金ショートにつながっています。

どんぶり勘定

先ほどのケースと似ていますが、どんぶり勘定とは「売掛金の内容を把握していない」ことを指します。

建設業では、請求と入金、そして工事完了後に支払われる「保留金」が存在します。そのため、請求した金額の100%が支払われないと、下請けや孫請け、材料費などの経費の支払いが出来ないというケースに陥ります。

きちんとした経理部が、資金管理を出来ていればそういった問題は起こりにくいですが、経理も営業も施工も行なっている現場型の社長はこの点を確認しないまま売掛取引をしてしまいます。結果的に資金ショートに陥ってしまい、黒字破産につながりやすいケースと言えます。

弊社「えんナビ」ではファクタリング業以外に経営コンサルタントサービスも行なっています。資金調達だけではなく、将来的な財務関連のサポートに関してもご相談頂けます。

売掛金回転率と入金サイクルを読むと、「入金が遅い構造」を数値で捉え直せます。

掛取引のリスクを読むと、入金が遅いほど資金ショート確率が上がる理由が整理できます。

工事1件の資金の動きを月ごとに見る

建設業では利益が出る工事でも、途中で手元のお金が足りなくなることがあります。

600万円の工事を例に、お金の出入りを月ごとに並べてみます(説明のための計算例です)。

4月(着工)5月6月(完成・請求)7月8月(入金)
出ていくお金材料費 150万円外注費・人件費 180万円外注費・人件費 120万円なしなし
入ってくるお金なしなしなしなし工事代金 600万円
手元のお金(4月はじめに200万円)50万円−130万円−250万円−250万円350万円

この工事は、600万円の売上に対して費用が450万円なので最終的には150万円の利益が出ます。

それでも5月から7月までは手元のお金がマイナスになります。6月の時点では250万円が足りません。これが帳簿上は黒字でも資金が尽きる「黒字倒産」のしくみです。

このとき、6月に発行した600万円の請求書をファクタリングで資金化すれば、8月の入金を待たずにお金を用意できます。受け取れるのは600万円から手数料を差し引いた金額ですが、外注先や職人さんへの支払いを止めずに工事を回せます。

銀行融資・助成金とファクタリングの違い

建設業の資金繰りでよく使われるのは、銀行融資、助成金、ファクタリングの3つです。

いちばんの違いは、「返す必要があるか」と「お金が入るまでの時間」です。

銀行融資助成金ファクタリング
返す必要あり(利息もかかる)原則なしなし(売掛金を売るため)
主に見られる点自社の決算・返済能力制度ごとの要件売掛先の信用と、売掛金が本当にあるか
お金が入るまで審査と手続きに時間がかかりやすい申請・審査・実績報告のあとで、時間がかかりやすい書類がそろえば比較的早い
向いている場面時間に余裕があり、金利を抑えたいとき要件に合う取り組みをするとき支払い期限が迫っていて、売掛金があるとき

銀行融資は金利が低い一方で、審査に時間がかかり、赤字や債務超過があると借りにくくなります。助成金は返す必要がありませんが、受け取れるのは申請や実績報告のあとです。

建設業では、工事を進めるほど外注費や材料費の支払いが先に来ます。融資や助成金が間に合わない局面で、元請に対する売掛金を先に資金化できるのがファクタリングです。

ただし、手数料がかかるぶん、受け取れる金額は売掛金より少なくなります。時間に余裕があるときは、融資と比べたうえで選んでください。

ファクタリングの申し込みから入金までの流れは、ファクタリングの流れで確認できます。

ファクタリングを使うべきかの判断チェック

次の質問に順番に答えると、ファクタリングが向いているかどうかを判断しやすくなります。

質問「はい」の場合「いいえ」の場合
1.支払い期限までに、銀行融資の審査が間に合いますか?金利の低い融資を先に検討する2へ進む
2.元請に対する、支払期日前の請求書(または注文書)がありますか?3へ進むファクタリングは使えない。ほかの方法を検討する
3.元請の支払いは、これまで遅れたことがありませんか?4へ進む審査に通りにくいので、別の売掛金がないか確認する
4.手数料を払っても、その工事の利益は残りますか?ファクタリングが向いている使うと赤字になる。支払条件の交渉や融資を優先する

工事請負代金債権(注文書・請負代金)でも資金化できる?

建設業の現場では「請求書発行前」「出来高」「保留金」など、一般的な売掛とは形が違うことがあります。ここで“資金化に乗る範囲”を明確にします。

工事請負代金債権は売掛債権として扱える

工事請負代金債権とは、工事を請け負った建設会社等がその工事を完成させた対価として注文者から報酬を支払ってもらう権利のことです。つまり売掛債権です。

民法では、請負契約は「仕事を完成させること」と「その結果に報酬を払うこと」を約束した時点で成立し、報酬は原則として、完成した物の引渡しと同時に支払うとされています(民法第632条、第633条)。つまり、工事代金の支払いを求められるのは、原則として工事を終えて引き渡したあとです。

これを利用して資金調達することが可能な場合もあります。「場合もある」というのは受付けていないファクタリング会社もあるということです。

工事請負代金債権を活用する資金調達方法を読むと、ファクタリング以外(債権担保融資・手形割引)まで含めて比較できます。

注文書ファクタリング(請求書を出す前の資金化)

