即日融資のビジネスローンを利用して事業資金を調達する際、まずチェックすべきは次の2点でしょう。

  • 金利
  • 融資限度額

事業運営にはお金がかかるものです。年間を通して同じ金額の経費がかかることはほぼありません。商品やサービスによって、繁忙期や閑散期は異なります。繁忙期には仕入れに必要な資金が必要になりますし、閑散期には事業を維持するための資金が必要です。

事業を運営するうえで警戒すべき財務上の問題が「黒字倒産」です。帳簿上はプラスなのにかかわらず、手元の資金がないために債務超過となって倒産してしまうことが黒字倒産です。黒字倒産を防ぐためには、手元に資金を用意しなくてはなりません。

融資や補助金、クラウドファンディングといった資金調達方法では資金を入手するまでに時間がかかりすぎるため選択肢から外れます。即日融資可能なビジネスローンであれば、とりあえず必要な資金をすぐに手に入れられるでしょう。

ビジネスローンは金融機関の融資と違い、審査項目が少ないため、即日融資が可能な資金調達方法です。審査項目が少ないということは、それだけ貸出側もリスクを負うことになるため、高金利なうえに低い限度額の商品がほとんどでしょう。

事業に必要な資金金額を踏まえ、金利と限度額を比較しながらベストなビジネスローンを選択しましょう。

この記事では、ビジネスローンを利用する際に気を付けたい6つのポイントについてお話ししていきたいと思います。6つのポイントは以下の通りです。

  • ビジネスローンを申し込む時間帯によって即日融資できない場合がある
  • 必要書類が揃っていない場合は即日融資できない
  • 一括審査はNG!1社ずつ審査スピードが早い順に申し込む
  • 申込み書類・申込画面への記入ミスや入力ミスに要注意
  • ビジネスローンを申し込む際にはカードも同時に発行する
  • 他の即日資金調達可能な方法についても検討する

ビジネスローン申込前の注意点についても合わせてお話ししていきます。

即日融資可能なビジネスローンをノンバンク系から検討すべき理由

即日融資可能なビジネスローンを選ぶ際、大前提として「ノンバンク系のビジネスローン」を中心に比較検討しましょう。というのも、銀行系のビジネスローンの場合、証書貸付(一般の事業性融資商品のこと)よりも早く資金を手に入れられますが、即日融資となるとかなり数が限られるからです。

メガバンクや大手地銀のような資金力が高い金融機関であったとしても、即日融資は難しいと考えた方が良いでしょう。ノンバンク系のビジネスローンは事業性融資やビジネスローンを専門としています。審査方法も体系化されているため、銀行のような金融機関に比べて審査から入金までのスピードも早く済むのです。

ただし、次にお話しする6つのことに留意しないと、いくらノンバンク系のビジネスローンだとしても、即日融資が難しい場合もあるため注意したほうがよいでしょう。

ビジネスローンで資金調達する場合に気を付けたい6つのこと

事業資金をビジネスローンで調達する場合には、次の6つのことに注意しておきましょう。

  1. ビジネスローンを申し込む時間帯によって即日融資できない場合がある
  2. 必要書類が揃っていない場合は即日融資できない
  3. 一括申込みはNG!1社ずつ審査スピードが早い順に申し込む
  4. 申込み書類・申込画面への記入ミスや入力ミスに要注意
  5. ビジネスローンを申し込む際にはカードも同時に発行する
  6. 他の即日資金調達可能な方法についても検討する

それぞれどのような注意点なのか詳しくお話ししていきたいと思います。

ビジネスローンを申し込む時間帯によって即日融資できない場合がある

ビジネスローンは即日融資が可能な資金調達方法ではありますが、申し込んだ時間帯によっては即日融資が難しい場合もあります。銀行系、ノンバンク系に限らず、ビジネスローンは振込みが基本です。そのため、振込み作業の締め時間までに申込みと審査、入金処理が完了しないと、申し込んだ当日中に資金を調達することはできないのです。

