ここでは売掛金が原因となり発生する問題、そしてその問題を解決する方法を紹介していきたいと思います。
まず結論から言いますと、売掛金絡みの問題を解決する方法はたった1つです。「未回収となっている売掛金を回収すること」です。
もし売掛金が回収できない状況に陥ってしまったときには、いくつかの方法で回収を試みることが可能です。または資金調達を行い、当面の事業資金を確保するといった方法もあります。
もし何かしらのトラブルで売掛金が入金されないという状況であれば、資金調達を視野に入れ速やかに行動したほうがよいだろう。
売掛金が回収できないときに取るべき主な行動は4つ。「自己回収」「回収代行依頼」「相殺」です。これらは取引先から回収する業務となります。
しかしこれらの方法をもってしても確実に回収できるか分かりませんし、場合によっては時間が必要となるケースもあります。その間に会社の経営が傾いてしまっては大問題です。
そこで資金調達することで当面の資金ショートを回避することも検討してみるのも方法です。取引先に債権がある状態ならば「債権売却(ファクタリング)」を利用してもよいでしょう。
ただし資金調達方法をしっかり考えないと、それが原因となってさらなる問題を抱えてしまう可能性があります。
ただし、それぞれに適切な方法がある。間違った方法を選ぶと、そこから問題が大きくなるから注意が必要だ。
目次
「売掛金」とは会社の売り上げ 経営を続けるために必要なお金
「売掛金」という言葉がピンとこない経営者もいるとは思いますので、まずは売掛金についての説明をしたいと思います。
売掛金とは「売上げをもらう権利」のことです。「売掛債権」と表現したりもします。「商品代金」と表現したほうがわかりやすい人もいることでしょう。
普通は取引先に商品やサービスを提供したら商品代金をもらいます。この商品代金をもらえる権利のことを「売掛金」や「売掛債権」というのです。つまり権利を持っているためもらって当然のお金ということになります。
「あなたに商品を納品しましたよね。だから商品代金を受け取る権利である売掛金が私にはあります。だからください。」といった感じだ。
一般的な取引の流れ 商品を提供し売掛金をもらう
会社同士の取り引きの流れを、今一度見てみましょう。
ここまでは一般的な取引の流れです。多少異なる点もあるかとは思いますが、商品やサービスを提供するビジネスは、このようなスタイルになっているかと思います。
パソコン製造会社が、パソコン販売店にパソコンを納品しました。その段階で請求書を出しています。つまり製造会社はパソコン販売店から、納品したパソコンの代金をもらえる権利を持つことになります。この商品代金こそが「売掛金」というのです。
売掛債権という言葉もありますが、これは同じ意味と考えてよいでしょう。
売掛金の逆の意味が買掛金
ここまでの話で、製造会社は販売店から売掛金をもらえる状態であることが分かると思います。これは製造会社を中心とした考え方です。
では販売店を中心とした考え方にしてみましょう。販売店は製造会社に対してパソコンの代金を支払う必要があります。これは販売店が製造会社に対し「買掛金がある状態」と言えます。
つまり「売掛金がある」状態です。
つまり「買掛金がある」状態。
つまり売掛金が発生した段階で、買掛金が発生しています。逆に言うと買掛金が発生した段階で売掛金も発生しているのです。
売掛金が発生したということは、取引先からもらえるお金があるということだ。それはつまり取引先からすると、払うべきお金である買掛金があるということになる。同じお金でも受け取る立場と支払う立場によって呼び方が変わるのだ。
売掛金で起こり得る問題 入金が遅れる・支払われない
商品を提供したら、その商品代金をもらうのは当然の話です。
ところがもらって当然の売掛金のはずですが、時として問題が発生してしまうのです。そしてその問題が会社経営を苦しくさせてしまう可能性があるのです。
考えられる問題は以下の2つです。
- 入金が遅れている
- 入金が約束の期日を過ぎてもされない
売掛金が入金されないということは、売り上げが入ってこないということ。つまり会社にお金が入ってこないのです。会社にお金が入って来ないということは、固定費を支払えませんし、材料を仕入れることもできません。つまり会社としての動きが取れなくなってしまうのです。
これにより近い将来には、会社は倒産してしまいます。
このような事態が発生したときに、会社経営者としてどのような対応を取るかによって、会社の将来が大きく変わってくる可能性があるのです。
経営者の考え方、取引先との付き合いなど、さまざまな事を加味するすることになるかと思いますが、絶対に避けたいことがあります。それは「売掛金の回収を諦めてしまうこと」です。
売掛金の回収は時として非常に手間がかかることになり、途中で回収作業を諦めてしまうこともあるのです。
何度も確認 売掛金はもらって当然のお金!
