近年、個人事業主や中小零細企業の経営者から注目を集めている資金調達方法「ファクタリング」。今回は広島県の主要産業にファクタリングがどうしておすすめなのかという事について詳しく解説していきます。
広島県の特性
広島県の主要産業、地域特性と減収傾向にある産業を再確認してみましょう。
広島県の主要産業と地域特性
広島県の主要産業は製造業です。江戸時代には、たたら製鉄による日本有数の鉄の産地だったこともあり昔から製造業が盛んでした。太平洋戦争中には、日本陸軍、日本海軍の主要拠点があり、呉の海軍工廠など軍需施設が置かれていた程です。戦後は軍需産業に携わった技術者達がノウハウを生かしてモノづくりを生業にし始めます。これが広島の製造業発展の礎となりました。ちなみに広島県に本社を置く自動車メーカー「マツダ」も、戦時中には自社工場が軍需工廠に指定されていました。
観光業も盛んで、厳島神社や、原爆ドームなどが世界遺産に指定されており、国際的な注目を集めている県でもあります。観光客向けのサービス業も盛んで、製造業に次いで県民総生産の大半を占めています。
第一次産業では、瀬戸内海の豊富な海洋資源や、瀬戸内海気候を利用した、柑橘類の栽培も盛んです。
広島県の減収傾向にある産業
広島県の倒産や休廃業の増加率は年々悪化しており、2017年の調査では全国5位となる不名誉な記録になっています。全体で881件(倒産155件、休廃業726件)に上り、特に多い業種は第二次産業が挙げられています。その中でも「建設業246件」と「製造業57件」は、主要産業の大部分を占める業種で、広島県の経済を圧迫する結果にもなっています。
倒産、休廃業の主な原因は、後継者不足による代表者の高齢化と、資金繰りの悪化が主な原因です。後継者不足は全国的にも問題となっており、若年層の都市集中型は今後も続いていくことが予想されています。
人材育成は日本の経済界の命題とも言えますが、人材育成のための資金確保も重要な課題として挙げられます。中小企業の資金繰りは年々悪化しており、売掛債権の回収不能による倒産や、資金サイクルの悪化による黒字倒産などが人的投資にブレーキをかけていることも影響しています。
ファクタリングは売掛債権を早期資金化することが出来る合法的な金融工学です。欧米では手形取引よりもメジャーな資金調達方法で、日本政府でもファクタリングの利用を奨励していることはあまり知られていません。
ファクタリングを行なうことで計画的な予算管理ができるだけでなく、人的投資(後継者の育成など)が行えるようになるため、日本の経済界を救う一手として注目を集めています。
次の項ではファクタリングについて簡単に説明していきます。
ファクタリングとは?
ファクタリングは「売掛債権を第三者に買い取ってもらって資金化する資金調達方法」の事です。銀行でも「ファクタリング」と銘打ったサービスを展開していますが、これらのサービスは「売掛債権担保融資」の事を指しており、厳密な意味合いとしては「融資」と「売買による資金化」という大きな違いがあります。
ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類があり、それぞれにメリットやデメリットがあります。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングは、売掛元の企業と、売掛債権を買い取ってくれるファクタリング業者の2社間で行なわれるファクタリング取引の事を指します。2社間ファクタリングのメリットは、資金化までのスピードが速く、審査次第では申し込んだ当日に資金化できる業者もいることが挙げられます。
また、売掛先に売掛債権譲渡の通知が行かないこと(行く場合もある)もメリットです。売掛債権を資金化する=資金難であるという事実が先方(売掛先)に知られてしまうと、何かと都合が悪くなるケースもあります。将来的な発注の減少や、利益の低下にも結び付く場合もあるため、売掛債権を秘密裏に資金化したいならば、2社間ファクタリングが良いでしょう。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングは、売掛元、売掛先、ファクタリング業者の3社間で行われるファクタリング取引です。大きな違いは、お金の流れが挙げられます。2社間ファクタリングでは売掛元に売掛先から売掛金の入金後に、売掛元からファクタリング業者にそのお金を送金して取引を完了させていました。3社間では売掛先から直接ファクタリング業者に売掛金が送金される為、売掛元の手間が少なくなります。
3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングに比べ、手数料が安いというメリットがあります。2社間ファクタリングでは10%~30%程度の手数料ですが、3社間ファクタリングでは5%~15%が手数料の相場がほとんどです。
一方で2社間ファクタリングのメリットである売掛債権譲渡の非通知が無くなるため、デメリットになってしまいます。
注意したいのは、個人事業主の場合、3社間ファクタリングでしか資金化が出来ないという点です。2社間ファクタリングは法律上、法人同士のやり取りでしか利用できないことになっています。個人事業主がファクタリング取引に絡んでいる場合には3社間ファクタリングしか利用できませんので注意しましょう。
ファクタリング業者の選び方
ここからはファクタリング業者の選び方について解説していきます。自分に合ったファクタリング業者を見つけるためにはどんなことに重点を置いて業者を選べばいいのでしょうか?
地元ファクタリング業者は?
実際に広島県内に事業所を置くファクタリング業者はほぼありません。ファクタリング業者のほとんどが東京や大阪、福岡などの大都市圏に本社を構えています。金融サービスのため、なるべくなら顔を合わせて打ち合わせを行ないたいと考えるのが普通です。
ファクタリング業者は、企業側のニーズに応えてくれる業者が多いです。出張面談やテレビ電話対応など柔軟な対応をしてくれる業者を選ぶことをおすすめします。
業者選びで重要なのは?
最近では申し込みから入金、売掛金の送金まで、ネットで完結できるファクタリング業者が増えてきました。申し込む側とすれば、最終的に売掛債権を資金化させられることが重要です。面談などでファクタリング業者との信頼関係を築くことも重要ですが、審査の合否や手数料の%には一切影響がないことを覚えておきましょう。
ファクタリング業者を選ぶ際のポイントは、「手数料」、「自分の業種に強い(経験がある)」という点です。銀行の融資などは「審査に通りやすいか否か」という事が、選択の基準になりますが、ファクタリングでは申し込んだ企業ではなく、売掛先の企業が審査される為、審査云々に関しては全く別の問題になります。
資金化が可能か否か。その点を中心にして、手数料とファクタリング経験を見比べて業者を選定すると良いでしょう。
まとめ
広島県の主要産業にファクタリングがおすすめの理由について解説してきました。最近ではユニクロやZOZOタウン、トヨタ自動車などの大企業もファクタリングによる資金サイクルの健全化を図っています。
投資のための資金確保や、仕事を潤滑に行なうための資金繰りにはぜひファクタリングを検討してみてはいかがでしょうか?