2社間ファクタリングとは中小企業の債権を早期現金化できる金策 入金サイクルを安定させる効果あり

中小企業の倒産や解散の原因で挙げられるのが資金繰りの悪化でしょう。資金繰りが悪化する主な原因は、売掛債権による不安定な入金サイクルにあります。

中小企業は立場上、下請けや孫請けのケースが多く、納入先の入金サイクルと仕入先への支払いサイクルにギャップが生じます。この入金サイクルのギャップによって資金ショートが起きやすいのです。

ファクタリングは、入金日よりも前に売掛債権を資金化できる金策です。入金日より前に資金調達ができれば、支払うべき経費の支払いもスムーズになります。ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2通りの方法があります。その方法のうち、2社間ファクタリングは中小企業にピッタリの金策なのです。

ファクタリングが中小企業にオススメな理由

ファクタリングは中小企業にオススメな金策です。今までの金策といえば、銀行融資や助成金が主な手段でした。しかし、銀行融資は自社の財務状況を厳しくチェックされますし、助成金も申請してから手元に資金が届くまで時間が掛かってしまいます。

ファクタリングは融資では無いため、自社の財務状況が赤字続きだったとしても、売掛債権さえあれば資金調達が可能です。申込んでから最短で当日中に資金化できるのもファクタリングの特徴です。また、取引先の経営状況が急に悪化した場合、連鎖倒産を防ぐリスクヘッジの役割も担ってくれます。

赤字OK+リスクヘッジができるファクタリングは、中小企業の資金調達手段に最もオススメなのです。

中小企業の泣き所にピンポイントでカバーしてくれる

中小企業の経営者の泣き所は資金繰りです。赤字経営が響いてしまうと銀行の融資審査に合格できません。ファクタリングは財務状況が赤字でも、取引先から確実に入金されることが分かれば、資金調達が可能な金策です。

「資金を工面したいけど、銀行融資はムリだし民間のビジネスローンも利息が高くて手を出しづらい」と考える経営者の方は多いです。一方でファクタリングは融資では無いため、利息が発生しません。

また、資金が手元に届くまでのスピードも早いです。融資にしろ助成金にしろ、審査や手続きの時間が長く、申込んでから1ヶ月以上掛かってから入金されるのが一般的です。ファクタリングは、早ければ申込んだ当日中に資金調達が可能になります。

まさにファクタリングは、中小企業の泣き所にピンポイントでカバーをしてくれるのです。

こんな時に便利なファクタリング

ファクタリングが活躍するのは、経費の支払いが迫っているのに、手元に資金が無いという場合が挙げられます。製造業や建設業など、原材料を他の業者から購入している場合、売掛金の入金サイクルによっては資金ショートを起こしてしまう可能性が有るのです。

資金ショートは、帳簿上では黒字なのに運転資金が手元に無いことで起こります。緊急性が高く、経費の支払い先は自社商品を販売する上で、重要な取引先の場合が多いです。

その他では、対社外ではなく社内の資金繰りにもファクタリングが活躍します。会社の経費として一番高額な人件費の支払い遅延は、ただでさえ人材不足の会社にとって大きなダメージになり得ます。ファクタリングで入金予定が数ヶ月先の売掛債権を資金化しておけば、人件費の支払いにも対処できるのです。

社内外の資金繰りに有効活用できるのがファクタリングなのです。

ファクタリングが中小企業を大きくする

ファクタリングを活用して財務状況を改善できれば、設備投資や人材投資が可能になります。結果として会社そのものを大きくさせることにもつながります。利益が少なくて、会社への投資ができないと悩む経営者の方にとっては、戦略的に利用できる金策なのです。

2社間ファクタリングのメリットを知って効率的な金策をしよう

ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類の方法があります。中小企業にピッタリなのは、売掛債権を持つ経営者と、売掛債権を買い取ってくれるファクタリング会社で取引される2社間ファクタリングです。2社間と3社間にはそれぞれ違ったメリットがあります。

2社間ファクタリング最大のメリットは取引先に知られずに資金調達できること

2社間ファクタリングのメリットは主に2つです。

  • 資金化までのスピードが早い
  • ファクタリングによる資金調達を取引先企業に知られる可能性が低い

3社間ファクタリングは、売掛元である事業者と売掛先である取引先、そして売掛債権を買い取るファクタリング会社の3社で行なわれる方法です。対して2社間ファクタリングは売掛元の事業者とファクタリング会社の2社で行なわれます。3社間の場合は、取引先も交渉のテーブルにつかなければならず、取引先が交渉に応じなければ資金化まで時間を要するのです。

2社間は事業者がファクタリング会社に申込むだけで手続きが進むため、3社間よりも早く資金化ができるのです。

もう1つのメリットは、2社間ファクタリング最大のメリットであるファクタリングによる債権譲渡が取引先に知られる可能性が低いことです。

ファクタリング会社は、債権売却の事実を取引先に告知する義務がありません。ファクタリングを申込んだ経営者が取引先に告知しなければ、ファクタリングで資金調達した事実を知られることが無いのです。

3社間ファクタリングをした場合、自社の資金難が取引先にバレてしまいます。取引先に資金難がバレてしまうことで、将来的な取引の縮小や契約の取り消しになる可能性が高くなります。このようなネガティブな影響を受けにくいのが、2社間ファクタリングなのです。

メリットをフル活用して効率的な資金調達をしよう

2社間ファクタリングのメリットを理解することで、効率的な資金調達が可能です。スムーズな資金繰りは経営者最大の仕事です。ファクタリングの知識と共に、ファクタリングのメリットを十二分に活用してください。

2社間ファクタリングのデメリットを考慮して利用すべき

2社間ファクタリングのメリットは中小企業の泣き所をカバーしてくれます。しかし、2社間ファクタリングにはデメリットもいくつか存在します。デメリットを考慮した上で利用することが重要なのです。

2社間のデメリットは何?

2社間ファクタリングのデメリットは高い手数料です。ファクタリングは貸金業法が適用されないため、手数料はファクタリング会社同士の相場で決まります。3社間ファクタリングは、売掛債権額の5%~10%が手数料相場です。対して2社間ファクタリングは、10%~30%が相場になります。

仮に300万円の売掛債権であれば、3社間10%の手数料で30万円の損に対して、2社間30%90万円の損です。2社間と3社間で60万円もの損益が出てしまいます。高い手数料での2社間ファクタリングは、大きく損をしてしまうことを覚えておいてください。

デメリットを考慮しないと大変なことになる

高い手数料を考慮せずに2社間ファクタリングを利用すると、本来手に入るはずの売上金が少なくなります。売掛債権額が大きければ大きいほど、ファクタリング損も大きくなってしまうのです。

もう1つ考慮すべきは、ファクタリングは入金日よりも前に資金調達するという点です。本来の入金日には収入がゼロ円になってしまいます。ファクタリングを継続利用して財務状況を改善する手法もありますが、取引先が複数あり、売掛債権も1つだけではない場合に限られます。

取引先が1社だけの場合は、ファクタリング無しには経営が立ち行かなくなってしまう可能性があるのです。手数料などのデメリットを踏まえて、2社間ファクタリングを利用しなくてはならないのです。

自分の会社を守れるのはあなただけ!

2社間ファクタリングはメリットもデメリットもある金策です。自社の財務状況を考慮して利用しなくてはいけません。自分の会社を倒産から守れるのは、経営者であるあなただけです。2社間ファクタリングの基本をしっかり把握して、効率的な資金調達を行なってください。