消防設備点検資格者の資格で稼ぐ 防災コンサルタントとして活動可能

 
 
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消防設備点検資格者とは、建物の火災用設備が適切に機能するかを点検するために必要な資格です。講習を受ければ取得できる「防火管理者」と違い、資格取得のためには他の資格を取得しておく必要があります。

この資格を持つことで、ビルメンテナンスの事業を持つ会社で働いたり、防災コンサルタントとして独立し活動することも可能となります。

消防設備点検資格者のメリットは主に次の2つです。

  • 事業者のメリット…火災用設備の点検を外部に委託しなくて済む
  • 取得者本人のメリット…防災コンサルタントとして副業や独立起業ができる

消防設備点検資格者を取得するためには3日間の講習を受講し、最終日に行なわれる「修了考査」という試験に合格しなくてはなりません。修了考査はテキストの持ち込みが可能なため、講習内容をしっかりと学んでおけばそれほど長期間の学習は必要ないでしょう。

受講・修了考査にかかる費用は30,084円~32384円です。5年ごとに知識や法律変更の知識をアップデートするために再講習を受講する必要があります。再講習費用は9,910円(受講料・免状交付手数料)です。

似た資格として「消防設備士」があります。

この記事では以下の内容についてお話ししていきたいと思います。

  • 消防設備点検資格者の取得方法の詳細
  • 取得後に「稼ぐ方法」
  • 独立起業した際に直面する「事業資金・運転資金問題」について

消防設備点検資格者の取得方法

消防設備点検資格者を取得するためには、3日間の講習を受講し、最終日に行なわれる修了考査に合格しなくてはなりません。

消防設備点検資格者の講習を受けるためには、消防設備に関連する資格を取得していなくてはなりません。

ここで消防設備点検資格者を取得する方法についてお話ししていきたいと思います。

消防設備点検資格者講習を受けれらる資格

消防設備点検資格者講習を受講するためには、次の15の資格のうち、いずれかを取得している必要があります。

1. 甲種又は乙種の消防設備士
2. 第1種又は第2種電気工事士
3. 1級又は2級の管工事施工管理技士
4. 水道布設工事監督者の資格を有する者
5. 建築物調査員、建築設備等検査員(建築設備検査員、昇降機等検査員、防火設備検査員)
6. 1級又は2級の建築士
7. 技術士の第2次試験に合格した者(機械部門、電気・電子部門、化学部門、水道部門又は衛生工学部門に係るものに限る。)
8. 第1種、第2種又は第3種の電気主任技術者
※電気事業法(昭和39年法律第170号)附則第7項により電気主任技術者免状の交付を受けているとみなされている者は該当します。

9. 1級、2級又は3級の海技士(機関)
10. 建築基準適合判定資格者検定に合格した者
免状等(注3)の写し(コピー等)
11. 消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事又は整備について5年以上の実務の経験を有する者
※ 実務の経験とは、消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事又は整備の補助業務をいい、次にかかげるものは含まれません。
(1) 消防用設備等のうち、簡易消火用具(水バケツ、水槽、乾燥砂など)又は非常警報器具(携帯用拡声器、手動式サイレンなど)に関する整備等
(2) 屋内消火栓設備又は屋外消火栓設備のホース、ノズル、ヒューズ類、ネジ類等部品の交換、消火栓箱、ホース格納箱等の補修その他これらに類する軽微な整備
(3) 消防用設備等又は特殊消防用設備等の設計
(4) 消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事の管理監督
(5) 消防用設備等又は特殊消防用設備等の機器製造又は販売
(6) 消防用設備等又は特殊消防用設備等の附属機器製造又は販売
(7) 消防用設備等又は特殊消防用設備等の点検

1. 実務経験の証明
2. 被保険者記録照会回答票の 写し又は雇用保険被保険 者資格取得届出確 認照会回答書の写し(注1) (注1の書類で勤務先、 在職期間が確認できない 場合は、注2に例示して ある書類等からそれらを 証明できるものを 提出してください。)
12. 消防行政に係る事務のうち消防用設備等に係る事務に関し1年以上の実務経験を有する者
※ 消防行政に係る事務とは、国若しくは都道府県の消防行政担当課又は市町村の消防機関の予防業務等に係るものをいいます。