何度もお話ししますが、売掛金はもらって当然のお金です。売掛金があるということは、請求書を出しているということです。請求書を出しているということは仕事を完了したということです。ビジネスの基本は需要に対し共有し、その対価であるお金を得ることです。お金を得られなければボランティアになってしまいますし、会社を存続させることができません。
売掛金がある状態なのに、入って来ないということで会社が倒産してしまうことを「黒字倒産」といいます。
売掛金が入ってこなければ、以下のことができなくなります。
- 仕入をすることができない
- 固定費を支払うことができない
つまりこれは、会社を続けることができなくなってしまうということです。そのためにも売掛金は何としてでも回収しなければならないのです。
権利を持っているだけ、ダメ!手元にお金入るまで、安心できない。
売掛金の回収に遠慮する必要はない
事業者の中には、売掛金の請求や催促を遠慮してしまう人がいるようです。
「催促しているみたいだし、相手の気分を害してしまったらどうしよう・・・。この後の仕事に悪い影響が出てしまうかもしれない・・・。」
このような考え方も分からなくはありません。もし取引先の気分を害してしまったら、今後の取引に響いてしまうかもしれないと考えるのも理解できます。
でも冷静になって考えてみてください。
売掛金が発生しているということは、すでに商品やサービスを提供しているということ。取引先からお金をもらう前に商品やサービスを提供しているのです。商売の基本中の基本ですよね。これは「信用取引」と言われるものです。一般的な会社間での取引のことを言います。
商品を納めた方からすると「商品を納めたら取引先は商品代金を支払ってくれる」という信用をしています。
こちら側が約束を守り、なおかつ信用をしている状態なのに、商品代金である売掛金の支払いが遅れてしまう、もしくは支払わないという状態は、信用取引の概念が成立していません。
そのため、売掛金が約束の日までに入金されなければ催促すべきなのです。そしてもし取引先が嫌な顔をしたら、その取引先がおかしいだけです。
取引先と自分の会社とどちらを選ぶのだ?当然自分の会社だろう。取引先に遠慮して自分の会社が潰れてしまったは元も子もない。
売掛金の入金が遅れがちな取引先は考えた方がよい
売掛金の支払いが遅れがちな取引先との取引は、一度考えたほうがよいでしょう。
売掛金を支払わないということであれば大問題ですが、取引先の経営状況によっては多少遅れてしまうということは起こりえる話です。しかし何度も同じような状態が繰り返されるようであれば、取引先を変更するのも会社を経営をする上で重要なことです。
なぜ取引先の入金が遅れてしまうのは、支払うだけのお金を持っていないか、ダラしないかのどちらかです。どちらの理由にせよ、今後の取引を考え直す必要がある材料といえます。
取引先を変更するのは難しいことだとは思いますが、売掛金が予定通りに入金されないということは、以下のようなトラブルに繋がりかねないためです。
- 回収作業を行なわなければならない。本来かかるはずのない時間や人材といったコストがかかる
- 場合によっては法的手段を取らなければならない。これにおいてもコストがかかる
- こちら側が資金ショートする可能性がある。資金ショートをすれば、従業員からの信用を失う。さらに他の取引先への買掛金を支払うことができず、こちら側が信用を失い取引が停止する可能性がある
- 何よりもストレスを感じる
どれも会社を経営する上で、非常に大きなリスクになると思われます。
以上のことからも、発生した売掛金はしっかりと回収、支払いが遅れている場合には必ず催促、場合によっては法的処置を行なう、といった気構えを持ちつつ、取引する会社の選定を行っていくことが大切でしょう。
入金が遅れがちな取引先との付き合いは、自分の会社の首を絞めてしまう可能性がある。
すべては自分の会社のため、自分の会社の従業員のため、その従業員の家族のためだ。
売掛金額よりも回収コストが上回るなら考えもの
