最近、政府首脳の発言により、携帯電話の基本料金値下げなどが取りざたされている携帯電話業界です。業界の中でも携帯電話本体を販売する小売店も大きな影響を受けています。携帯電話の料金値下げ発言の前には、「0円携帯が廃止」のような小売店の経営を圧迫するような政策が取られていることも事実です。
ただ悪いことばかりではありません。新型iPhoneの発売や、格安SIM業者の台頭によって端末の売れ行きが伸びていることなど、携帯電話販売小売り業者にとってはビジネスチャンスも多くなっていることは事実です。しかしビジネスチャンスできちんと売上と利益を出すためには「軍資金」が必要です。
携帯電話販売業は、儲かっているというイメージがあるかもしれませんが、実は運転資金ショートによる黒字倒産が起こりやすい業種でもあるのです。黒字倒産を防ぐためには、原因となっている「売掛債権」を何とかしなくてはなりません。そこで登場するのが、「ファクタリング」です。
弊社「えんナビ」では、資金ショートを防ぐためのファクタリング事業を行なっています。携帯電話業界にはびこる「資金ショート」を企業様と一緒に解決していきます。
今回は、携帯電話販売業にファクタリングがいかに有効かということについて解説していきます。
携帯電話販売業の資金繰りにファクタリングが有効な理由とは?
携帯電話販売業の資金繰りにファクタリングが有効な理由とは一体何なのでしょうか?ここでは、携帯電話販売業の報酬方式について説明していきます。
携帯電話販売業の報酬方式
携帯電話販売業の報酬方式は、バックマージンと呼ばれる「販売報奨金」よって成り立っています。新規契約一件に対して数万円の報奨金が設定されており、ひと月分の報奨金が翌月以降に入金されます。携帯電話販売業者毎に契約内容が異なりますが、3カ月後に入金を設定しているといった所も。
携帯電話販売小売店の営業方式は、以前は端末代0円や、キャッシュバックといった「バリュー」で顧客を集めていました。しかし法律の度重なる改正によって、それまでキャリアと契約してきた入金サイクルでは資金繰りが厳しくなっていきました。
一番顧客の需要が高まったのが、2015年の12月の年末商戦です。それまで小売店で販売してきた「0円携帯」の営業方式が禁止されたことによるかけこみ需要が発生し、多くの小売店にダメージを与えることとなりました。年末商戦で人件費が増えたことと、かけこみ需要が重なったことで、流動資産である預金で、経費の支払いが出来なくなってしまう小売店が急増したのです。
年末年始ということもあり、銀行の融資で賄なおうとしても、多くの他業者が融資審査を待っている状態になってしまい、給与支払いが出来ずに破産する小売店も増えました。もしこの時、キャリアから支払われる報奨金が、もう少し早いタイミングで入金されていたら破産を免れたのかも知れない小売店が多かったことでしょう。
常に資金ショートが起きやすい小売店にはファクタリングが最適解である
大企業以外の小売店は、運転資金が常にギリギリの状態で営業している所がほとんどです。端末を仕入れる費用や、人件費、店舗の管理維持費など、必要な経費は年々増加しています。新型の端末が開発されても、それを仕入れることが出来なくては、せっかくのビジネスチャンスを棒に振ってしまうなんてことも。
とくに最近では、多くのメーカーが最新機種を発表するスパンが短くなっていることも資金ショートが起きやすい要因と考えられます。目玉として仕入れた機種の報奨金の入金と、新機種の発表が重なってくれれば問題ありません。ところが入金前の資金がギリギリの段階で新機種を発表されると、資金繰りが厳しくなるばかりではなく、せっかくのお客さんを逃してしまうことにも繋がってしまうことでしょう。
報奨金は、ある意味で「売掛債権」として扱われます。売掛債権と言えば、資金調達方法として注目を集めている「ファクタリング」で売掛債権を資金化することが出来ます。
例え3カ月後の入金であっても、売掛債権を「モノ」として第三者であるファクタリング業者に買い取ってもらうのです。売掛債権額の数%と手数料として支払う必要がありますが、入金サイクルを早めて、資金繰りを正常化させることが出来ます。
しかもファクタリングは銀行の融資とは違い、将来的な負債にもなりません。例えファクタリングを申し込む小売店側の経理状況が赤字だったとしても、ファクタリングの合否を決める審査は、売掛先である携帯電話会社(キャリア)ですので、ほぼ審査が通ります。ファクタリングは、携帯電話会社にとって、資金繰りを正常化させる最適解なのです。
弊社「えんナビ」では、ありがたいことに多くの企業様と継続したファクタリング契約を結ばせて頂いております。その場限りの資金調達ももちろん可能ですが、安定した収益フローに到達するまで私共も一生懸命サポートさせて頂きます。単発でのご依頼はもちろんのこと、継続でのご依頼に関しても24時間365日相談を受け付けております。
資金ショートによる黒字倒産とは?
