四国最大の工業県である愛媛県。古くは伊予国として歴史が深い県でもあります。近年注目されているファクタリングをご存知でしょうか?売掛債権を早期資金化する金融工学の一つです。今回は、愛媛県内の中小企業でファクタリングに向いている産業について解説していきます。
愛媛県の特性
愛媛県の主要産業、地域特性と減収傾向にある産業について解説していきます。
愛媛県の主要産業と地域特性
愛媛県の主要産業は、第二次産業がそのほとんどを占めています。特に製造業が盛んで、今治市や西条市など臨海工業地帯を中心とした重化学工業や繊維工業が発展し愛媛県の経済を支えています。
第一次産業である農業は伊予柑やはっさく、みかんなどの柑橘系果物の生産が有名で、他にもキウイフルーツや栗の生産も日本一を誇っています。
漁業では燧灘、伊予灘、宇和海というそれぞれ違う性質の海域で独自の漁業が営まれており、養殖漁業や漁船漁業が発展しています。タイの養殖では日本一で、他にも真珠やハマチ(ブリ)の生産量が日本一だった時期もあります。
第三次産業では、四国の中でも観光資源が豊富な県として知られています。松山城や道後温泉など、ミシュランの二つ星を獲得したこともあります。
愛媛県の減収傾向にある産業
愛媛県の資金繰りが厳しいとされている業種は建設業が筆頭です。倒産や休廃業も四国内では最も多く、四国地域全体の経済悪化にも繋がっています。倒産や休廃業の原因は、資金繰りの悪化による「既往のしわ寄せ」と「販売不振」、「後継者不足による人件費の高騰」が背景にあります。
建設業界全体として、公共事業自体が減っていることや、中小企業の資金繰りの悪化は大きな問題となっています。大企業であれば仕事を受注しても経費の支払いに耐えられるだけの体力(資金)が有りますが、流動資産である預金残高が少ない中小企業においては大きなダメージになっているのが事実です。
建設業は、他の業種と違い、資金繰りが悪化しやすい慣習があります。仕事を受注したら経費(人件費など)の支払いは前払いにするという慣習です。その為、工期が台風などの天災で長引けば長引くほど、売掛金の入金が遅れ、資金サイクルが悪化してしまうという悪循環に陥ります。
愛媛県は高い確率で台風が通過する県としても有名です。工期の遅れなどによる資金サイクルの悪化は慢性的なものになっているのが現状です。
ファクタリングは売掛債権を早期資金化することができる合法的な金融工学の一つです。融資と違い将来的な負債にならないことや、資金化までのスピードが早いことなどがメリットとしてあります。
資金難で頭を抱える前に、まずはファクタリングを検討してみてはいかがでしょうか?
次の項ではファクタリングについて簡単に説明していきます。
ファクタリングとは?
ファクタリングとは、「売掛債権をモノとして第三者であるファクタリング業者に買い取ってもらう金融サービス」のことです。銀行の融資とは違い、将来的な負債が発生しないというメリットがあります。一般的に2社間ファクタリングと、3社間ファクタリングという2つの方法が行なわれています。それぞれについて簡単に説明していきます。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングは、売掛元の企業とファクタリング業者の間で行われるファクタリング取引の事です。法律では法人同士でしか売掛債権譲渡契約は出来ないことになっており、個人事業主はこの制度を利用することが出来ません。
個人事業主がファクタリングを行なう際には、後述する3社間ファクタリングを利用する必要があります。
2社間ファクタリングのメリットは、申し込みから資金化までのスピードです。申し込んだ当日に審査が行われ、早い業者であれば数時間で企業の口座へ運転資金が入金されます。
デメリットは3社間ファクタリングに比べて、手数料が高いという点です。3社間の平均手数料の相場は売掛債権額の5%~15%ですが、2社間ファクタリングの場合には10%~30%と3社間の倍以上になるケースもあります。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングは、売掛元、売掛先、ファクタリング業者の3社間で行われるファクタリング取引を指します。2社間ファクタリングでは、法人同士しか結べなかったファクタリング契約(売掛債権譲渡契約)ですが、売掛先の企業とファクタリング業者が売掛債権譲渡契約を結ぶことで、個人事業主でもファクタリングが利用できるようになりました。
2社間と3社間の大きな違いは資金化後のお金の流れです。2社間の場合、売掛先から売上金が入金されると、その売上金を売掛元が一旦預かり、売掛元からファクタリング業者へ入金されるという流れでした。3社間の場合には、そのお金の流れが若干変わります。売掛元(ファクタリング申し込み側)へファクタリング業者から買い取った売掛金から手数料を差し引いた金額が入金されます。売掛先は売掛金の入金期日に売上金を売掛元ではなくファクタリング業者に直接入金することになります。
このお金の流れが大きな違いです。
3社間ファクタリングのメリットは、2社間ファクタリングでも触れましたが手数料の安さです。2社間ファクタリングに比べて貸し倒れが発生しにくいという観点から手数料が低く設定されています。
デメリットは、2社間に比べて資金化までのスピードが遅くなる場合があるという点です。2社間の場合は、申し込んだ企業とファクタリング業者間だけのやり取りのため、審査開始から資金化までのスピーディーな取引を可能にしますが、3社間の場合には売掛先の企業も交渉のテーブルに着く(契約書などの作成など)必要がある為、時間がかかる場合があります。
それぞれにメリットとデメリットがある為、きちんとファクタリングの事を理解した上でファクタリング申し込みの検討をするべきでしょう。
ファクタリング業者の選び方
ファクタリング業者は何を基準に選べばいいのでしょうか?ここでは、ファクタリング業者の選び方について解説していきます。
地元ファクタリング業者は?
愛媛県内に本社を置くファクタリング業者はほとんどありません。ファクタリング業者の大部分は東京や大阪などの大都市圏に事業所を構えています。申し込む側とすれば、出来れば銀行などの金融機関のように、担当者との面談を重ねてファクタリングの相談をしたいのが本音でしょう。
ファクタリング業者は、申し込む企業側のニーズに応えてくれる業者が多いです。近隣都市までの出張面談など柔軟な対応をしてくれる業者を選んでもいいでしょう。
業者選びで重要なのは?
業者選びで重要なのは「資金化できるか否か」という点です。例え出張面談サービスやテレビ電話、インターネット通話相談サービスが充実していても資金化できなければなんの意味もありません。
最近ではインターネットで申し込みから資金化まで完結できるファクタリング業者も多くなってきました。インターネットだから怪しいとネガティブに捉えるのではなく、経費削減して少しでも手数料を低く抑えるための方針と捉えてもいいでしょう。
ファクタリング業者を選ぶ際のポイントは、「手数料」、「自分の業種に強い(経験がある)」という点です。審査に関しては、申し込んだ企業ではなく、売掛先の企業が審査対象になるため、融資と違って「審査に通りやすい」というポイントはあまり重要ではありません。
まとめ
愛媛県の主要産業におすすめのファクタリングについて解説してきました。建設業とのファクタリング取引は多くのファクタリング業者が経験しています。
資金繰りで困ったら、まずはファクタリングを検討してみることをおすすめします。