ここまでは「売掛金はもらって当たり前のお金。なんとしてでも回収するべき。」という話をしてきました。
ただしです。売掛金を回収するのにもコストがかかります。「人件費や時間」と「依頼」のコストです。
これらのコストが未回収の売掛金の金額よりも必要となりそうである場合には、債権を買い取ってくれるファクタリング業者に売却してしまうか、回収事態を諦めるといった考える必要があるかもしれません。
- 人件費・時間のコストがかかる
- 依頼コストがかかる
人件費・時間のコストがかかる
まず、売掛金の支払いを催促する人材の人件費が必要です。催促しても支払ってくれない場合には、内容証明を作成することになるでしょう。作成するコストがやはり必要となります。内容証明を送っても支払ってくれなかったとしましょう。次は法的手段、つまり訴訟などになるでしょう。やはりここでもコストが発生します。
違った方法を考えてみましょう。
依頼コストがかかる
自分で回収するのではなく、回収を代行してくれる業者にお願いしたとします。弁護士や司法書士、債権回収業者などが行ってくれます。当然第三者にお願いするわけなので、コストがかかります。
つまりどのような道を選んだとしても、未払いの売掛金を回収するためには「コスト」が必要となってくるのです。
そのコストが、回収したいと考えている売掛金よりも高くつくと判断した場合には、売掛金の回収を諦めるというのも経営判断として間違っていないと思います。
さらにただしですが、コスト云々の話ではなく、単純に腹が立っている状態で、何としてでも回収したいと考えているのであれば、法的手段も考えられます。
どちらかというとサービサーと呼ばれる債権回収会社に売却依頼するという方法もある。
売掛金問題の2つの選択と回収するための4つの方法
売掛金が入金が遅れている、もしくは入金日が過ぎているのにもかかわらず支払われないとき、まず2択に迫られます。
ここまでお話ししてきたように、売掛金はもらって当然のお金です。そのため基本的には回収を諦めるということはあり得ません。
たとえば以下の4つが回収不能となった売掛金を回収する方法となります。
ところが、回収作業には時間や人件費といったコストがかかります。売掛金の金額にもよりますが、回収コストの方が上回ってしまうのであれば、回収を諦めるという選択も現実的となってくるのです。
自分で回収作業を行なう
経営者自ら、もしくは従業員が取引先に電話をかけたり、メールを送ったり、出向いたりして回収を行ないます。
電話をかけている時間、メールを書いて送る時間、出向いている時間は、本来は必要のない時間です。その時間を利用して他の仕事をすることができるはずです。
なかなか回収できない場合には、内容証明郵便を送る方法があります。さらにそれでも対応してもらえない場合には、訴訟を起こすことも可能です。
参照 内容証明郵便での売掛金回収は有効な方法!内容証明には決まった文章形式がある
自分で回収作業をする際のアドバイス。こちらの本気度を示すことが大切です。しつこいくらい何度も催促をした方がよいでしょう。そもそも支払いをしてこない会社というのは、他の取引先に対しての支払いもルーズだったりします。その中で何度も催促をしてくる会社は面倒な存在と思われやすいです。そのため支払いの優先順位を早める可能性があるのです。
回収業者にお願いをする
弁護士や司法書士、さらには債権回収代行業者にお願いすることで、回収不能となってしまった売掛金の回収作業をお願いできるケースがあります。自分で回収するよりも高い確率で回収することができるのが魅力です。
ただし仕事としてお願いするわけですから、費用は当然発生します。
参照 売掛債権のサービサーとは債権回収のスペシャリスト 未回収の債権は民間の回収業者に依頼もあり
他の支払いで相殺する
たとえばですが、売掛金を支払ってくれない取引先に、逆に買掛金があった場合には、売掛金と買掛金を相殺することも可能です。同じように未収金があった場合においても相殺をすることが可能です。
参照 未収入金は取引先との合意さえあれば買掛金と相殺できる!
