ファクタリングは資金調達方法の1つです。ファクタリング以外にも資金調達の方法はあります。資金調達の方法を比較し、企業にとって最も利用しやすい方法を選ぶのが、安定した資金調達につながります。しかし、どの資金調達方法にもメリットとデメリットがあるため、しっかりと比較する必要があります。

資金調達の方法を間違ってしまうと、安定した資金調達ができなくなるどころか、お金を借りられず資金繰りに苦労してしまいます。企業の状況に合わないような資金調達は実施しないようにして、理想的な経営を続けられるように心がけましょう。

ファクタリング以外に採用されている資金調達方法

ファクタリング以外にも資金調達で使われる方法は多数あります。企業によって使う方法は変わりますが、これから紹介する方法はどれも資金調達の方法としては有名です。中には複数の方法を使い分けている企業もあります。

ファクタリング以外に採用されている資金調達としては以下の方法があります。

  • 銀行などの融資
  • ビジネスローン
  • 不動産担保ローン
  • 株の発行
  • 資産売却

以上の方法が利用されています。他にも細かいものを含めるとさらに資金調達の方法は増えますが、上記の5つはよく利用されている方法です。利用しやすいものもあれば、企業によっては利用しづらい方法もあります。

ここからは資金調達の方法について、メリットとデメリットを説明します。

銀行などの融資

まずは銀行などの融資です。この方法は企業の資金調達としては定番の手法として使われています。企業としてはなるべく融資によって資金調達を安定させ、経営に必要な資金を確保したいと考えるケースが多くあります。

融資は銀行から受けるケースが多いのですが、銀行以外にも公的融資も採用されています。ただ、公的融資は利用できる条件が厳しく設定されるため、公的融資を受けられない企業もあります。一方で銀行は基本的にすべての企業について申込みを受け付けています。

融資を受ければ安定した経営が可能になりますが、融資というのは審査を受けないと利用できない方法です。従って審査を通過できるかどうかがかなり重要になるため、融資を受けるまでの経営状況も重要になります。

融資のメリット

融資のメリットは高額な資金調達が期待できる点です。銀行は多くの融資に担当しているほか、1回で大きな金額を融資できる場合もあります。経営状況が安定しており、売上高も多いと判断されれば、積極的に高額融資を実施してくれるでしょう。

また、銀行の融資は相談しやすいというメリットもあります。銀行側に相談して、どれくらいのお金が必要なのかしっかりと話ができます。経営の状況等を知ってもらってから、融資の申し込みや契約ができるのはいいところでしょう。

融資のデメリット

一方で融資のデメリットも多数あります。1つは審査が厳しい点です。銀行だけでなく公的融資も審査が厳しく設定されており、経営状況が悪いと審査を通過できません。

また、融資の場合は返済が必要です。返済時に発生する利息もデメリットで、返済額が大幅に増える恐れもあります。融資の場合は金利が低く設定されるものの、借入額が高額になると返済する利息もかなり増えてしまいます。

ビジネスローン

ビジネスローンは企業が利用しているほか、個人事業主でも活用できる資金調達方法です。資金調達としては限られた金額しか融資ができないものの、銀行が提供している融資に比べるとビジネスローンは審査が厳しくないため、利用できる企業が多くなっています。

ビジネスローンのメリット

ビジネスローンのメリットは、少額の借入が簡単にできる点です。あまり多くの融資を受ける必要がない場合でも、ビジネスローンなら希望している限度額を調整して借りられます。必要以上に借りなくてもいいのが安心できる要素の1つです。

また、ビジネスローンは審査基準が厳しくないため、経営状況が余程悪くなければ融資を受けられます。個人事業主など、なかなか銀行の融資を受けられずに困っている場合でも、ビジネスローンであれば融資を受けられる場合もあるのです。

ビジネスローンのデメリット

ビジネスローンのデメリットは、金利が高く設定される点です。ビジネスローンは返済されないリスクが高いと判断されているほか、無担保の融資を実施する金融機関が多いのです。その結果、金利が高くなってしまい、利息の金額が増えてしまいます。

利息が増えると元本以外の返済が優先されるため、元本の返済がなかなか進まない問題が起きてしまいます。返済が上手に進められない点がビジネスローンの大きなデメリットなのです。

不動産担保ローン

不動産担保ローンは、不動産を担保として利用するローンです。銀行の融資でも不動産を担保に出すケースは多いのですが、こちらは少額の借入が可能なほか、個人事業主でも不動産担保ができればローン契約が可能です。

不動産担保ローンのメリット

不動産担保ローンは、不動産の価値によっては大きな借入が期待できます。高額な不動産を担保として提供できれば、ローンとして契約できる金額が大幅に増えるのです。より大きな不動産を担保として差し出せば、大きな資金調達につながるでしょう。

不動産担保ローンのデメリット

不動産を担保として提供しているため、返済できない場合は不動産を金融機関に差し出すこととなります。この不動産は売却されてしまい、返済に充てられてしまいます。場合によっては住居などを失う可能性もあるため、返済できない場合は非常に大きなリスクを背負うこととなります。

また、不動産担保ローンは審査基準があまり厳しくないものの、不動産の価値が低いと審査を通過できない場合もあります。

株の発行

株式会社ではよく取られている方法です。市場に株を発行して購入してもらい、株によって得られたお金をそのまま会社の資金として活用します。株を多く発行できる能力があれば、大きな資金調達が期待できます。

株の発行にあるメリット

株の発行は一般の人や投資家が購入してくれる可能性があるため、資金調達が思いのほか早く進む場合があります。また、株が増えることで色々なつながりが得られる場合もあり、経営状況を劇的に変えられる企業とパイプを得られる場合もあるのです。

株の発行にあるデメリット

株の発行には手続きが必要ですし、株を購入してくれるかどうかは経営状況や将来性も影響してきます。株を発行しても購入してもらえないと資金調達が進みません。場合によっては資金調達に失敗し、負債が増える場合もあります。

また、株主に対して配当を提供しなければならないため、配当金を捻出できる経営状況を維持しないと逆に経営を圧迫する恐れもあります。

資産売却

現時点で持っている資産を売却し、資金調達を図る方法もあります。不要な資産を売却すると、大きな資金調達につなげられる可能性もあります。

資産売却のメリット

要らない在庫等を売却するので、負債を抑えられるメリットもあります。負債額が減ると決算での赤字を解消できる場合があります。また、在庫等を処分することで、倉庫等のスペースを確保できる場合もあります。

資産売却のデメリット

資産売却したものは取り戻せません。必要なものを誤って売却すると将来的に大きな痛手につながってしまいます。また、恒久的な資金調達方法として使えないため、一時的に資金を増やす程度の効果しか期待できません。

ファクタリング以外の資金調達方法も理解しておこう

ファクタリング以外にも資金調達の方法は多数あります。ファクタリングより優れているポイントもあれば、劣っているポイントもあります。資金調達方法を理解して、どの方法が一番使いやすいのか知っておくといいでしょう。