車両系建設機械運転者で稼ぐ 特殊技術で雪国では高需要

 
 
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車両系建設機械運転者は労働安全衛生法で定められた就業制限のある一定の車両系建設機械において、技能講習や特別教育を修了することで、運転や操作ができるようになる資格のことです。国家資格でもあります。

車両系建設機械運転者、通称「車両系」資格は、副業にぴったりの資格です。とくに稼げる分野は「雪国」でしょう。

車両系資格があると、ブルドーザーやホイールローダーなど、道路の雪かき作業をする車両の運転・操作が可能になります。上越地方や東北地方、北海道地方では雪で仕事にならない土木関連事業者や建築関連事業者が、冬限定の仕事として行政から請け負っているケースもあります。除雪で使用する建設機械の資格があれば、事業者に雇用してもらって、期間限定の副業もできるでしょう。

車両系資格を取得するためには、希望する車両に応じた時間分の講習を受け、試験に合格する必要があります。

資格取得費用は希望する車両、すでに取得している免許や資格によって異なります。また、講習を受ける場所によっても異なるため、資格取得コストを考えるならば、事前に近隣で費用が安いところを調べておくとよいでしょう。

費用目安としては50,000円前後~100,000円前後です。

もし、建設事業者として従業員に取得させる場合は助成金がもらえます。助成金の内容は厚生労働省のホームページに記載されていますのでチェックしてみるとよいでしょう。

この記事では車両系建設機械運転者資格に関する以下の内容についておはなししていきたいと思います。

  • 車両系建設機械運転者の資格取得方法
  • 車両系建設機械運転者資格を取得して稼ぐ方法
  • 車両系建設機械運転者資格を活用して起業した際に注意すべき事業資金・運転資金問題

車両系建設機械運転者の資格取得方法

車両系建設機械運転者の資格取得方法の流れは次の通りです。

  1. 講習の受講
  2. 試験に合格

車両系資格は危険な建設重機を操作するため、必ず講習を受講しなくてはなりません。実技試験と筆記試験があり、どちらにも合格しないと資格を取得できないため注意しましょう。

車両系建設機械運転者取得の講習について

車両系資格は、建設機械の種類によって講習時間が異なります。最大で39時間の講習を受ける必要があります。

ただし、大型特殊自動車運転免許やすでに別の車両系資格を取得している場合は、一部の講習が免除になるため、比較的早い時間で取得できるでしょう。

講習時間の詳細は、講習を実施している訓練所や教習所のホームページに記載されています。代表的な教習所は以下の通りです。

教習所名ホームページURL
日本建機教習所株式会社https://www.nihonkenki.jp/
PEO建機教習センタhttps://kyosyu.pctc.co.jp/
一般財団法人 日本産業技能教習協会https://kyousyu.org/
住友建機教習所大阪教習センターhttps://www.sumitomokenki.co.jp/license/osaka/
コベルコ教習所https://www.kobelco-kyoshu.com/

教習所で実技試験と筆記試験が行なわれます。ただし、あくまでも車両建設機械の操作方法のみの試験であるため、もし建設機械で公道を走る場合には、その建機に応じた自動車免許(大型特殊自動車免許など)の取得が必要です。

自動車免許の取得は一般の自動車教習所で行なわれています。卒業検定を受けて、各都道府県の免許センターで免許の書き換えをしてもらえれば、公道を走ることができます。

車両系建設機械運転者取得に必要な費用

車両系資格取得費に必要な費用は、さまざまな要因で異なります。主な要因は次の通りです。

  • 希望する建設機械の種類
  • すでに取得している資格・免許の種類
  • 教習所

安くても50,000円前後、高くても10万円前後となっています。

講習を受ける事業所のホームページから講習受講受付ができます。

車両系建設機械資格を取得して稼ぐ方法

車両系資格を取得して稼ぐ方法は以下の通りです。

  • 副業…除雪関連のアルバイト
  • 副業…建設現場・土木現場でのアルバイト
  • 起業・独立向け…建設関連事業で起業

それぞれを詳しくお話ししていきたいと思います。

副業…除雪関連のアルバイト

雪国でとくに需要が高い除雪関連のアルバイトで稼ぐ方法です。アルバイトといっても、地域によって給与が高いため、副業としてはもっともオススメの方法でしょう。

ただし、行政が雇用主の場合は、給与金額が決められているケースがあるほか、作業時間も早朝や深夜に定められているケースもあります。事前に雇用条件の確認はしておくべきでしょう。

短時間型と長時間型があります。建設機械を使用するため、ある程度の作業時間ごとで休憩があります。

注意点としては、建設機械は操作方法を誤ると自分だけではなく、通行人や民家への被害を与えることもあるため、体調管理は万全の状態にしておくことでしょう。

副業…建設現場・土木現場でのアルバイト

建設現場や土木現場でのアルバイトも稼ぐ方法としてオススメです。ただし、いくら資格を持っているからといって、技術力があるというわけではありません。建設機械の運転業種でアルバイトをはじめる場合、最初は必ず小型の建設機械からスタートするケースがほとんどです。

