かつおの一本釣り漁などで有名な高知県。高知県は、人口に比例して経済規模が小さいことで知られています。倒産や休廃業が、ダイレクトに県経済の衰退につながってしまいます。倒産や休廃業の主な原因は、資金繰りの悪化が挙げられます。
企業の資金繰りの悪化を救済してくれると注目されている「ファクタリング」をご存知ですか?今回は、高知県内の中小企業でファクタリングに向いている産業について解説していきます。
高知県の特性
高知県の主要産業、地域特性と減収傾向にある産業について解説していきます。
高知県の主要産業と地域特性
高知県の主要産業は、サービス業を中心とした第三次産業です。2013年の調査では第三次産業の割合が81.0%と第三次産業への依存率が高く、特にサービス業は高知県経済の4分の1にあたる24.4%を占めており、経済の根幹を担っています。
第1次産業は3.7%と全国平均よりも若干高い割合になっています。かつおの一本釣り漁などが有名な為、漁業などの水産業が盛んと思われがちですが、農業が2.1%、林業が0.9%、水産業は0.7%と第一次産業の構成比では最も低くなっています。ですが、そうだがつおの漁獲量は日本一、びんながまぐろやかじき類の漁獲量も上位の漁獲量を記録しています。
農業では、温暖な気候を利用した農業が盛んで、なすやピーマン、ししとうなどが全国上位の出荷数を記録しています。
高知県は四国の太平洋側に位置し、海の国としてのイメージが強い県です。観光資源も豊富で、四国カルストや室戸岬など天然の観光資源を有しています。また歴史的観光資源も多く、戦国時代から明治にかけて、日本史で重要な役割を果たしている偉人を輩出している県でもありますね。
第二次産業は規模が小さく、製造業や建設業といった他県では主力となる業種がそれほど盛んではありません。瀬戸内工業地帯がある四国の他3県に比べると、第二次産業はあまり発展していないのが特徴です。
高知県の減収傾向にある産業
高知県の減収傾向にある産業は、建設業が挙げられます。元々高知県は公共事業が少なく、建設業が盛んではありません。また、経営者の高齢化と後継者不足が、資金繰りの悪化と相まって倒産や休廃業に繋がっています。
建設業は、仕事を受注した際、発生する経費を前払いで一括清算するという慣習があります。この慣習が、建設業の資金繰りを悪化させているという指摘があります。
売掛債権として入金されるタイミングは工期が終わった後の場合がほとんどで、天候不順などで工期が遅れた場合、遅れた分で発生した経費の支払いは手盛りの流動資産から支払うことになります。一つの仕事を終えて、次の仕事を受注したくても売掛金の入金が無いため、次の仕事まで期間が空いてしまうというケースも少なくありません。
そこで注目されているのが、売掛債権を入金日よりも前に資金化できる「ファクタリング」です。ファクタリングは申し込む企業の経営状況が、例え火の車であっても売掛先の企業が確実に売掛金の支払い能力があると認められれば、資金化できるというメリットがあります。
ファクタリングを利用すれば、審査に受かるかどうか明確でない融資を検討する必要が無くなります。金策で奔走する前に、まずはファクタリングを検討してみることをおすすめします。
ファクタリングとは?
ファクタリングとは、第三者に売掛債権を買い取ってもらうことで入金期日前に資金調達ができる金融工学の事です。前述したように、資金化を決定する審査が売掛先であることや、融資と違って将来的な負債にならないというメリットがあります。
ファクタリングには、一般的に2社間ファクタリングと、3社間ファクタリングという2つの方法が行なわれています。次の項からは、それぞれのファクタリング取引の違いを解説していきます。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングは、ファクタリングを申し込んだ売掛元の企業と売掛債権を買い取ってくれるファクタリング業者の2社間で行われるファクタリング取引を指します。
3社間ファクタリングとの大きな違いは、2社間で行なわれる取引を売掛先である企業へ通知する義務が無いという点です。売掛債権譲渡契約の内容にもよりますが、譲渡契約の禁止条項が無ければ譲渡通知義務が発生しません。売掛債権の譲渡は法人同士でしか行なってはいけないという法律がある為、2社間ファクタリングは個人事業主では利用できないことも3社間ファクタリングとの違いです。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングは、売掛元、売掛先、ファクタリング業者の3社間で行われるファクタリング取引を指します。正確には、売掛先とファクタリング業者、売掛元とファクタリング業者というファクタリング業者を中心とした変則的な2社間ファクタリングです。先ほども触れたように、個人事業主は2社間ファクタリング取引をすることが出来ません。それを可能にしたのが、3社間ファクタリングです。
ファクタリング契約を売掛先とファクタリング業者間で交わすことによって法律上は法人同士の取引になる為、個人事業主であっても売掛債権を資金化させることが可能になります。
もちろん法人×法人×ファクタリング業者でも3社間ファクタリング契約を行なうことは可能です。2社間と3社間の大きな違いは、この資金化から入金、送金(売掛債権が入金されたら売上を業者へ入金すること)の流れが異なることです。
他の違いでは手数料の相場が挙げられます。3社間ファクタリングの手数料の相場は売掛債権金額の5%~10%ですが、2社間ファクタリングでは10%~30%と2倍以上になる業者もあります。これには理由があり、通知義務が無い2社間ファクタリングの場合、万が一売掛先の企業が倒産などで、売掛金の回収が出来なくなってしまった場合、ファクタリング業者側の損失を最小限にするためです。
3社間の場合、売掛先とファクタリング業者で売掛債権譲渡契約が結ばれる為、万が一倒産しても負債の回収が容易になります。これらの理由で手数料の相場が異なります。
両方の違いを理解した上でファクタリング利用を検討することが重要です。
ファクタリング業者の選び方
ファクタリング業者は徐々に増加傾向にありますが、何を基準に選べばいいのでしょうか?ここでは、ファクタリング業者の選ぶ基準について解説していきます。
地元ファクタリング業者は?近場がいい?
高知県内に本社を置くファクタリング業者はほとんどありません。ファクタリング業者のほとんどが東京や大阪、福岡などの大都市圏に本社を構えています。高知県から一番近い業者となると大阪や神戸の業者になります。金融取引のため、信頼感を築いた上で取引をしたいと考えるのは、どんな経営者でも考えることです。
最近では出張面談や、テレビ電話など、柔軟な対応をしてくれる業者も多くなってきました。フレキシブルに対応できる業者を選ぶことも重要な判断基準です。
業者選びで最も重要なのは?
業者選びで最も重要なのは「資金化できるか否か」という点です。業者によっては、同じ売掛債権でも資金化できる業者と出来ない業者がいます。審査能力が低い業者は、売掛先の企業調査が上手くできず、資金化できない所もあります。
お互いに面と向かって信頼関係を築くことも重要ですが、最終目的は売掛債権を資金化できるかどうかという点です。最近ではインターネットで全てのやりとりを完結させてくれる業者も多くなっています。
目的(売掛債権を資金化する)をぶらさずに、手数料や資金化までのスピード、業者の過去実績などを参考にして選ぶことをおすすめします。
まとめ
高知県の主要産業におすすめのファクタリングについて解説してきました。建設業は全国的に資金繰りが厳しい業界になっています。ファクタリングを利用する業種で最も多いと言われているのが建設業です。
銀行融資を断られてしまったり、資金繰りで倒産寸前に陥ったりしている経営者の皆さん。まずはファクタリングを検討してみてはいかがでしょうか?