資金ショートによる黒字倒産について説明していきます。黒字なのに倒産するということは一体どんな倒産なのでしょうか?
帳簿上は黒字でも実際は…
携帯電話販売業のように、実際の売上と入金時期がずれる業種にはすべて付きまとうのが「黒字倒産」です。黒字倒産とは、帳簿上は黒字なのに、実際の資産はマイナスという状態に起こることです。たとえば携帯電話販売業で考えてみましょう。
小売店はメーカーから端末を仕入れます。そして顧客に販売しますが、販売した売り上げは、携帯電話を扱っているキャリアに支払われます。販売したとしても、その場で売上になるわけではありません。先ほども述べたように、端末の販売代金ではなく、契約件数×数万円の報奨金が売上として後日入金されるのです。
そして入金されたお金をメーカーに支払い、仕入れで支払った費用と報奨金の差額分が小売店の利益として残ります。利益は流動資産として店舗を運営する経費となります。
この仕入れと報奨金の支払いサイクルが常に一定の金額とスパンであれば問題ありませんが、これが、先ほど述べた「かけこみ需要」や「話題の新機種発表」で、大きく崩れてしまうことがあるのです。
年末商戦に向けた新機種発表はどこのメーカーでも行なっていますが、メーカーによっては、戦略上の観点からあえて時期をずらして新機種を発表する場合があります。年末商戦の報奨金の入金が3月だとすると、2月に発表された新機種を仕入れる預金が少なくなってしまうということにもなりかねません。
入金時期と新機種発表がうまく重なればよいのですが、メーカーも競合に負けじと新しい機種を発表するため、小売店の資金繰りは常にショートする危険性を持っているのです。
銀行融資もあてにならない
製造業や建設業であれば銀行融資で経費の支払いをすることが出来ますが、小売店の場合はスピードが求められます。メーカーも台数限定で携帯電話を製造していますから、商品の奪い合いになってしまうのです。そうなると融資決定を待っていては、せっかくのビジネスチャンスである新商品を仕入れることが出来なくなります。
また銀行融資は将来的な負債にもなってしまうため、将来的に銀行に融資をお願いしたくても、負債があるという理由で融資が受けられなくなる場合もあります。このようなデメリットが多い銀行融資は、携帯電話販売小売店にとって本当にぴったりの金策といえるのでしょうか?