申し込んだ当日中に資金が必要な場合の申込期限、デッドラインは

平日14:30まで

です。銀行の窓口業務は15:00で閉まります。なぜ30分早いかというと、送金処理から入金までにタイムラグが発生する可能性があるからです。

ビジネスローンを扱っているノンバンク系金融業者の中には、即日融資締め切り時間を提示しています。事前に確認のうえで申込みを検討するとよいでしょう。

必要書類が揃っていない場合は即日融資できない

即日融資可能なのにかかわらず、申し込んだ当日に資金が調達できない理由として、必要書類不足が挙げられます。ビジネスローンに限らず、融資を申し込む際には、必要書類が欠けていないかを確認することが重要になります。

ビジネスローンの必要書類は、一般的な事業性融資、証書貸付よりも多くありません。ビジネスローン申込みに必要な書類はほとんどの業者で同じようなものを使用します。以下がビジネスローン申込みに必要となる主な書類です。

  • 決算書(確定申告書) ※2期分
  • 謄本
  • 本人確認書類

業者によっては、納税証明書の提出を求められることもあります。ビジネスローンを申し込む際には、事前にホームページや電話で必要な書類を確認しておくことを忘れないようにしておきましょう。

一括申込みはNG!1社ずつ審査スピードが早い順に申し込む

ビジネスローンを申し込む際、多くの事業者様は「一括申込み=スピーディーに資金調達できる」と考えていますが、それは大きな間違いです。結論から言うと「即日融資可能なビジネスローンは1社ずつの申込みが基本」です。

個人や法人に限らず、融資を申し込んだ場合は必ずCIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)やJICC(株式会社日本信用情報機構)、全銀協(全国銀行個人信用情報センター)へ信用情報の照会が行なわれます。

一括でビジネスローンを申し込んだ場合、申し込んだ業者が照会している信用情報機関に「申込みをした事実」が記録されることになります。申込みをした事実が多ければ多いほど、ビジネスローン業者にその情報が伝わりやすくなります。

一括で申込みをした事実はビジネスローン業者から見ると「資金難でビジネスローンを申し込んだのかな?」という疑念を抱かせることになり、審査落ちする可能性が高くなってしまうのです。

だからこそ、一括申込みではなく、1社ずつ審査スピードが早い順番に申し込む方が結果的にスピーディーに資金調達できるのです。審査スピードに関しては、業者のホームページを確認してみましょう。「○○時までの申込みで即日融資可能」という文言があれば、審査から入金までスピーディーに完了できる業者ということになります。

申込み書類・申込画面への記入ミスや入力ミスに要注意

ビジネスローン業者を決め、いざ申込みする際、注意すべきは申込書類や申込画面上の記入ミスや入力ミスです。

業者側は申込書類や申込画面に記入、入力された内容をもとに審査されます。そのため、記入ミス、入力ミスがあると、審査に必要な調査が滞ってしまい、審査時間が長引いてしまうのです。

審査時間が長引いてしまうと、即日融資の期限となる14:30を超えてしまう可能性があります。そうなると即日融資は難しくなるため、記入ミスや入力ミスには充分に気を付ける必要があります。

ビジネスローンを申し込む際にはカードも同時に発行する

ビジネスローンは事業性融資と違い、キャッシング的な使い方も可能です。ビジネスローンは一旦審査を通過すると、決められた限度額内で自由に資金を借り入れできるため、借り入れ用のカードも同時に発行してもらうとよいでしょう。

ただし、カードを発行する場合は使い方に注意する必要があります。事業性融資の場合は返済計画書などを金融機関や金融業者に提出したうえで借り入れるものですが、ビジネスローンの場合は、返済計画書などの提出が必要ない場合が多いため、計画的に運用することが求められます。

際限なく使ってしまうと、ビジネスローンの返済で事業運営に支障をきたしてしまうこともあるため注意しましょう。

他の即日資金調達可能な方法についても検討する

ビジネスローンは事業性融資に比べて審査通過率が高いと言われていますが、審査に落ちる可能性も否定できません。もし審査に落ちてしまった場合は、資金を調達できなくなり、黒字倒産のリスクが高くなるでしょう。

