2020年の東京オリンピックや、北海道新幹線、北陸新幹線など、近年の土木業は仕事に困ることがありません。しかし、そんな経営順風な土木業であっても、資金繰りに苦しんでいる企業があります。売掛債権ばかりが膨らみ、会社の体力でもある流動資産ばかりがすり減っているという事態も起こっているのです。
政府主導の金融緩和が発令されていますが、銀行による融資は将来的な負債になるばかりでなく、会社の成長を阻害する原因にもなってしまいます。そこで近年注目されている金策の一つ「ファクタリング」に目を向ける企業が多くなっています。
弊社「えんナビ」では、多くの土木業の経営者様からご支持を頂いております。最大で5000万円までのファクタリングが可能ですので、資金繰りの方法として活用して頂いている経営者様が多いです。
今回は、土木業の資金調達にファクタリングがおすすめの理由について詳しく解説していきます。資金繰りで苦しんでいる経営者の皆さん。まずは今回の記事を読んでから金策を検討することをおすすめします。
ファクタリングで土木業の資金繰りを改善させる
ファクタリングとは、売掛債権を資金化する金融工学の一つで、15世紀から行なわれている資金調達方法です。株式や、銀行融資、手形取引など様々な金融工学がありますが、皆さんが知っているもののほとんどは、将来的に負債、つまりは借金に繋がるような金融工学ばかりではないですか?
負債にならずとも、資産の売却など、自分の会社の運営に必要な資産を切り崩すことは、企業の成長はおろか、企業自体を傾けてしまうことにも繋がってしまいます。ファクタリングは、そうした負債や、資産売却などのデメリットが無く、売掛債権を早いタイミングで資金化できるというメリットがあります。
なぜ土木業でファクタリングが必要なのか?
土木業にどうしてファクタリングが最適なのでしょうか?
土木業の場合、新規事業を受注する際に、運転資金としてある程度まとまった額のお金が必要になります。その運転資金のほとんどを銀行による融資で賄っているのが通例です。
しかし、運転資金として融資を受けるにしても、銀行の融資審査が毎回行なわれるため、万が一帳簿上の経理状況が赤字になってしまうと、融資審査に通ることができません。融資が受けられないと、新規事業が受注出来ないばかりか、競合他社に仕事を取られてしまうことにも繋がり、結果的に企業の運営自体が傾いてしまうのです。
そうならないために最適なのが、売掛債権を資金化できるファクタリングです。ファクタリングは、売掛債権を期日前に資金化する方法で、将来的な負債にもなりませんし、何より、銀行融資よりも資金化までのスピードが速いことで知られています。新規事業受注のための融資審査で、融資を受けやすいように、帳簿を綺麗な状態にすることが出来るのです。
当月の売り上げを当月の経費の支払いに使う重要性とは?
先ほども述べましたが、ファクタリングは融資ではないため、将来的な負債になりません。そのため、帳簿上は売掛債権としてではなく、きちんとした「売上」として帳簿に記録されます。当月中に発生した売掛債権を即日、売上としてカウントできるだけでなく、その売上から必要な経費を支払うこともできます。
土木業の心配の種はなんといっても、新規事業の受注以外で発生する経費の支払いです。大きな仕事には、銀行融資で大きな額のお金を用意できますが、それ以外の小さな仕事で発生する経費の支払いには、会社の流動資産である「預金」を使う必要があります。しかし、流動資産の減少は、銀行融資審査に大きな影響を与えてしまうため、大きな仕事の受注を控えている企業にとってはあまり手を着けたくない部分でもあります。
小さな仕事の売掛債権をすぐに売上として資金化できれば、そういった流動資産に手を付けることもなく、円滑な資金繰りができるようになります。人件費の支払いや、必要な工具や機械の修理など、万全の状態で大きな仕事を受注することが可能になります。
土木業の黒字倒産を防ぐファクタリング
土木業の資金繰り改善のためにファクタリングを利用することの重要性を説明してきましたが、なぜ土木業は黒字倒産が起きやすいのでしょうか?ここからは、土木業の黒字倒産について解説していきます。
資金ショートによる黒字倒産が起こるのはなぜか?