ファクタリングで資金ショートを防ぐ
ファクタリングを活用することで、銀行融資に頼らずに資金ショートによる黒字倒産を防ぐことが可能となります。ファクタリングには、主に2社間ファクタリングと3社間ファクタリングという手法がありますが、どちらにもメリットとデメリットがあります。
きちんとメリットとデメリットを理解した上で、ファクタリングを活用すれば資金ショートを防げるだけではなく、会社の成長にも繋がっていきます。
ここでは、携帯電話販売業が行なう2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのメリットとデメリットについて解説したいと思います。
携帯電話販売業のファクタリングにおけるメリット
まずは2社間ファクタリングについてです。2社間ファクタリングとは、売掛元とファクタリング業者の2社間で行なわれるファクタリングの事を指します。売掛元の売掛債権を「モノ」として扱い、ファクタリング業者に買い取ってもらうことで資金化する方法です。
携帯電話販売業における2社間ファクタリングのメリットは、「スピード」と、「秘匿性」です。スピードとは、その名前の通り、売掛債権が資金化するまでの時間、日数を指します。業者にもよりますが、早ければ即日資金化というケースもあります。
秘匿性とは、相手(売掛先)企業に売掛債権を譲渡したという通知をしなくてもいいという点です。売掛債権での取引は基本的に、企業間の信頼関係によって成り立っています。信頼の証でもある売掛債権を第三者であるファクタリング業者へ譲渡するといった事実が、企業間の関係性にひびを与える可能性もあります。
2社間ファクタリングでは、売掛債権譲渡登記が必要ないため(契約によっては必要になる場合もある)、売掛先に債権譲渡が知られることはありません。資金繰りが厳しいことが売掛先に知られてしまうことで被るリスクを軽減できます。
3社間ファクタリングでは、2社間ファクタリングと違い、「売掛先」、「売掛元」、「ファクタリング業者」の3社が顔を合わせて行なわれる取引です。3社間ファクタリングのメリットは「手数料の安さ」と、「債権回収の手間がかからない」という点です。
手数料は、2社間ファクタリングに比べると3社間ファクタリングの方が、圧倒的に安くなります。それは2社間ファクタリングの場合、回収の義務は売掛元にあるため、万が一売掛先が倒産してしまった場合でもファクタリングで資金化したお金が戻ってこなくなるリスクが高いためです。
3社間ファクタリングでは、売掛金の回収義務はファクタリング業者になるため、万が一売掛債権が倒産しても、債権者としてファクタリングで支払った分の資金を回収することできます。(倒産の状況によっては一部の可能性もある)
この「回収義務」が、手数料を安くしている要因です。
債権回収の手間というのは、さきほども触れた通り、「債権回収の権利」がファクタリング業者に移ることを指します。2社間ファクタリングでは、売掛金が入金されたら、売掛元がファクタリング業者に債権額を入金します。3社間ファクタリングでは、売掛先が直接ファクタリング業者に債権額を支払うため、売掛元には債権回収の負担が発生しません。その手間で使われる時間を、営業や開発に活用できるというメリットです。
携帯電話販売業のファクタリングにおけるデメリット
もちろんデメリットも存在します。2社間ファクタリングでは、「手数料の高さ」、3社間ファクタリングでは「資金化までのスピード」と、「ファクタリング後の企業間の関係悪化」が考えられます。
先ほども言ったように、2社間ファクタリングは3社間ファクタリングに比べると、ファクタリングにかかる手数料が高いです。相場としては、2社間ファクタリングの場合、売掛債権額の10%~30%ほどの手数料が発生します。3社間ファクタリングでは、2社間ファクタリングの手数料に対して5%~15%と半分程度の手数料となります。
売掛債権額にもよりますが、高額な売掛債権の場合には、3社間ファクタリングよりも2社間ファクタリングの方が、負担が大きいということです。
ファクタリング後の企業間の関係悪化は、可能性として考えられるデメリットです。秘匿性を求めるのであれば、通知不要の2社間ファクタリングが最適ですが、手数料などのデメリットを考えて3社間ファクタリングを選んだ場合、まずは、売掛先をファクタリング業者との面談のテーブルにつかせる必要があります。その時点で難色を示されることもありますし、ファクタリング後、徐々に企業間の関係が悪化していくということにも繋がります。
携帯電話販売業の場合、売掛先はメーカーやキャリアになるため、審査に関しては問題ありませんが、いかにしてファクタリング業者との交渉テーブルにつかせるかが重要になってくるということです。
携帯電話販売業の戦国時代ではファクタリングが槍になる
現在の日本は、まさに携帯電話販売業の戦国時代です。多くの法規制がある中で、魅力的な販売方法や、新機種などによって顧客を集める必要があります。その戦場を戦っていくのには、単なる営業努力や接客ではカバーできない部分が多いでしょう。軍資金、つまりは運転資金があってはじめて戦うことが出来るのです。
ファクタリングを活用して、軍資金を手に入れ、携帯販売業戦国時代を打ち勝っていきましょう。
弊社「えんナビ」は、24時間365日対応のファクタリング会社です。
弊社は今まで数多くの「資金ショートをすぐに解決したい」と考える経営者様たちとお付き合いしてきました。当社の強みは「24時間365日対応」もさることながら、「最短1日で資金調達を実現するシステムを採用している点」です。
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