審査落ちしたときのことを考えて、即日資金調達可能な方法についても同時に検討しておきましょう。即日資金調達可能な方法としては次の2つが挙げられます。

  • 受取手形を持っている場合 → ノンバンク系の手形割引業者に依頼して手形割引を行なう
  • 売掛金を持っている場合 → ノンバンク系のファクタリング業者に依頼してファクタリングを行なう。

即日で資金調達が可能な方法はなにもビジネスローンだけではありません。上記の2つ以外にも資産の売却などの手段があります。事前に即日資金調達が可能な方法を洗いだしたうえでビジネスローンを申込むとよいでしょう。

ビジネスローンで即日融資可能なビジネスローン3選

即日融資可能なビジネスローンはノンバンク系という話をしましたが、実際に即日融資が可能な金融業者はそこまで多くありません。ある程度知名度があり、実際に利用した事業者が多い金融業者を中心に選ぶことになるでしょう。

ここでは、知名度が高く利用者も多いビジネスローン商品を3つご紹介します。

商品名金利融資限度額
プロミス自営業カードローン6.3%~17.80%300万円
オリックスVIPローンカード BUSINESS6.00%~17.80%500万円
アコムビジネスサポートローン12.00%~18.00%300万円

注意点としては、ホームページ上に即日融資可能と書かれていても、事業資金として申し込んだ場合は、審査に時間がかかって即日調達できない場合があることです。希望金額によっては翌営業日以降に審査結果が下ることもあるため、注意しておきましょう。

悪徳ビジネスローン業者に要注意!

即日資金調達可能なビジネスローン業者の中には、悪質な業者もいます。一般的な認識として、銀行系やノンバンク系、知名度の高い業者であれば、比較的安心して利用できるでしょう。

聞いたこともないような業者には要注意です。中には悪徳業者、悪徳ビジネスローン業者が紛れ込んでいる可能性があるからです。

ここでは、悪徳ビジネスローン業者を見分ける2つのポイントについてお話ししていきたいと思います。2つのポイントは以下の通りです。

  • 貸金業登録の有無
  • 契約内容に矛盾点やおかしい点がないか

それぞれ詳しくお話しします。

貸金業登録の有無

ビジネスローンであれ、街金であれ、お金を貸す商売をする場合には貸金業登録が必須です。この貸金業登録を行なわずに貸金業を営んでいる業者もいるのです。

貸金業登録は貸金業法で定められている重要な登録になります。もし登録がない場合は違法業者です。ホームページやチラシなどで限度額数千万円、金利1桁%のような好待遇の業者にはとくに注意するようにしましょう。

闇金業者の情報は金融庁のデータベースや日本貸金業協会の違法業者情報を参照しましょう。

ヤミ金(悪質業者)の検索(日本貸金業協会)
登録貸金業者情報検索入力ページ(金融庁)

契約内容に矛盾点やおかしい点がないか

ビジネスローン契約時に渡される契約書はしっかりと確認しておきましょう。どんなに資金が必要で焦っていたとしてもです。

契約書を隅から隅までチェックするのは面倒な作業です。チェック漏れはまさに悪徳業者の思うツボ。トラブルに巻き込まれてしまうケースもあります。

返済日や金利など、ホームページに書かれている内容と相違がある場合はすぐに確認しましょう。もしこじれるような場合は、警察や消費者センターなどに相談するとよいでしょう。

即日資金調達可能なビジネスローンと同時に他の方法も検討しておきましょう

即日資金調達可能なビジネスローンは業者によって金利や融資限度額が異なります。なるべくは知名度が高く、利用者も多い業者を選ぶべきです。

審査に落ちたときのことを想定して他の資金調達方法を検討しておくとよいでしょう。緊急性が高いからといって、借り入れ条件の悪い(金利の高さなど)ビジネスローンを申し込むのはオススメしません。返済負担が大きくなってしまうためです。

緊急で資金調達が必要な場合は、まず落ち着いて自分の事業の財務状況を確認し、ビジネスローン以外の資金調達方法を検討してからビジネスローンの申込みを行なうとよいでしょう。