売掛債権を売却する
売掛金をもらう権利である「売掛債権」を売却する方法もあります。それをファクタリングと言い、ファクタリングサービスを行なっている業者は数多くあります。売掛金や請求書を買い取ってくれるのです。
ただし売掛債権が不良債権、つまり回収困難、もしくは回収できないと判断された場合には、この方法を利用するのは難しいでしょう。
参照 ファクタリングでの資金調達が人気の理由 借金をしないで資金ショートを解決
そして次に売掛金の未収金問題が起こらないよう、契約方法や社内体制を見つめなおすとよいだろう。
契約書の段階で支払いの遅れや未払いについて明記する
ここまでは、「売掛金の入金が遅れた場合」や「売掛金が入金されない場合」においての話をしてきました。
そもそもそのようなことが起こらないように、契約の段階で取り決めをすることが必要です。
口約束のままにしない
どんな些細な仕事でも、そしてこれまで何度も取引のある取引先の仕事であったとしても、仕事単位で契約書を作成することをおススメします。
契約書の作成は確かに手間ではあります。しかし万が一のことが起こったときに、自分の会社を守るものであるということを覚えておいてください。
そして契約書の中には、「売掛金の入金が遅れた場合には〇〇」。「〇月〇日までに売掛金が支払われなかった場合には〇〇」といった項目を設けるようにしましょう。
契約書があることで、言った言わないの水かけ論が無くなります。また法的問題に発展したときの証拠になりえます。
売掛金と未収金(未収入金) 似て非なるもの
売掛金の話をしていると、未収金(未収入金)という言葉が関わってくることがあります。
この2つの性質は非常によく似ているものですが、若干対象が異なります。
売掛金 | 未収金 |
---|---|
メインの事業に関係する売り上げ | メインの事業以外の売り上げ |
メインの事業というのは、ハンバーガー屋であればハンバーガーを売ることがメインの事業。お米農家なら収穫したお米を売ることがメインの事業。車屋なら車を売ることがメインの事業ということになります。
それらメインの事業以外で収入を得る事業者は少なくありません。
たとえばある広告代理店が自社ビルを持っていたとします。それは5階建てであり、3階~5階は事業で使用しています。1階と2階はテナントとして他の会社が入っていたとします。このような場合、1階と2階はテナントとして貸しているわけなので賃料が入ってきます。これはメインの事業ではありません。このような売り上げのことを「未収金(未収入金)」と言います。
その他にも、メインの事業者ハンバーガーを売ることだとします。ハンバーガーを作る機会が古くなり処分しようとします。処分するのはもったいないと考え、ネットオークションに出品し売却できたとします。この売却益は未収金です。
お米農家がコメの脱穀機を他の農家に売却したとします。これも未収金です。車屋がタイヤの空気入れを売却したとします。やはりこれも未収金です。売掛金か未収金化の見極めが難しいものもありますが、基本は「メインの事業での売り上げか、それ以外か」です。
売掛金と未収金 どちらも回収遅延や不能が発生する可能性あり
売上金と未収金は、どちらも外部から入ってくるお金です。
外部から入ってくるお金であるため外部の影響を強く受けてしまいます。そのため、売掛金の入金が遅れたり支払われないということもあります。そして似た性質を持つ未収金においても、入金が遅れたり支払われないということが起こりえます。
そのような場合においても、売掛金を回収するための4つの方法で紹介したような対処方法を取る必要があるでしょう。
売掛金に関わる問題を起こさないための8つの対処法
会社を経営している限り、売掛金絡みの問題は発生する可能性はあります。ただしその問題を発生させない、もしくは発生してもできるだけ最小限にとどめる方法はあります。
ここでは売掛金に関わる問題を起こさせないための8つの対処方法を紹介します。
売掛金回収はしつこいくらい徹底的に!