土木業の売上が発生するタイミングは基本的に仕事が完了した時です。受注したときに前払いとして売上が発生することがあっても、その売上が入金されるのは、翌月ということも少なくありません。受注先の企業にもよりますが、基本的に当月に受注した仕事は翌月、もしくは翌々月に売上が入金されるのが基本です。
その為、売上が入金されるまでの経費支払いは、自社の流動資産を使う必要があります。大きな仕事になればなるほど、経費も多くかかりますし、流動資産だけでは対応できないということにもなります。融資も受けられない、流動資産もないという状態では、月ごとの支払いが出来ないばかりか、資金ショートということになってしまい、帳簿上は黒字なのに、実際には資産が無い「黒字倒産」を招いてしまうのです。
竣工遅れが黒字倒産に繋がる
第一に、土木業の多くは屋外での作業がメインになります。もちろん屋内での仕事もありますが、比率的には圧倒的に屋外で行う作業の方が多いでしょう。そのため、「天候」が作業の進捗を左右する業種です。大雨や台風の時には、仕事は否応なしに遅れが生じますし、何より従業員の怪我や人命の危機にも繋がります。
土木業をはじめとした屋外作業がメインの業界では「天候」が経営状況に大きな影響を与えるのは皆さんもご存知の通りです。いくら天候が悪いからと言って、いつまでも作業を遅延させるわけにもいきません。働いている従業員の給与にも響きますし、何より会社の経営状況も悪化してしまいます。
竣工が遅れてしまうと、それだけ会社の資金繰りが悪化してしまい、黒字倒産にも繋がってしまうのです。
土木業でファクタリングを利用するタイミングとは?
土木業でファクタリングを利用するタイミングはいつなのでしょうか?そのタイミングを決めるのは、あくまでも経営者である皆さんの判断です。その判断材料となるファクタリングのメリットとデメリットは最低限覚えておく必要があります。ここからは、土木業でファクタリングを使うタイミングをファクタリングのメリットとデメリットを踏まえて解説していきます。
ファクタリングのメリットとデメリットを生かして緊急時のリスク管理を行なう
ファクタリングと土木業のマッチしている需要と供給のポイントは「資金化までのスピード」という点です。流動資産が無くなってしまい、銀行融資も断られたり、助成金の入金が間に合わなかったりした場合の緊急の金策として活用するのが最も効果的です。
効果的でないのが、減価償却で経費処理できる大型の機械購入といった設備投資には、ファクタリングは向きません。銀行融資や、リースの方が経理上望ましい手段です。借金が嫌だからと言って全てをファクタリングで対応してしまうと、税法による会計処理の恩恵が受けられなくなってしまいます。
あくまで緊急に対応するための予備費の確保、または緊急時の資金調達という点で活用することをおすすめします。ただし、そのためには、ファクタリングが持つメリットとデメリットを理解する必要があります。
ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類の方法があります。それぞれのメリットとデメリットを理解したうえでファクタリング業者の選定や、ファクタリング方法の選定を行なうべきです。
弊社「えんナビ」では、金融のプロを窓口スタッフにしているため、ファクタリング以外にも経営コンサルタント業も行なっています。資金繰りで困ったら、まずは一度相談して頂いても結構です。弊社スタッフが誠心誠意を込めて対応致します。
2社間ファクタリングのメリットとデメリット
2社間ファクタリングとは、売掛元と、売掛債権を資金化してくれるファクタリング業者の2社で行なわれるファクタリング取引です。売掛債権を「モノ」として取り扱い、売掛債権額から手数料を差し引いた分の金額を資金化する方法です。2社間ファクタリングのメリットとデメリットは以下です。
メリット
1.資金化までのスピードが速い
銀行融資などでは審査期間や、書類手続きなどを含めると、資金化までの時間が長くなってしまいがちです。ファクタリングでは業者にもよりますが、即日資金化、3営業日以内に資金化など、売掛債権が資金化されるまでのスピードが速いため、資金難に陥っても迅速に対応することが出来ます。
2.審査は売掛元ではなく売掛先