13. 建築行政に係る事務のうち建築物の構造及び建築設備に係る事務に関し2年以上の実務経験を有する者
※ 建築行政に係る事務とは、国、都道府県又は市町村の建築事務に係るものをいいます。

実務経験の証明
14. 学校教育法による大学若しくは高等専門学校、旧大学令による大学又は旧専門学校令による専門学校において機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科又は課程を修めて卒業した(当該学科又は課程を修めて同法による専門職大学の前期課程を修了した場合を含む。)後、消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事又は整備について1年以上の実務の経験(前11の実務の経験と同じ。)を有する者
15. 学校教育法による高等学校若しくは中等教育学校又は旧中等学校令による中等学校において、機械、電気、工業化学、土木又は建築に関する学科を修めて卒業した後、消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事又は整備について2年以上の実務の経験(前11の実務の経験と同じ。)を有する者

引用元 第1種・第2種消防設備点検資格者講習

 

防火管理責任者資格は一般の方でも講習を受講さえすれば取得できます。

消防設備点検資格者の場合は「消防設備」という特殊な設備を点検するための資格であるため、設備に関連する資格取得が必須となります。電気工事士や建築士といった資格です。15の資格を未取得の場合は事前に取得が必要になることを覚えておきましょう。

消防設備点検資格者の取得費用

受講・修了考査にかかる費用は講習科目免除の有無で2種類に分かれます。

  • 科目免除なし→32,384円(受講料・合否判定結果通知郵送料)
  • 科目免除あり→30,084円(受講料・合否判定結果通知郵送料)

消防設備点検資格者は5年ごとに再講習を受講する必要があります。消防法や最新設備といった新しい知識をアップデートするためにも受講は必須です。再講習の受講料は税込みで9,910円(受講料・免状交付手数料)です。

消防設備点検資格者の勉強方法

消防設備点検資格者は講習と講習最終日に行なわれる修了考査の結果によって決まります。修了考査はテキストの持ち込みが可能ではあるものの、講習の講義内容をしっかりと聞いておくことで、実際の現場で発生する火災対策などの知識をつけることができるでしょう。

講習の科目免除者も同じ修了考査を受けます。修了考査は以下の基準で合否が決まります。

科目問題数基準正解率合格基準正解率
消防法令関係8問50%以上

70%以上

技術基準関係12問50%以上
点検要領関係12問50%以上

消防法令関係とは次の4つの内容です。

  • 火災予防概論
  • 消防法規
  • 消防用設備等及び特殊消防用設備等の点検制度
  • 建築基準法規

技術基準関係は消防用設備等技術基準から出題されます。点検要領関係は消防設備等の点検要領が出題範囲です。

それぞれの科目を50%以上かつ全体の正解率が70%以上で合格となります。

消防設備点検資格者を取得するメリット

消防設備点検資格者を取得するメリットは次の2つです。

  • 本業・副業へのメリット…火災用設備の点検を外部に委託しなくて済む
  • 取得者本人のメリット…防災コンサルタントとして副業や独立起業ができる

本業・副業へのメリット…火災用設備の点検を外部に委託しなくて済む

本業や副業で消防設備点検資格者の資格を必要としている場合、資格を取得しておくことで、消防関連の点検業務を外部に委託しなくても済みます。外部委託費が発生しないため、事業者側としては嬉しい資格と言えるでしょう。

事業所にもよりますが、資格を取得した人に対しては資格手当を給与に付与するところもあります。飲食店などで副業として働いている場合、資格があることで外部委託費用が浮くため、そこから報酬をもらえる可能性も高くなります。