売掛金の回収は徹底的に行いましょう。何度でも催促をし、それでも支払ってくれそうもなければ法的手段やファクタリングも検討しましょう。そもそもですが、支払いをしない側に非があります。
売掛金の管理
売掛金の管理はしっかりと行いましょう。できる限り複数の人材で売り上げの状況を把握しておくとよいでしょう。
また分かるところに、「A社への請求書はいつだし、いつ入金される」と記載しておくとよいでしょう。これを複数の人員で共有することにより、請求忘れを避けることができますし入金確認も円滑に行え、もし入金されていないときには次の工程へスムーズに移行することができます。
売掛金の回収サイトを短く設定
売掛金の回収サイトを短期間で行うようにしましょう。回収サイトとは商品やサービスを取引先に納品した後に、その代金が支払われるまでの期間のことです。
これは交渉になってしまいますが、売掛金の回収サイトが短ければ短いほど会社の資金繰りは良くなりやすいです。取引先に支払いまでの時間の猶予を与えすぎてしまうと、他のことにお金を使用してしまう可能性もあるため、なるべく早く回収するためにも契約段階で交渉したほうがよいでしょう。
着手金を始めにもらっておく
仕事を始める前に着手金をもらっておいた方がよいでしょう。これは契約書にも記載しておきます。はじめにいくらかでも支払いをしてもらうことで、万が一の場合でも売掛金が全く回収できないということはなくなります。さらに仕事内容によっては、他の会社へ仕事を振る場合も、会社のお金から持ち出しをせずに済みます。契約を結ぶ段階で交渉するようにしましょう。
契約後の値切り交渉には応じない
取引先から急に値切られた場合には、毅然とした態度で対応しましょう。相手のことを認めているのであれば通常値切ってきたりはしません。そもそも契約をし支払いの段階で値切ってくるのはただの悪徳です。一度でも応じてしまうと、値切った金額がデフォルトになってしまいかねません。
与信限度額を設定
取引先の会社ごとに、取引する金額の上限をあらかじめ決めておくことで、リスクを軽減することが可能となります。
取引先を分散しリスクヘッジ
少数の取引先に依存した経営スタイルでは、たった1社でも売掛金が回収できなくなってしまった場合に受けるダメージが大きすぎます。たとえば1社から毎月100万円の仕事をもらっているよりも、5社から20万円の仕事をもらっている方がリスクが分散されるのです。
取引先のチェック
売掛金が支払われない原因は、取引先に支払う分のお金がないというケースが考えられます。継続的な取引をしている会社があったとして、支払いが遅れ始めてきたと感じたときには、相手の会社の経営状況を調査してみるとよいでしょう。
中小企業の場合、会社法第442条により、債権者に決算書を開示する義務が定められているため、取引先に請求することで手に入れることが可能です。取引先に話しづらいということであれば、帝国データバンクや東京商工リサーチといった信用調査会社を利用する方法もあります。これによりある程度の情報をれに入れることは可能です。
売掛金が円滑に回収できなくなってしまえば、そのほかの取引先、会社の社員、その他会社に関わる全てに悪影響を及ぼすことになるからだ。
会社を経営している限り必ず付きまとう売掛金問題
このように、会社を経営している限りは売掛金問題は付きまといます。売掛金はもらって当然の売り上げではあるのですが、取引先の状況によっては、もらって当然のものが入って来ないケースもあるのです。
そのようなトラブルが発生したときに、適切な行動を迅速に取ることが大切となってきます。
基本は諦めず回収するの1択です。それも速やかにです。
何度催促しても支払われないようであれば、債権回収業務を行っている業者に依頼するという手もありますし、債権自体を売却してしまうという手もあります。いずれにしてもなるべく早く動いた方が良いのです。
なぜなら一番大きな問題としては、取引先の会社が倒産してしまう可能性があるためです。倒産されてしまった場合には回収できる可能性が一気に少なくなってしまいます。そしてその取引先は複数の取引先への支払いが未払いだったとします。全部の取引先へは支払えないが、一部の会社だったら支払える・・・ということもあります。
そのような場合は、早めに行動していた会社だけが売掛債権を回収することができたりするのです。いわば早いもの順ということです。だからこそ、なるべく早く動く必要があるのです。