小型建機である程度の経験を積んでから本採用というケースもあるため、事前に確認は必須と言えるでしょう。

起業・独立向け…建設関連事業で起業

もっとも稼ぐ方法として現実的なのが建設機械を使う事業で起業することです。解体業や建設業、土木業などで起業することで、大きく稼ぐことができるでしょう。

ただし、建設業関連で起業する場合、車両系資格以外にもさまざまな資格が必要なケースがあります。起業する場合には、相応の準備が必要であることを覚えておきましょう。

車両系建設機械運転者資格を活用して起業した際に注意すべき資金問題

車両系資格を活用して起業する場合、一番のネックになるのが「事業資金」です。車両系資格は運転する建設機械が無ければ取得した意味がありません。起業する場合には、建設機械の購入費用はもとより、建設機械を保管する場所(土地や倉庫など)の確保やリクルート関連費用が発生します。

起業前や起業直後は手持ちの資金だけで事業を回すのは厳しくなる可能性もあります。起業してすぐに廃業するはめにならないように、資金繰りは常に安定させる必要があるでしょう。

しかし、起業前や起業直後の事業者にお金を貸す民間の金融機関はほぼありません。個人の資産を活用するか、起業後の売上げによって資金を得る必要があるでしょう。

そこでオススメな資金調達方法が「日本政策金融公庫の新創業融資」と「ファクタリング」です。

ここでは車両系資格を活用して独立起業する場合に起こりうる「資金問題」を解決できる資金調達方法についてお話していきたいと思います。

起業前の資金調達には日本政策金融公庫の創業融資

日本政策金融公庫とは、一般的に「行政融資機関」と呼ばれている政府直轄の金融機関のことです。民間の金融機関のように、預金や口座を作ることはできません。融資が主な事業です。

日本政策金融公庫では、起業前の資金難に悩む事業者向けに「新創業融資」という制度融資があります。限度額は3,000万円で、うち半分の1,500万円は運転資金として活用できます。

車両系資格を取得して最初にネックになるのが、建設機械の購入費用です。建設機械が1種類しか保有していない場合、受けられる仕事の幅が狭くなってしまうでしょう。受けられる仕事の幅が小さければ、その分、売上げや利益にも影響します。

新創業融資で数台の建設機械を購入できれば、起業直後から受けられる仕事の幅が広がり、売上げにも結びつきやすくなるでしょう。

起業後の資金繰り問題にファクタリング

ファクタリングとは、売掛金をファクタリング業者という売掛金買取を専門にしている業者に売却して資金を調達する方法です。

売掛金は入金期日にならないと、売上金が入金されません。入金期日までの期間は、事業者自身が預金などの資産を使って事業を運営するしかないのです。

ファクタリングは入金期日よりも前に資金調達できる方法です。入金期日までの間に下請け企業や従業員への給与支払いなどが発生した場合、手元に資金がなければ債務超過として倒産してしまう可能性もあります。帳簿上は黒字なのに、手元に資金が無いために倒産してしまう「黒字倒産」が起こってしまうのです。

参照 債務とは返済や支払いをする義務のこと

ファクタリングを活用することで、黒字倒産は回避できるでしょう。

注意点としては、ファクタリングでは、売掛金の満額を資金化できないという点です。ファクタリング業者も慈善事業ではないため、どこかで売上げ、利益を得なくてはなりません。ファクタリング業者の売上げが手数料になるのです。

相場としては売掛金総額の5%~30%と言われています。ファクタリング契約の方法によって変わります。ファクタリングを活用して資金調達を行なう場合は、ファクタリングのメリットやデメリットを十分に理解したうえで利用を検討するとよいでしょう。

車両系建設機械運転者資格で稼ぐなら起業がオススメも資金繰りには要注意!

車両系建設機械運転者資格は、副業にしろ本業にしろ稼ぎやすい資格です。大きく稼ぐのならば起業がオススメですが、資金繰りには十分注意しましょう。

建設機械の購入だけではなく、機械の緊急メンテ費用や公道を走っている際の事故など、思わぬ支出が発生することもあります。資金繰りを安定化させることで、より大きく稼げるようになるでしょう。

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株式会社デキタ
株式会社デキタの代表取締役。資金調達に関する知識を身に付けるために「ファクタリングで資金調達デキタ!」を制作・運営。その延長線上で、事業者の利用する資金調達方法に焦点を当てた当サイトを企画・制作・運営。 資金調達に関する記事執筆は2018年より開始。複数の税理士やファイナンシャルプランナーと交流しながら、記事執筆をつづける。