ファクタリング申し込み企業(売掛元)の経営状況が火の車であっても、売掛先の企業の与信力が高ければ、資金化が可能です。特に、上場企業などは貸し倒れの可能性が低くなるため、手数料も安くなる場合があります。
3.売掛先に知られずに資金化できる
2社間ファクタリングは、売掛元とファクタリング業者の2社間で契約される取引です。ただし、資金化の源となる「売掛債権」は売掛先と売掛元の2社内での取引です。債権譲渡を行なう際には、契約書上で債権譲渡の禁止特約などを締結する場合がありますが、金額などによっては、債権譲渡禁止特約などが無い場合もあります。
債権譲渡禁止特約が無い売掛債権のファクタリングは、売掛先へ、債権を譲渡したという通知をする必要がありません。そのため、資金繰りに困っているというネガティブな情報を売掛先に知られることなく、資金を調達することが可能です。資金繰りにあえいでいるということを知られると何かと都合が悪いという場合には2社間ファクタリングが有効です。
デメリット
1.手数料が高い
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングを比べると、圧倒的に2社間ファクタリングの方の手数料が高いです。これにはファクタリング業者側の理由があります。それは貸し倒れリスクを最小限にするためです。業者によっても異なりますが、3社間ファクタリングの場合で5%~10%なのに対し、2社間ファクタリングでは10%~30%とかなり幅が広くなります。
2.個人事業主は利用できない
ファクタリングには「売掛債権の譲渡登記」が必須です。この売掛債権の譲渡登記は、現行の法律では、法人企業しか利用できない制度です。そのため、いくら売掛債権譲渡禁止特約がない売掛債権だとしても、法人ではない個人事業主は2社間ファクタリングを利用できません。
3社間ファクタリングのメリットとデメリット
2社間ファクタリングのメリットとデメリットについて解説してきましたが、3社間ファクタリングのメリットとデメリットはどんなものがあるのでしょうか?
メリット
1.手数料が安い
先ほども触れましたが、2社間ファクタリングの手数料相場に比べ、3社間ファクタリングの手数料相場は圧倒的に3社間ファクタリングの方が安く済みます。
2.個人事業主でも利用できる
債権譲渡を売掛先の合意を得て行なうため、個人事業主でも利用できます。
デメリット
1.2社間ファクタリングに比べて資金化までのスピードが遅い
3社間ファクタリングは、売掛元、ファクタリング業者に加えて、売掛先も取引の対象になります。そのため、資金を得たい売掛元と、売掛先の打ち合わせのタイミング次第では、2社間ファクタリングよりも時間がかかってしまう場合があります。
2.売掛先との交渉次第では今後の取引に影響が出る場合も
債権譲渡通知が行なわれるため、ファクタリングを行なうことで両社(売掛先と売掛元)の関係がぎくしゃくする可能性もあります。資金繰りに困っているという事実によって、契約内容の見直しがされてしまう場合もあります。
ファクタリングは土木業の資金繰りを助ける最適解
土木業でファクタリングを使うことは、企業の資金繰りを助ける最適な方法です。土木業は、天候に左右される上、危険を伴う作業が発生しやすい業種です。万が一のために銀行融資や自社流動資産以外の金策を保持しておくことで、従業員の安全確保や会社の利益確保が図れます。
ただし注意しておきたいことは、長期的な計画を持ってファクタリングを活用しないと、手数料によって利益が目減りしてしまうということも念頭に入れておくべきでしょう。100%ファクタリング頼りの運営は、会社の成長を阻害する要因にもなりかねません。
弊社「えんナビ」では、手数料を業界でも低水準の5%~に設定しております。もちろん売掛先企業様や支払いサイトによって手数料は上下しますが、申し込みされるお客様に寄り添った対応をさせて頂いております。
余談ですが、実際に巨大企業ではファクタリングが日常的に使われており、ファクタリング手数料も予算に組み込まれている企業が多いです。有名な企業ではZOZOや、ユニクロ、楽天などもファクタリング費用(手数料など)を会計予算に組み込んで運用しています。
長期的視野を持ち、計画的にファクタリングを活用することも検討してみてはいかがでしょうか?将来の会社の未来のために、今の内から長期のファクタリング契約を結んでおくのも、円滑な資金繰りを達成する一つの手法です。