取得者本人のメリット・・・防災コンサルタントとして独立起業ができる

取得者本人のメリットとしては、防災コンサルタントとして独立開業が可能な点です。

消防設備点検資格者は受講資格として他の資格を取得していなくてはなりません。すでに取得している資格や今後取得予定の資格と合わせることで防災コンサルタントとして、企業や個人事業主向けの防災管理アドバイザーや防災管理スペシャリストとして活躍できるでしょう。

消防設備点検資格者を活用して独立起業した際に注意すべき事業資金・運転資金問題

消防設備点検資格者を活用して防災コンサルタントや防災アドバイザーとして独立起業した場合、事業が軌道に乗るまでは資金不足が懸念されます。

コンサル業やアドバイザー業は仕事の成果が目に見えにくいため、達成報酬というよりも顧問報酬という形で仕事をすることがほとんどでしょう。

そのため、顧客が少ない状態のときには資金調達が必要です。コンサル業やアドバイザー業の資金調達方法に向いているのが次の2つの方法です。

  • 日本政策金融公庫の創業融資
  • ファクタリング

どのような状況の場合に有効なのか詳しくお話ししていきたいと思います。

日本政策金融公庫の創業融資

日本政策金融公庫とは、日本政府の財務省所管となる金融会社です。政府系金融機関であり、行政融資といえばほとんどの場合、日本政策金融公庫を指します。

日本政策金融公庫では、創業前~起業直後の事業者に向けた「新創業融資制度」を扱っています。融資限度額は3,000万円で、うち半分となる1,500万円は運転資金として活用可能です。

利率は担保や保証人の有無によって変動します。新創業融資の場合は最低で0.88%、最高で3.25%になります。

コンサルタント業やアドバイザー業は顧客の相談を聞くための窓口や移動用車両などが必要です。無店舗型のコンサル業、アドバイザー業もありますが、店舗を持っているだけで顧客からの信頼度は大きく異なるでしょう。

事業が軌道にのって、黒字化するまでの間、資金(人件費や光熱費、移動費など)不足になることも考えられます。新創業融資制度は、創業したばかりの事業者が運転資金不足による黒字倒産を引き起こさないようにするための「セーフティーネット」的な役割もあります。

創業後の資金調達に困ったら、まずは日本政策金融公庫に相談してみるとよいでしょう。

参照 日本政策金融公庫
 

ファクタリング

ファクタリングとは売掛金を専門業者に売却して、早期に資金を調達する方法です。売掛金さえあれば誰でも利用可能です。コンサル業やアドバイザー業の場合、顧問料が毎月入るような契約であれば問題ないでしょう。

しかし、顧客の財務状況を考慮したうえで2ヶ月ごと、3か月ごとに顧問料を請求する契約もあり得ることです。顧問料は基本的に売掛金、売掛債権として発生します。現金でのやりとりをしている場合は問題ありませんが、顧客のほとんどと売掛で契約している場合、入金タイミングは2ヶ月に1回、もしくは3ヶ月に1回となります。

入金されるまでの期間で発生した経費はすべて自腹でまかなう必要があるでしょう。ファクタリング業者は手持ちの売掛債権を8割程度で買い取ってくれます。入金日よりも前に資金が調達できることもあり、日本政府も利用を推奨しているのもメリットでしょう。

消防設備点検資格者で稼ぐために資金問題の解決は必要不可欠

消防設備点検資格者の資格は本業、副業、独立のどのパターンでも稼げる資格です。防災コンサルタントは数が少ないため、地方では重宝される可能性が高いでしょう。

しかし注意すべきは資金問題です。独立に向けて技術や経験、資格を取得したとしても、資金がなければ事業を回すことはできません。資格の勉強も重要ですが、資金調達も重要なことを理解しておくとよいでしょう。

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株式会社デキタ 渡邉
株式会社デキタの代表取締役。資金調達に関する知識を身に付けるために「ファクタリングで資金調達デキタ!」を制作・運営。その延長線上で、事業者の利用する資金調達方法に焦点を当てた当サイトを企画・制作・運営。 資金調達に関する記事執筆は2018年より開始。複数の税理士やファイナンシャルプランナーと交流しながら、記事執筆をつづける。