ファクタリング会社が会社情報を公にしたがらない理由 手数料・代表者・住所を必ずチェック

売掛債権を売却し、資金の調達をするのがファクタリングです。スピーディーな資金調達が可能なファクタリング会社は、資金難に苦しむ中小零細企業の経営者や個人事業主にとって頼れる存在です。

しかしファクタリングを悪用して、法外な手数料を徴収しようとする悪徳業者が存在します。

悪徳業者に騙されないためにも、どのような手口が使われているのかを把握しておくことが重要です。そのために必要なことは、会社の住所や代表者の氏名、手数料などファクタリング会社の内情を知ることです。

ファクタリング会社とは何をする会社?

ファクタリング会社とは、利用者から売掛債権を買取り、資金化をしてくれる会社です。企業間の商取引は、基本的に現金払いではなく掛売での取引が多いです。請求書を発行し、支払期日への入金が確認できて、初めて売上金として計上されるのです。

入金が行なわれるのは、請求書の発行から1カ月~2カ月経過後が多く、その間にまとまった資金が必要となっても資金化はできません。ファクタリング会社は、一定の手数料を払うことで、タイムラグを解消して早急に売掛債権を資金化してくれるのです。

売掛債権担保融資とのファクタリングの違い

売掛債権担保融資とファクタリングは、売掛債権を活用する点では似ていますが、全く別物です。売掛債権担保融資は、売掛金を担保にする貸付のことであり、ファクタリングとは、商取取引で発生する売掛債権自体の買取りをすることです。それぞれに違った特徴をもっています。売掛債権担保融資の特徴は、

  • 融資なので返済義務がある
  • あくまでも担保なので融資の返済ができない場合は売掛金の取りたて
  • 利息制限法上の上限金利がある(100万以上の貸付であれば年率15%まで)
  • 複数の売掛債権を担保に入れる「集合債権担保」と呼ばれる方法が多い
  • 手数料は金利に該当するため上限がある

などが挙げられます。一方、ファクタリングは、

  • 返済義務がない
  • 銀行やノンバンク(貸金業登録業者)でなくても、ファクタリング業者といわれる会社が行なっている
  • 売掛債権を担保にするのではなく買取してくれる
  • 売掛先が倒産してもファクタリングで得た資金をファクタリング業者に返済するがない
  • 融資と比べて手数料が高い

という特徴があります。

売掛債権担保融資とファクタリングは、全く違った特徴をもつ資金調達の方法なのです。

資金調達の方法が選択できる

売掛債権担保融資とファクタリング、どちらの方法で資金調達をするのか、利用者にとって悩むところです。それぞれの特徴を参考にしていくと今の状況にあった資金調達が選択できます。

ファクタリングの場合、利用者の業績は審査にほぼ影響しないため、資金調達は簡単にできます。しかし、手数料は売掛債権担保融資と比較すれば圧倒的にファクタリングの方が割高です。緊急の資金調達をしたいときなどは有効ですが、長期的な資金調達を望むのであれば、手数料の負担を考えると、融資を選択することも視野に入れておくべきです。

安心できるファクタリング会社の基準とは?

それでは、安心できるファクタリング会社を選択するにはどこに着目すれば良いのでしょうか。貸金業法に抵触しないファクタリング会社は貸金業ではありません。金融機関や貸金業に登録しなくても経営は可能です。

この規制の緩さが悪徳業者にとって、荒稼ぎのできるありがたい材料となっているのです。

安心できるファクタリング会社の特徴

安心できるファクタリング会社の特徴として、

  • 実店舗を構えている
  • 利用者の質問や疑問に良心的な回答をしてくれる

が筆頭に挙げられます。「面談なしでの資金調達が可能」と、アピールしている会社も存在します。これは、スピーディーな資金調達を行なうために面談に要する時間を、あえて省くことを戦略にしているためです。

また、面談での契約書類に関してもトラブルがない訳ではありません。電話やメール、面談といったどの方法でも、契約内容をしっかり確認して疑問や質問には納得できるまで答えを求め、その場で解決できるのが、安心できる会社といえます。

気をつけるべきファクタリング会社の特徴

安心できるファクタリング会社は、相見積もりを取ることを渋らない、手数料を一般公開しているなど、透明性ある情報の開示がされています。その反面、資金に余裕がないことを見越して、悪徳業者は隙を突いてきます。悪徳業者のうまい話に丸め込まれないためにもいくつかのポイントを抑えておく必要があるのです。

ファクタリング初心者がまずチェックすべきは、

  • 住所や代表者など会社概要の明確さ
  • 直接対面の可否

の2点。実際この両方がどちらもNGであれば、あまり安心できる会社とはいえません。まして、今はファクタリング会社が乱立している状態で、情報開示を行なっていない上に、面談不要でファクタリング申込ができる会社は悪い意味で目立ちます。

申し込みをする前に、公式サイトをチェックしてみるのも悪徳業者を見極めるコツです。優良会社は、情報の開示はもちろん、公的な証明書(貸金業者免許など)の提示もしているため信頼性が高いのが特徴です。

ファクタリング会社を信用する基準とは?

ファクタリング会社がなにをしている会社で、どんなところに着目しておけば安心なのかというポイントはわかりました。しかし、中にはあえて非公表で取引をしているファクタリング会社や情報の正確さに疑問視するファクタリング会社もすくなくありません。より安心してファクタリングでの資金化をするには、非公表である理由や、情報開示の信頼性が重要です。

非公表のファクタリング会社が存在する理由

会社情報を非公表しているファクタリング会社が存在しているのには、公表できないネガティブな理由があるからと考えてください。

ファクタリング会社は、スピーディーな資金調達ができることをウリしています。中には、直接面談を行わないファクタリング会社もあります。電話1本で資金調達が可能であれば、緊急の資金を要する利用者にとっても手間が省けます。

最近はインターネットの普及により情報が入手しやすくなっています。電話応対だけのファクタリング会社でも、会社情報はしっかり記載されています。電話が固定電話ではなく携帯電話だったり、所在地が曖昧だったりするファクタリング会社は、公表できない理由があると考えなければいけません。

ファクタリング会社の信頼度は情報開示

ファクタリング会社の住所や電話番号といった概要を正確に開示しているのは当たり前のことです。その他にも、契約書に記載されている銀行口座やファクタリングの手数料にも着目しておかなければなりません。

また、ファクタリングの手数料は、2社間で5%~10%、3社間では10%~30%が一般的です。「最大金利は11%です」という記述は、信用できるファクタリングリング会社ですが、「最低2%から」などの曖昧な手数料を情報として開示しているファクタリング会社は信頼度が低いです。手数料の情報は、最小値は明確でも、最大値が不明であれば要注意です。

情報を開示したファクタリング会社は安心できる

ファクタリング会社は、年々増加傾向にあります。ファクタリング会社の善し悪しは、実際にファクタリング取引をしてみなければ判断ができません。住所や電話番号、銀行口座といった細かな部分まで不透明感があるなら、それは悪質なファクタリング会社の可能性があると疑ってもよいかもしれません。

優良で善良なファクタリング会社であれば、情報開示はもちろん親切で丁寧に相談できます。色々な角度からファクタリング会社の善悪をしっかりと判断してファクタリング取引を行なってくださいね。