- 早急に資金が必要
- 明日までに資金調達できないと困る
- すぐに連絡をください
ファクタリング会社にこのような内容を伝えたとしても、あまり効果はありません。むしろマイナスアピールになる可能性があります。
結論からいいますと、ファクタリング会社にとって事業者から売掛債権を購入することは大事です。しかしそれ以上に、債権を購入した代金が戻ってこないことが一番のリスクとなります。
そのため、確実に戻ってくると判断できる債権だけを購入したいと考えます。
目次
事業者が困っているのはファクタリング会社には関係ない
冷たい言い方となりますが、事業者が資金難に陥っていることはファクタリング会社にとっては全く関係のないことです。
そのため事業者の会社が倒産したとしても、ファクタリング会社には全く影響がありません。
そのため、「会社がつぶれそう。助けてください。」とお願いをしたとしても、同情されることはありません。
数ある申し込みの1つという認識
ファクタリング会社には数多くの問い合わせがあります。
その多くは資金繰りで困っている状態です。
その中にも、ファクタリング会社にとって良いお客様、悪いお客様というものがあります。
すべてのファクタリング会社にいえることではありませんが、よいお客様に対して積極的に対応しますし、そうではない場合にはそれなりの対応になりやすいでしょう。
そのため、リスクのあるお客様を選ぶよりもそうではないお客様を選ぶ方を優先します。
リスクのあるお客様とは
リスクのあるお客様とは、「今日、資金が必要!」というような事業者のことです。
事業を行う上で、資金繰りの悪化は予測できます。
それに対応するのが経営者というものですが、それに対応できていないということです。つまり経営者としての実力に大いに疑問があるということです。
そのような事業者にお金を渡すことは、将来的にお金が戻ってくる可能性が低くなると考えられるのです。
書類提出+信頼獲得
事業を行う上で、資金繰りの悪化は予想できるものです。
ところがまったく予期しないケースもなくはありません。
どのような事情であれ、ファクタリング会社として「よいお客」と判断できれば、債権を購入してくれます。
以下のようなお客は、ファクタリング会社にとってよいお客と判断される可能性があります。
- 売掛債権金額が大きい
- 継続的な取引を行っている取引先の売掛債権
- 債権金額が月商を大きく上回らない
- 必要書類を円滑に準備できる
- 質問した内容にしっかりと答えられる
- 過去にファクタリング会社とトラブルを起こしていない
以上の項目に少しでも多く当てはまれば、資金調達しやすくなります。
また優先的に動いてくれやすくなります。
債権金額が大きいというのは1000万円単位のこと
ファクタリング会社にもよりますが、売掛債権金額が大きいというのは数千万円単位です。
100万円未満である場合、ファクタリング会社にとってはあまり魅力がないのです。
ファクタリングというのは手数料商売です。
100万円の債権を購入し得られる利益は10万円~20万円。
1000万円の債権を購入し得られる利益は100万円~200万円。
そしてどちらも審査などにかかる時間は変わらない。
そうなると、どちらがよいお客様なのかは一目瞭然ですよね。
そのため利益を得られる可能性がある大きな債権を持つお客様の方を優先する可能性が高いのです。
債権金額と月商との乖離は怪しまれる
売掛債権の金額が、月商よりも大きすぎてしまったりすると買取拒否される可能性があります。
つまり会社としての売り上げが毎月1000万円だとします。しかし売却を希望している債権の金額が5000万円だとしましょう。
無くもない話ではあります。仕事をしていれば、ある日突然大きな仕事が入ることもあります。
大きな仕事が入ったため、多くの材料費が必要となったり下請けを多くし出費がかさむこともあります。
そのため急な資金調達が必要となりファクタリングを利用することも可能性としてはあります。
しかしこれをファクタリング会社側としては、「違和感」と感じることがあるのです。
実はファクタリング会社をだましお金を得ようとする人がいるのです。そして実際に被害を受けているファクタリング会社もあります。
つまり偽物の債権を買い取ってしまい、その後全く連絡がつかなくなってしまい買い取り金額分を丸々損してしまうといったものです。
たとえば毎月1000万円の売り上げがある会社が、100万円の売掛債権を持ってくる場合には、それほど違和感を感じないことでしょう。
数ある売掛先の中の1つの債権と考えるためです。
このようなこともあるため、債権金額と会社の月商に乖離がありすぎる場合には審査が厳しくなることはあります。
ファクタリング会社は同情しない 弱みを見せてはならない
ファクタリング会社に同情を求めたとしても何の反応もしてくれません。そして弱みを見せることは危険です。
たとえばお金が必要なとき、知人や友人へは同情を求めることでお金を貸してくれることもあるでしょう。
しかしそれはあくまでも知人・友人までの話です。
銀行に同情を求めても、何の考慮もされません。同じようにファクタリング会社に同情を求めても何の考慮もされませんし、逆に会社の資金繰りを悪化させているということがマイナスの印象を与えてしまう可能性もあります。
また弱みを見せることもあまりよい方法とは言えません。足元を見てくる可能性があるためです。
たとえば「今日中に資金調達しなければならない」とファクタリング会社に伝えたとしましょう。
ファクタリング会社側としてそれが事実が確認できた場合、利益を上げるために高い手数料を提示してくる可能性があるためです。
つまり
- 今日中に資金調達しなければならない
- 時間がない
- 他のファクタリング会社と交渉をする時間がない
- 多少高い手数料にしても断られることはない
- 断ったら自分の会社をつぶす可能性が一気に高まる
- 手数料を高めに提示する
といった感じです。
そのためあまり弱みは見せない方がいいですし、できれば資金繰りの期日も少し余裕をもって伝えたほうがよいかもしれません。
まとめ
事業者が困っていたとしても、それに同情するようなファクタリング会社はないと考えます。
同情していたらファクタリング会社としては成り立っていかないためです。
それほど甘い世界ではなく、シビアでなければ生き抜いていけないためです。
逆の立場で考えてみましょう。
突然知らない人から「この宝石は100万円の価値がある。80万円で買い取ってくれないか?」と道端で突然言われて買い取りますか?
ほとんどの人は断るでしょう。本当に100万円の価値があるかわかりませんし、そもそもその人がどういった人なのかもわからないわけですから。
このように困っていますということをアピールの材料にしても、ファクタリングにおいてはあまり得をしないと思います。