工事を受注したあと、まだ請求書を出していない段階で注文書をもとに資金化する方法を「注文書ファクタリング」と呼びます。

工事の途中で材料費や外注費の支払いが重なる建設業では、請求書を出すまで待たずに資金を用意できる点が利点です。

一方で工事が終わる前の段階なので、ファクタリング会社にとっては回収のリスクが高くなります。すべての会社が対応しているわけではないため、相談するときに注文書での買取に対応しているかを確認してください。

なお、えんナビでは注文書の段階での買取は行っていません。元請に請求書を出したあとの工事代金が対象です。

資金化できない(難しい)ケース

  • 支払条件が未確定で、入金予定日が立たない
  • 出来高の根拠資料が弱く、請求の確定性が低い
  • 譲渡禁止特約が強く、手続き上クリアできない

塗装・内装・電気などの専門工事業者が使う場合

塗装・内装・電気などの専門工事業者(下請け)の場合も、元請に対する請求書や注文書があれば、ファクタリングを検討できます。

ただし元請の支払条件や、保留金・相殺の取り決めによって、買い取ってもらえる金額や時期は変わります。

下請けの立場では、元請の締日と支払日に合わせて入金が決まります。そのため、材料費や職人さんへの支払いが先に来やすいのが実情です。

相談する前に、次の点を確認しておくと話が進めやすくなります。

  • 元請との契約書や注文書に、支払条件(締日・支払日・支払方法)が書かれているか
  • 出来高払いか、完成後の一括払いか
  • 保留金や、ほかの取引との相殺の取り決めがあるか
  • 契約書に、債権の譲渡を制限する特約があるか

注文書しかない、口頭の約束で工事を始めているといった場合は、メールや見積書、作業報告などで取引の流れを説明できるようにしておくと相談がスムーズです。

道路や河川、造成などの土木工事を請け負っている場合は、土木業のファクタリングで、公共工事の代金を資金化するときの注意点(発注者の承諾)もあわせて説明しています。

建物の解体工事を請け負っている場合は、解体工事業のファクタリングで、外注費や廃材の処分費が入金より先に出ていくときの資金繰りを説明しています。

一人親方・個人事業主でも使える?

一人親方や個人事業主でも元請に対する請求書があれば、ファクタリングを検討できます。

審査で主に見られるのは、売掛先(元請)の信用と、売掛金が本当にあるかどうかだからです。

ただし法人だけを対象にしている会社もあります。また確定申告書や通帳の入出金履歴で、取引の実績を説明できるようにしておくと相談が進めやすくなります。

えんナビでは、個人事業主の方もお申込みいただけます。従業員の人数は関係ありません。

よくある質問

元請が倒産して工事代金が払われなかったら、どうなりますか?

償還請求権がない契約(ノンリコース)であれば、売掛金が回収できなくても、利用した側が代わりに払う必要はありません。契約前に、償還請求権の有無を必ず確認してください。

ファクタリングを使うと、銀行からの借入に影響しますか?

ファクタリングは売掛金を売る取引なので、借入金として負債に計上されることはありません。ただし、資金繰りの状況について金融機関から説明を求められることはあります。

契約書に譲渡禁止特約があっても使えますか?

民法では、譲渡を禁止・制限する特約があっても、債権の譲渡そのものは原則として有効とされています。ただし、元請との関係や実務上の手続きに影響することがあるため、事前に相談してください。

注文書だけでも資金化できますか?

注文書の段階で買い取るサービスもありますが、対応している会社は限られます。えんナビでは注文書の段階での買取は行っておらず、元請に請求書を出したあとの工事代金が対象です。

赤字でも利用できますか?

ファクタリングの審査では、自社の決算よりも売掛先の信用と売掛金の内容が重視されます。赤字だから利用できないとは限りませんが、必ず利用できるわけでもありません。

まとめ

ファクタリングは、支払いが先に来て入金が後になりやすい建設業にとって、入金までの時間を埋める手段の一つです。

融資や助成金が間に合わない局面でも、元請に対する売掛債権があれば、借入をせずに資金を用意できる可能性があります。

ただし、2社間か3社間か、手数料以外の費用、償還請求(買戻し)の有無によって、手元に残る金額や安全性は大きく変わります。契約前には、この記事のチェックリストで条件を確認してください。

弊社「えんナビ」は2017年からファクタリング事業を行っており、お申込み・ご相談を24時間365日受け付けています。法人も、個人事業主もお申込みいただけ、2社間・3社間の両方に対応しています。ファクタリング以外に経営コンサルタント業も行っているため、資金繰りや財務に関するご相談にも対応できます。

えんナビの会社概要

急ぎの資金繰り相談は、請求書と入金予定日が分かる資料を手元に用意してお問い合わせください。条件提示(手数料・入金日)までを最短で進めます。

参考資料

この記事の数字や制度の説明は、次の資料をもとにしています。

※参照日:2026年10月8日

関連記事

えんナビ

株式会社インターテックは、2017年創業のファクタリング会社です。
事業者向けファクタリングサービス「えんナビ」を運営し資金調達相談に対応してきました。
本サイトでは、資金調達に悩む中小企業・個人事業主の方に向けて、ファクタリングを含む各種資金調達方法のしくみや注意点をわかりやすく解説し、その中の選択肢のひとつとして「えんナビ」の活用もご紹介しています。
運営会社:株式会社インターテック(会社概要)
創業:2017年
サービス:えんナビ
えんナビ実績:取扱件数4,000件以上、満足度93%以上(自社調べ・2023年時点)