「日本一のおんせん県おおいた」をキャッチフレーズにした温泉観光業をメインにしている大分県。別府温泉や由布院温泉をはじめとした日本有数の温泉街は、日本一の湧出量を誇ります。観光客も多く、県民総生産の大部分を観光収入で占めていると言っても過言ではないでしょう。
しかし、最近ではそんな大分県にも不況の波が影響を与えているのをご存じですか?資金繰りの悪化による企業の倒産や休廃業・解散が相次いでいます。資金繰りを悪化させる原因となっているのが、売掛債権の入金サイクルの不健全化です。
売掛債権の入金サイクルを健全化させる方法として「ファクタリング」が近年注目を集めています。今回は大分県の経済を助けるファクタリングについて解説していきます。
大分県の経済特性とは?
大分県の経済特性について解説していきます。主要産業や地域特性、減収傾向にある産業についても解説していきますので合わせてお読みください。
大分県の主要産業と地域特性
大分県における県内総生産の割合は、平成26年度の調査によると、第一次産業が2.2%、第二次産業が28.9%、第三次産業が68.0%となっています。
大分県の特徴として、平松守彦前県知事が提唱した一村一品運動によって各地で特産品を産み出す試みがされています。その成果もあってか、市町村ごとに様々な特産品があり、温泉地以外での観光目的での集客に一役買っています。
第一次産業では農業と漁業が盛んで、干しシイタケやカボスが生産量日本一を誇ります。ブリやカンパチ、クロマグロやヒラメなどは全国でも上位の産出量を誇ります。畜産ではブランド牛でもある豊後牛があります。
第二次産業では特に製造業が盛んで、高度成長期に大分市が新産業都市の指定を受けて大分臨海工業地帯を形成されています。最近では、大分市を中心に電子工業系の立地が進み、県北部では隣接している福岡県同様に自動車関連企業が集まっています。太平洋沿岸部には、大企業が多く、近年では新エネルギー、医療機器、食品産業の支援に加え、地元の中小企業と県内進出企業のマッチングなどの取り組みがされています。
第三次産業は県内総生産の7割弱を占めています。その中でも観光業(宿泊業、小売業)の比率が高く、おんせん県大分の経済をけん引していると言っても過言では無いでしょう。また全国同様に医療・福祉関連業も伸びてきており、温泉と医療・福祉を混合した新しいサービスが展開されるなど、将来が楽しみな分野として注目されています。
減収傾向にある産業
大分県で減収傾向にある産業は建設業が挙げられます。工業用立地の建設などで公共工事が増えていましたが、徐々にその受注自体が少なくなっているのが原因の一つです。2017年の統計調査では86件の倒産が発生しています。
県経済は第三次産業を中心に発展傾向にありますが、中小企業の建設業は一時の建設ラッシュが過ぎたこともあり、資金難による減収が続いていることも事実です。
他県の現場への交通費や、建設資材の高騰、天災(特に台風)による工期遅延などが年々悪化しており、中小企業の資金繰りは年々厳しくなっています。建設業の資金繰りが悪化しやすい理由の一つに特殊な経費支払いの慣習が挙げられます。
特殊な慣習とは、受注した仕事に取り掛かる前に、発生する経費を事前に支払うという慣習です。経費を先に支払うという事は、経費支払いから工事の完了までは収入が無い状態が続きます。また、天災などによる工期の遅延などが有った場合、事前決済の経費以外の経費(人件費など)は会社の流動資産から支払うことになります。資金のある大企業ならまだしも、資金力が低い中小零細企業の場合には、この資金サイクルの不健全さが会社の基盤を揺るがすことにもつながります。
建設業の中小企業経営者が注目している金策が「ファクタリング」です。ファクタリングは、売掛債権を入金前に資金化する金融工学で、欧米では手形取引や現金取引よりもメジャーで一般的な金策です。最近ではユニクロやトヨタ自動車などの上場企業もファクタリングを年間予算に組み入れて資金繰りの健全化を図っています。
発生した売掛債権を第三者であるファクタリング業者にモノとして買い取ってもらうことで資金を調達する方法なので、銀行融資と違って将来的な負債にならないというメリットもあります。仕事を受注した時点で確実な利益確保と運転資金確保が同時にできるとあって、全国のファクタリング取引でも建設業のファクタリングは最早メジャーな金策として認識されています。
建設業の資金繰りに困ったら、まずはファクタリングを検討してみてはいかがでしょうか?
ファクタリング業者の選び方とは?
建設業を得意とするファクタリング業者は多く、北は北海道、南は沖縄まで多くの建設業がファクタリング業者のお世話になっています。ファクタリング業者を選ぶ上で重要なポイントとは一体何なのでしょうか?ここでは自社に合ったファクタリング業者の選び方について解説していきます。
地元ファクタリング業者は?
ファクタリング業者は銀行や街金融と違い、日本ではあまり市民権を得ていません。大分県でファクタリングを行なっている業者は多くないのが実情です。九州であれば、福岡県にファクタリング業者の事業所が集まっています。
ファクタリング取引は大事なお金を扱う金策です。そのため、担当者と面談を重ねて、きちんとした信頼関係の上で取引をしたいと思うのも共感できます。そのような企業側のニーズに合わせて、最近ではテレビ電話や出張面談など、フレキシブルな対応をしてくれる業者も多くなっています。
ファクタリング業者を選ぶ際には、そうした柔軟な姿勢で取引ができる業者を選ぶのも間違いではありません。
詐欺業者に要注意
ファクタリング業者を選ぶ上で注意しなくてはならないのが、詐欺業者、悪徳業者です。ファクタリングは金融取引の法律が銀行や街金ほど整備されていないというデメリットがあります。ファクタリングに関する情報が少ないという隙をついた詐欺行為が行なわれていることも事実です。
一時期、社会問題にもなった闇金融業者が、ファクタリング業者に鞍替えして悪質な取引をしているというニュースもありました。悪質な取引と言っても、法律がきちんと整備されていないため、「違法」と言えません。被害に遭った経営者は運が悪かったとして諦めるしかないのが現状です。
ファクタリング業者を選ぶ際には、詐欺業者ではあり得ない「きちんとした取引実績」が一つのバロメーターになります。どんなに感じのいい対応であっても、裏では詐欺業者だったという事にならないように契約書を注意しながら熟読して確認することが重要です。
インターネット業者は手間いらずで良心的?
ファクタリングのゴールは自社の抱えている売掛債権を資金化することです。どんなに感じのよい対応をされたとしても、資金化できなければ何の効果もありません。
最近はインターネットでファクタリング契約を結んでくれる業者も増えてきました。出張面談などは行なっていませんが、その分手数料が割安で、申込から資金化までスピーディーな取引ができるという評判もあります。
ファクタリング業者を探す際に重要な事は、『資金化が確実にできる』という点です。ファクタリング業者を選ぶ際には、最初にこの点を踏まえた上で業者の選定を行なうようにしましょう。
まとめ
大分県主要産業の資金繰りを改善させるファクタリングについて解説してきました。大分県に限らず建設業のファクタリング取引は建設業界全体の資金繰りを改善させる金策として日本政府も利用を奨励しています。建設業の資金繰りで困ったら、まずはファクタリングを検討してみてはいかがでしょうか?