銀行などの金融機関ではなく、「公的融資制度」という政府や自治体が融資を行う機関があります。
公的融資制度の中でも「日本政策金融公庫(日本公庫)」は、100%政府が出資する金融機関であり、特に中小企業や個人事業主の利用率が高い融資制度です。
今回は、日本政策金融公庫の資金調達手法を紹介し、ファクタリングとどちらを選ぶべきかを解説していきます。
日本政策金融公庫とは
日本政策金融公庫とは、「政府が100%出資をする金融機関」のことを指します。
最大の特徴はその理念にあり、「銀行等が扱いたがらない事業者を主にターゲットとする」という事が第一の理念です。
加えて、「日本経済成長・発展への貢献」や「地域活性化」、「雇用の維持・創出」等が経営方針として挙げられています。これはつまり、中小企業や個人事業主にも優しく、新しい事業を創る企業をサポートするという解釈ができます。
日本政策金融公庫は金利が2%程度と、銀行融資に比べてもその数値は非常に低く、実績にない企業にも融資が可能というメリットがあります。
日本政策金融公庫デメリット
このような点は非常に魅力的ですが、反対にデメリットはどのような部分があるのでしょうか。
デメリット① 審査に2週間〜3週間近くかかる
日本政策金融公庫の融資は利用するためには、数多くの書類を提出する必要があり、審査には2週間程度の時間を要します。
銀行融資よりも審査結果が出るまでにかかる時間は速いと言えますが、最短で即日入金が可能なファクタリングに比べると、スピードには劣ると言えます。
デメリット② 保証人が必須(女性向け小口融資など例外も有り)
「担保不要融資」のサービスも取り扱っていますが、原則としては「税務申告を2期以上行っている事業者」が対象です。なお、保証人が応相談の内容も中にはありますが、基本的には必要になります。
まとめると、「低金利で比較的大きな額の融資を受けることが可能で、審査は2〜3週間」が特徴と言えます。ただし、担保や保証人が必要になるかどうかは、日本政策金融公庫側へ実際に確認する必要があります。
日本政策金融公庫がファクタリングと異なる点
日本政策金融公庫は政府が100%の出資を行う金融機関であり、以下のようなファクタリングとは異なる特徴を持ちます。
- メガバンク並みに低い金利
- 大きめの額を一度に調達できる
- 額交渉(リスケ交渉)が可能
- 審査には2週間~3週間の時間を要する
- 保証人が必須(女性向け小口融資など例外も有り)
日本政策金融公庫はその平均利率が2%前後と、非常の低金利での融資を実績のない事業者にも行ってくれる唯一と言っても良い機関です。
ファクタリングと比べてみると、入金スピードや負債が増えない点などではファクタリングの方が優れていると言えますが、純粋な資金調達手法としてはこれ以上ないほどに優秀と言えます。
入金を急いでいる場合はファクタリングの検討を最優先にして、もし急務ではない場合は、日本政策金融公庫とファクタリングを天秤にかけてみて、より利用目的に合ったサービスを選択するのもいいかもしれません。